あらすじ
神は在るか、魂魄は在るか。生命の不思議、宇宙の神秘、宗教の起源、非日常的現象。生と死が行き交う日々の中で、臨床医が自らの体験を通して思索した「力」と「永遠」、そして人の一生。
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矢作先生の本をたくさん読んできて、著作の順番的には逆だけど、最初に刊行されたこの本をようやく読んだ。
他の本は、例えるならお菓子のように読みやすかったけれども、こちらの方がお食事的な、しっかりした読み応えのある内容である。内容は先生の生い立ち、医者生活の中で見た霊的体験、世界のスピリチュアリズムの歴史、まとめと言う流れだ。
病院の先生がこれを書いていると言うことで、いつまでもスピリチュアリズムが疑わしいものと思い込んでいる人たちには爆弾的な本であったと思う。本の中で、「霊的世界を科学で証明しなくてもいいんじゃないか」という一節があるが、確かに、霊的世界、身体の不思議、宇宙等々、我々ごときが知っている科学で扱えるような小さい世界では無いのではないかと思う。自分の生きている間に解明されるはずもない壮大な世界だけれど、私は、霊的な世界があるということを感じながら、ほんの少しでも何かわかることを知りながら、残りの人生を生きていきたいと思う。
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数年前ちょっとした話題書だった気が。今更ながら手に取り。
オカルトよりなのかと思っていたけれども思っていたより科学的というか、やはり著者は医師なのだなという納得感。最初の方の章は著者が医師として日々過ごす中で感じたり思ったりしたことを科学や宗教といった知識で探求するというか裏付けしていくような話が進みます。
医師として瀕死の患者さんやそのまま亡くなってしまう患者さんと対応していると不思議に感じる出来事に出会うという人は著者の他にも結構いると何かで読んだこともあり、自分は「そういうこともあるんだろうな」という感じで読み進みました。
著者自身が山で経験したこと、ご両親の看取りの話など、不思議でありながら感情にも訴える綴りでとてものめり込んで読みました。特に山の話は自分は山登りやトレッキングなど全く関心のない人間なので大変興味深く読みました。
お母さんが亡くなられてご両親を二人共見送った後「これでもう心配しなければならない人はいなくなった」という安堵感や幸福感のようなものに満たされた、という箇所がありました。自分も少しその気持がわかる気がしました。自分もずっと「父が亡くなる」ということが若い頃から恐怖でした。そして実際に亡くなってしまい見送ってしまったら「一番怖いと思っていたことはもう過ぎた」と思ったことを思い出しました。これは経験しないとわからないことだなと思います。
母が亡くなった後あの世を信じない父がよく「どうしてあの世を信じていないのに線香上げたりお参りしたり自分はするんだろうか」「手を合わせる意味はあるのか」というようなことをさんざんぼやいていました。
本書のp199に「霊魂や死後の世界はその存在を証明できないから認めないと科学的に考える自分と、亡くなった人の霊魂がどこかにいて自分を見守ってくれているのではないかと直感的に感じる自分がいないでしょうか。」とあります。多分父も、そんな風に感じていたのではないかなぁと今は思います。父があの世に行って「本当にあの世あったよ!」と驚いて知らせてくれたら嬉しいのになーと思います。
母のこと、父のことを思い出しながら読みました。矢作先生の本作は「きっとあの世から大事な人が見守ってくれている」と思える支えになりますね。
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10年ぐらい前のことではあるが、東大医学部の教授が霊や霊界の存在を肯定するかのような著書を出版し、物議を醸したことがある。
今回、その著者である矢作直樹氏の本を読む機会があり早速一読してみた。
当時、東大の教授とあろう人がオカルト本を出すなどおかしいのではと嘲笑もされたが、読んでみて分かったのは、極めて真面目に誠実に実体験に基づいて書かれたものだということだ。
東大医学部附属病院集中治療部部長として、実際に運び込まれた患者達を治療する中で、科学や医学では説明できない体験をした。
それらを解明するべく、古今東西の心霊や宗教に関する本を読み、また近代に起きた欧米のスピリチュアリズム運動にまで研究対象となった。
そういった研究の中で矢作氏は霊や霊界の存在を確信したという。
目に見えない世界のことではあるが、科学で解明されていないからといって、それが実在していないということにはならない。
矢作氏はそういった心霊の世界を否定する者は、科学医学万能主義という唯物論を信仰しているからではないかと説く。
矢作氏は更に著書の中で、この世界この宇宙には大いなる意志、摂理とも真理とも呼ばれるものが存在しているのでは?と示唆している。
またそれは人間の心に宿る良心の存在がそれにつながっているのでは、と提示している。
唯物論者にも読んでもらいたい一冊である。
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先日、親戚の法事に行ったとき、住職がこの本と著者を引用して家族に語りかけた。
「矢作(やはぎ)さんは救急医療に携わるお医者さんでありながら、お坊さんのような雰囲気の人。欲がなく、人の命を救うことを第一に考え、職場にベッドを持ち込み寝泊まりしていた。そんな折、彼の母親が自宅で一人亡くなった。『自分は一番身近で大切な母に、仕事優先で何もしてやれなかった』。毎晩、後悔の念に苛まれていたところ、死者の降霊・対話ができる知人から電話がかかってきて、『お母様があなたのことを心配して話がしたい』と言ってるの」と、住職の話が始まった。
残された親戚の家族も、「もっと何かしてあげられることがあったのではないか」と感じていたので、続く住職の話は、その意を汲むものとなった。
僕にとっても、自分の死生観を形成する上で大切な本・出会いになるかもしれない、という予感があり、すぐに取り寄せた。
この本の題名は、「肉体は滅ぶが霊魂は永遠」との意味らしい。
50代も半ばとなり、今後、親しい人たちとの別れや、自分自身の老い・衰え・死をいずれは迎えることになる。それまで、いかに人生を送るか。
非常に不安で、年齢ほど成長できていない自分を自覚しているが、目を逸らさず、この本をヒントにして、しっかり考え、向き合っていきたいと思う。
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YouTubeでたまたま流れていた矢作医師の特集番組をみてこの本を知りました。東大の医師がこのように書籍化してまでも伝えたいことが書かれており感動しました。
特に最後の章で。
肉体は寿命を迎えると朽ちてしまうが、魂は永遠に生き続けるのだと感じました。幽体離脱をしたり、霊をみたりした経験は自分にないが、海外でも沢山の研究がされており、太古からその存在をわたしたちは認識していることからそのような世界は確実にあるのだなと感じました。
もし自分が矢作医師のような啓示を受けたら、その啓示が何を意図しているのか考えたいと思った。
そして生きている間に、自分のできる利他行為をしていきたいと思いました。人のために生きるですね。日々の忙しさに流されないようにしていきたいです。
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医学的な立場から、いろんな事象をみて
矢作先生がかんじたこと。
肉体はなくなっても魂はずっとのこっている。
お母さんを降霊したときの話が印象的。
ただ前に読んだ本とかなりかぶってるかも。
もうちょっと本質的に
なぜ死なないのか、ということを
掘り下げてほしかったなぁ
矢作先生のお話はとてもすきだけど、
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目に見えない世界は確実にあって、
不思議なことは当たり前に起こる。
見えるものだけにとらわれず、すべてのことを感謝の気持ちを持って受け入れていきたい。
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人は死なない 矢作直樹 バシリコ
臨床医による摂理と霊性をめぐる思索
この世に相対するのはあの世で
どうやら一なる無限は目指す目標であって
到達不可能なのだろう
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芋づる式読書で 矢作さんの本を読んでます。
単純に来世があるからいいのだ という内容では無く、
自分の出来る事を 場所や身分を問わず 行っていくことなのだな・・ と 再確認した次第です~
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矢作先生が どんなふうにスピリチュアルに目覚めていいたかが とても 親近感がもてる文章で書かれている
ご両親とのお別れで
医師であり 息子である著者が
葛藤する姿が印象的
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おかげさまで生きる著者の関連本からチョイス
医者の立場から、霊的な話などはっきり書かれていたので想定外でした。著者の仕事への取り組み、生き方のスタンスが垣間見れます。
Posted by ブクログ
あとがきにある通り
人間の知識は微々たるもの、摂理と霊魂は存在するのではないか、人間は摂理によって生かされ霊魂は永遠である、そのように考えれば日々の生活思想や社会の捉え方も変わるのではないか?
人間は、事物事象のメカニズムは解明していくことは出来るかもしれないが、どうしてそのように在るのかという根本について解明することは難しい。解明されればされるほど、全てが完璧にできていることを思い知る。
霊的現象を科学的に証明する必要があるのか?霊的現象それ自体に意味があるのでなく、そうした現象の見聞や体験を通して受ける啓示、導き出される理念、真理こそが本質である。
将来あるいは現在自分の仕事に責任をもつなら、当事者意識を持ち自分が率先して職場を良くするよう努力しないといけないし、出来ないならそこにいてはいけない。
自己否定するような人間は、他の先進国では相手にされない。
第二章神は在るかは、本当に良くまとまっている。再読する。
Posted by ブクログ
自身の経験や聴いた内容を交えつつ、他界観について記述していますが、読み終えた後は、死への価値観が広がり、今世での生き方を考え直すきっかけになったと思えました。
まだまだ未解明なことがある死や来世などの他界観について、考えすぎず今をどう生きていくかという、一つの指標になります。
章によっては、書く専門用語や内容が書いているので、説明はしてくれていますが内容を理解するのに難儀してしまうのが難点でした。
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科学では説明できないことは信じない。これは再現性に重きをおく科学を極めること。すなわち学術研究等ではあたりまえ。一方これを世の中の営み全ての現象の理解や実践とすることは合理的ではない。そういうことを考えされられる。
量子力学の世界。この中では我々が目にする科学的な現象とはことなる現象が多く発見されている。つまるところ。我々が科学と呼んでいるものは特定の条件下の一部のみ。世界を全て記述するに至っていない。そう考えるべきだろう。
本書で記載された不思議な出来事。極端な低確率なだけかもしれない。事実ではないこと、説明しにくいこと。これらを都合よく説明できるスピリチュアル。たんに当てはめて解釈しているだけなのかもしれない。
事実と憶測。これらを分別。そして起こったことを受け入れる。それが大事だと思った。
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さらっと読んでの感想なので、見方が違うかもしれませんが、
医学部教授が、敢えて経験談や思想を軸におき、死について考察した一冊といったところでしょうか。
個人的には非科学的であることだったり、科学的に証明が難しいことをふんわり捉えることが割と好きであるので、読んで納得する部分が大いにありました。
また日本的な死の捉えにも大いに興味が湧きました。
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人間は何の思し召しによって宇宙に、地球に、国に生まれたのだろうかという作者の問いは誰しもが一度は考えることである。しかし、その答えは未だ誰も知らない。
科学的見地で解明しようとしても、その知識だけではわからないことがあるのかもしれない。仮に人間に、我々の能力を超えたものが存在するとしたらその摂理は解明されるのだろうか。しかし、それがわかってしまったとしたら、人間は生きる価値を失ってしまう可能性がある。哲学的な才能は人間に備わる唯一のものである。科学で全てを解決できたならば、この世はあっという間になくなるだろう。そんな世界を嘲笑いながら、哲学的思考を留めさせる今の世があるとすれば、それもある種摂理によって生かされていると言える。
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正直、入ってこない点も多い。でも、直観的に、「我々は摂理によって創られた自然の一部であり、摂理によって生かされている」というこの感覚は分かる気がする。
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亡母と話せたのは羨ましいなあ。
昔母が好きで読んでた種類の本が
多く取り上げられていて、
それもまた懐かしさを誘う。
内容は割とダラダラしていて文章力やらはイマイチだった。
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プリミ恥部さんとの対談本読んで、興味を抱いたので読んでみた。
スピ系の本としては、何を当たり前のことを!と思うけど、こういう類の本を現役のお医者さんが書いたということが面白い本だな。
内容は散文で、最後の章が「人は死なない」というタイトル。著者の体験したこと、患者さんからヒアリングした話は臨場感があって興味深かった。
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肉体は朽ちても魂は死なない、そういう意味での「人は死なない」。臨床医としての体験と宗教とスピリチュアリズムの豊富な知識から述べられてました。「あっ、そうか!」みたいな心躍る感覚は無かったかな。また、次の機会に。
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臨床医が執筆した、スピリチュアルについての内容。
霊的なものについての本は初めて読んだ。
こんなこともあるのだと、コラムを読む感覚で楽しく読めた。
霊もひとつの人格として見れるようになって、
肝試しのような、冷やかしは絶対にしたくないと思った。
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この題名にもあるように、著者の結論は「人は死なない」ことである。
魂があり、その魂が人間の身体と言うぬいぐるみを着ているだけであって、霊魂は死んでも在り続けると言うこと。
著者は東大の医学系教授と言うことで、科学的に物事を考えることは必然であるこは至極まっとうなことだと考える反面、医者として医療の現場に立ち会ってきた経験を元に「霊魂は確かにある」ことを実際見てきた人。
霊魂は在ると言う証明は一つでもあれば確証は得られるが、霊魂はないと言うことを証明することは絶対に出来ない。
そして霊魂は在る、と考えた方が今ある「生」をよりよく生きられる。と言うのには納得させられた。
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筆者が摂理という存在。また、霊現象などを様々な事象から紹介されているところは興味深かった。
過酷な医療現場で日々闘う筆者だからこそ、また説得力があるということなのだろうか。
科学だけで証明できるものは限られているという見解とともに、だからこそ、そこに執着しては視野が狭くなってしまうというものが伝わってきた。
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分子生物学者の村上和雄さんが言われる「サムシング・グレート」に通じるものがあった。著者が、亡くなったお母様と霊媒師を通じて話す体験などの様々な「非日常」から、人間の魂は永遠であり、何か大きな力によって見守られているのではないかということを深く考えさせられる一冊。
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東大の賢いお医者様が書いているのだから、きっと素晴らしいことに違いないと信じてます。(←権威に弱いのかな。)
スピリチュアルや風水は、部屋を掃除しろとか親を大事にしろとか、信じても間違ってないので安心。この本はスピリチュアルの部類かわかりませんが信じて大丈夫な本でした。
(逆に安心じゃないのは高額な壺や数珠を買わないといけないとかお金を浄化するから預けろとか。信じちゃいけない危険なものかな。)
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母が急逝し何か縋るものが欲しくて以前から気になっていた本書を購入しました。しかし内容は自分の求めていたものではありませんでした。
自分が思うに、「人は死なない」というこの本の題名は、実際の内容には適していないと感じました。この題名は、出版社が売るためにつけた誇大なイメージであると思います。
実際の内容の大筋は「医師という立場である著者がどうしてこのような本を書くに至ったか」です。その中に「スピリチュアルに関する一般的知識」が散りばめられ、「自分の身の周りにおける非日常的な現象」を踏まえ、最後の章でようやく著者の考えや言いたいことがまとめられています。この最後の章だけでいいです、この本は。そこがこの本のエッセンスだと思います。
最後の章の内容は素晴らしいです。ここだけを切り取っていつも持ち歩いていたいと思うほど真理に迫っていると感じました。
残念なことは「医師という職業の人がこういう本を書く場合にはここまで回りくどくならなければいけないのか」ということですね・・・。
Posted by ブクログ
かなり売れている本という認識で読んだが、そんなにすごいことが書いてあるわけでもなく、理系の人が書いたスピリチュアルな世界に対する考察という感じ。
Posted by ブクログ
医師が書いた科学(医学)の限界、宇宙の摂理(神)と霊性についての本。
科学とは観測・再現が可能なものに対象が限定されるので、万能ではありえないのはそのとおりだと同意するし、科学では証明できない不思議が否定できないというよりも、この宇宙や世界がこのように存在すること自体にサムシング・グレートを感じるということにも賛同する。
もちろん、スウェーデンボルグやシルバー・バーチといったスピリチュアリズムも否定はしないが、そうした事例(死後の存在とされるもの)だけで人の霊魂が不滅といえるのかどうかは疑問だし、人生二度なし=良心は不要という捉え方には同意しかねる。
この本で摂理や霊性を認めるのは、東大付属病院の医師が書いたという権威を鵜呑みにしているように感じられる。科学的に証明されていなくても、世間の常識とは違っていても、霊性やあの世とこの世の仕組みなどの本はあるので、そうした説明が腑に落ちるのなら、あえて説明は不要とすることもないと感じられた。
この生をいかに生きるのか、よりよく生きるための方便になるのなら、それもOKではある。
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