あらすじ
嵐の夜、マンションの11階から姿を消した男が、13分後、走る電車に飛びこんで死ぬ。しかし全力疾走しても辿りつけない距離で、その首には絞殺の痕もついていた。男は殺されるために謎の移動をしたのか? 奇想天外にして巧妙なトリックを秘めた4つの事件に名探偵・御手洗潔が挑む短編集第1弾。
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Posted by ブクログ
マンションの11階から消えた男が全力疾走でも間に合わない距離の電車に飛び込んで死ぬ。首には絞殺の痕。「疾走する死者」。
この頃の御手洗と石岡君がやっばり好き。「数字鍵」の切ない感じや「紫電改研究保存会」の事件の面白さに御手洗の奇人ぶりとか面白くて好き。
Posted by ブクログ
面白かったな〜!
「数字錠」がトリックもストーリーも一番良かった。「占星術殺人事件」でもそうだったけど、犯人のどうしようもない気持ちを書いて、それと真摯に向き合う御手洗の考え方が好き。
「疾走する死体」は、ええ〜!?と言いたくなるトリック(名探偵コナン的な)だった。
新聞社の人の話はホームズの「赤毛連盟」を彷彿とさせた。
「ギリシャの犬」もトンデモトリックだったけど、犬が活躍したので良かった。
最後の「御手洗潔の志」は、御手洗が日本人の性格を分析して、それと真反対の行動や発言を「選んでいる」という事実に、なぜかとても感動した。
あのキャラクターは御手洗が自身で構築したものなのか、と。
この志が「凝り固まった日本人の価値観にメスを入れてやろう」というもので、それが作者の志か、あるいは御手洗のものか、それはどちらでもいいけれど、変人変人と言われ続けてきたキャラクターに意味があり、魅力を感じる理由がちゃんとここにあったんだな、と思った。
「御手洗潔の志」はこの先シリーズを読み進めても、定期的に読み返したい。
Posted by ブクログ
1987年
・数字錠 犯人がピュアだなと思った
御手洗がキザな感じで
この時代にあっていると思った
・疾走する死者 挑戦状出てくる所が良かった
・紫電改研究保存会 戦争中飛んでいた飛行機
保存会の男に宛名書きを
頼まれる新聞記者の男
当選宝くじを取られていた話
・ギリシャの犬 モナコで青葉と知り合う御手洗
日本で青葉の子が誘拐され
取り返す話
御手洗潔シリーズは4冊目
小説は綺麗だなと思うところ
出てくるので..読み進めたけれど..
挑戦状とか好きだし..
(3冊目は好みではなかった)
最後の"新・御手洗潔の志”の
日本人論にゲンナリした
西洋外国好きで..自虐..日本下げ..
と感じて共感できなかった
Posted by ブクログ
短編が4作品。
どれもトリックがそれホントにできるか!?と思われるようなものだった。
毎度おなじみ御手洗のキャラクターもあり、面白くサクサクとは読めたが。
御手洗がコーヒーではなく紅茶しか飲まなくなったルーツがわかり納得した。
Posted by ブクログ
「挨拶」というタイトルからも、御手洗潔のキャラ紹介でもあったらしい今作、短編集だからお手軽に読めた。
殺人、窃盗、詐欺、誘拐…の事件の中で御手洗のキャラがポツリポツリ明るんでくるのが面白い^ ^
コーヒー飲まない理由、ギターめっちゃ上手い、犬大好き等々微笑ましい^ ^
けど短編そのものより最後の新・御手洗潔の志が一番印象的だった。
初対面ではぞんざいに、親しくなると丁寧に。
お偉方には傲岸に、身分の低い人には丁寧に。
年上には馴れ馴れしく、年下には丁寧に。
一見天の邪鬼で捻くれ者の変人に思われるであろう対応だけど、力関係が全てを決定し中身のない威張り屋アホ上司に媚び諂うことを良しとする風潮の日本で、敢えてそういう姿勢を貫こうとするのは格好良いなぁとしみじみ…
Posted by ブクログ
短篇集ではあるものの、御手洗潔の活躍を十二分に楽しめる作品でした。私としては「紫電改研究保存会」が、トリックというよりも、話としてどう着陸するのかワクワクしました。