【感想・ネタバレ】螻蛄―シリーズ疫病神―のレビュー

あらすじ

信者五百万人を擁する伝法宗慧教寺。その宗宝『懐海聖人絵伝』をめぐるスキャンダルに金の匂いを嗅ぎつけた、相性最悪の二人組、自称建設コンサルタントの二宮とイケイケ経済ヤクザの桑原。巨大宗派の蜜に群がる悪党どもは、腐敗刑事、新宿系極道、怪しい画廊の美人経営者。金満坊主から金を分捕るのは誰か。東京まで出張った最凶コンビの命運は? 人気シリーズ「疫病神」第2弾。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

快調の疫病神シリーズ第4作。巨大寺院の宗宝をめぐるシノギに、金の亡者たちが乱戦を繰り広げる。
タイトルの「螻蛄」は、無一文を意味する「おけら」と、人を蔑んで呼ぶ「虫けら」のWミーニングでしょうか。

信者五百万人を擁する伝法宗慧教寺。その宗宝『懐海聖人絵伝』を巡るスキャンダルに金の匂いを嗅ぎ付けた、相性最悪の"疫病神"コンビ、建設コンサルタント・二宮啓之と二蝶会幹部のイケイケ経済ヤクザ・桑原保彦。巨大宗派の蜜に「虫けら」のごとく群がるのは、大阪府警の腐敗刑事・美濃、新宿系極道・勢羽組、怪しい画廊の美人経営者・稗田涼子ら有象無象の金の亡者たち。金満坊主から金を分捕るのは誰か。東京に出張った最凶コンビの命運は?

今作から二宮が飼い始めたオカメインコの「マキ」。その調子っぱずれ鳴き声がノワールなこのシリーズに異様な"癒し"をもたらしています。
さて、今回のシノギは巨大寺院の宗宝と、寺の勢力争いに絡んだ裏金の分捕り合戦。
「坊主丸儲け」を地で行くような腐れ坊主ばかりが登場。そしてその利権に吸い寄せられるように湧いてくる強欲な者ども。
いやぁ、今作も欲の皮が突っ張った連中のオンパレード。そのあくどさは、疫病神コンビがかわいく見えるほど。
大阪府警の腐れ刑事・中川はほとんど出てこないものの、美しい画商・稗田涼子が裏金争奪戦の背後で怪しく糸を引き、不気味な存在感を示すのが印象的でした。

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2024年02月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

母の遺品の疫病神シリーズ。本作品は第四弾だが何故か『国境』は無く、私的には3作目。

建設コンサルタント・二宮の菩提寺で起きたトラブルに、ヤクザの桑原が喰いついた。
鎌倉時代から続く伝統宗教の宝物「懐海聖人絵伝」。
その絵柄を染め抜いたスカーフを作るために住職が振り出した約束手形を使い、ふたりは本山に返却されていない三巻一組の絵巻物を狙う。極道、美人画商、悪徳刑事が入り乱れ、渾沌とする争奪戦の行方は―。

読むのが3作目ともなると関西弁やヤクザの世界の言葉にもすっかり慣れ、このシリーズが持つテンポの良さや掛け合いの面白さ・悪人たちの性根の悪さなどを素直に楽しめる。
…が、一方で連続して3作読むとややこの世界観への疲れみたいなものが出てくる(連続して読まなきゃいいのに、と言うのはその通り)
基本的には桑原が金の匂いを嗅ぎ付け、二宮を良いように使って一儲けしようとするものの敵となるヤクザに再三狙われて二宮がボコボコにされて桑原が更に相手をやり返して…みたいな展開。
これをマンネリと取るか水戸黄門的な安定感と捉えるかで印象が変わるかもしれない。

桑原は途中まで無双するものの、最終的にヤクザ世界のシキタリというか、逆らえない所まで来てしまって当初考えていた金額は得られないというのもいつもの通り。
もちろん二宮の取り分も減っていくのであるw

それにしても二宮は作品を重ねるごとにしたたかになってる気がする。どんなに痛めつけられてもギリギリで脱出したり、時には桑原を助けようとしたり、意地でも分け前を得ようとしたり。
下心をもう少し減らせばモテそうな気もするのだが。

ちなみに今作のシノギのネタは宗教法人というかお寺であるため生臭坊主がわんさか出てくるのだが、それがなんともリアルである。

連続で読んだので個人的には疲れてペースが落ちたが、作品の内容としては面白いのでオススメ

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2025年12月27日

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