【感想・ネタバレ】アドルフのレビュー

あらすじ

将来を嘱望された青年アドルフは、P伯爵の愛人エレノールに執拗に言い寄り、ついに彼女の心を勝ち取る。が、裕福な生活や子供たちを捨ててまでも一緒に暮らしたいと願うエレノールがだんだんと重荷になり、アドルフは自由を得ようと画策するが……。もはや愛していない女から離れられない男、人生のすべてをなげうって男を束縛する女。自らも人妻たちとの不倫で浮名を流した作家コンスタンのみが書きえたフランス恋愛小説の傑作。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

P伯爵、T男爵、愛人、社交界。この時代のヨーロッパを感じます。それなのに話の9割は2人だけのことになります。
これまでに読んだ多くの恋愛ストーリーは、付き合うまでが波瀾万丈で想いが伝わるとハッピーエンドです。この小説では付き合うまではかなりあっさりで、その後の2人の葛藤が話のメインとなります。アドルフの優柔不断には毎回ヤキモキしますが、終末へ盛り上げるための準備段階ですね。エレノールの一途な愛はとても心に残ります。
今の時代の人間が読んでも、充分に心が揺さぶられる古典文学ですね。

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2022年07月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ストーリーがアドルフの目線で語られるので、アドルフが自分の都合のいいように自分の行動や心の動きを正当化しているのが手に取るようにわかる。女性の読者は、相当不快に思う方もいるのではないかと。はっきり言って男性目線でもアドルフは救い難いやつだなと思う反面、アドルフ程ではないにしろ少なからずそういう人間的弱さが自分にも必ずあることを否定できないし、そういう弱さがあることを常に意識して、間違っても「自分はアドルフのようには決してならない」などと高を括ることはしないようにしなければならないと思う。


【あらすじ】
恋愛をすること自体を目的とする実験の開始 →  籠絡するつもりが気が付けば女性の魅力にハマって付き合うまでの悶々とした気持ち爆発 → 付き合って万歳!(ただし、ハッピーなのは最初の数か月) → 女性拘束されて鬱陶しくなる → お互い「自分はこんなに色々犠牲にしてるのに!」モード発動 → 周りから別れろと言われると「お前になにがわかる!」と突っぱねて一時的によりが戻る → 別れる別れると言いながら延々引っ張る(3年くらい) → そして結末。

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2015年03月05日

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