あらすじ
ひとりは霊を見る男。名は沢木隼人、なんでも屋 『沢木道楽堂』 を営むダメ人間。もうひとりは霊に好かれる少女。名を矢都雪穂、明るさが取り柄のお節介な女子高生。ふたりの前には、今日も今日とて奇妙でおかしな出来事が……。 公衆電話からの囁き。声を聞いた少女は怪奇と出会う〈囁き〉。腹を引き裂き自殺した妊婦。彼女の身になにが起きたのか? 〈はじまりのひとり〉。脳を持たない霊はいかにして思考するのか。そもそも霊とはなんなのか? 〈霊に魂の不在を説く〉。ベルクの名曲を巡る、ふたりの奏者の物語〈ある天使たちの思い出に〉。以上四編収録。
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幽霊が見える男と、幽霊に好かれる女の子のお話。
この二人を中心に起こるちょっと怖いお話の短編集です。
怖いといっても、怖いだけではなく、最後にはちょっとほっこりしちゃって、ちょっと涙しちゃうようなそんなお話です。
雪穂ちゃんいい子だなー。
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幽霊が見える男と幽霊が見えてしまう少女の身の回りで起こる怪異の話。
四つの話はどれもテーマが明確で独立しており、短編集として読み応えのある内容だった。
副題にもなっている「はじまりのひとり」についてはまだ続きがありそうな話だったがどうなのか気になる所である。
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見える人が相談にのりながら、乗り気じゃ無いけど、相手にしたり、解決したりする話。
幽霊らしい幽霊が多く出てくる。
怖くは無い。ただ、グロテスクな表現が多いかな。割りとサクッと読めるし、おどろおどろしい感じは無い。個人的に寧ろ爽やかな感じがする。日中で天気も良い日が多いからかな?表題作や最初の話はちょっと不気味だけど。
解決しないままの事件があるので、次巻がどうなるか気になるところ。
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初めましての作家さん。
著者が霊に対する謎を自分の考えで作品にしてみたらしい。
確かに、そう思わせる描写が散らばっておりました。
女子高生と、さえない大人のコンビが霊絡みの事件を
解決するってスタンスじゃないところが面白かったです。
「囁き」「はじまりのひとり」「霊に魂の不在を説く」
「ある天使たちの思い出に」の四編を収録。
怖い話も、切ない話も笑える話も色々あって楽しかったです。
「ある天使たちの思い出に」は切なくて好きだなぁ~
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霊感のある沢木さんと霊感に目覚めた女子高生雪穂とのお話。
どのエピソードも読みやすく、面白い。
恐い感じと、ちょっと笑える感じ、ホッコリした感じ。
3つのバランス、よかった。
霊の解釈には、フムフムホウホウと興味深く読みました。
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前半の方がホラー要素が強く、後半は、感動系の話。個人的には、後半の方が好きです。主要人物の二人が、良いキャラをしています。二話目の話は次卷へ続く話なのでしょうが、それにしても尻切れトンボな感じがしました。全体的には、楽しめたので、次の卷も読んでみようと思っています。
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メディアワークス文庫らしいキャラ重視の怪奇モノかとタカをくくっていたら、霊に対する独自の理論展開が意外なほど新鮮で驚いた。
でも、中盤で登場した「鳥」の話に続きがなく、あれで終わりなのはちょっと納得できないかな。
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なんでも矢を営む男で霊が見る事ができるダメな男と元気が取り柄で霊に好かれる女子高生とののんきな怪奇短編集。
短編それぞれ、話がつながっているのでそこが読みやすい!怪奇な話だけど怖くなくて内容も可愛らしいので読みやすい。
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デビュー作がわりと気に入ったので作者買い。
あらすじも全く見ずに買ったんですが、思った以上にホラーテイストでした。
なかなかグロめの描写もあるので、苦手な人はちょっとしんどいかもしれません。
よくあるような心霊現象が、はたしてどのようにして起きているのでしょうか。
その解釈をなかなか面白い切り口で述べていて面白いです。
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怪奇の世界へ
背表紙には怪奇でのんきな、と書いてあったが、いやいや、幽霊の話は意外と恐い。
幽霊そのものが怖い、というよりも、死因があまり気持ちのいいものではない。
ホラー好きのためへサービスか。
人が煮込まれた状態、妊婦の割腹自殺、拳銃で至近距離から撃たれた少女......
ひええ、と心の中で叫びながら読んでいた。
物語は四編。
公衆電話を使ったことで何かにつきまとわれる話(『囁き』)、割腹自殺の妊婦と鳥のような生き物の話(『はじまりのひとり』)、孤独なオタクが自殺し、その霊と霊の思念というものを語る話(『霊に魂の不在を説く』)、音楽によって培われた友情の話(『ある天使たちの思い出に』)。
『はじまりのひとり』は続編を思わせる。
謎がそのまま残されていることで消化不良ではあるが、このあとこの物語がどこへ向かうのか楽しみだ。
会話の多いライトノベルの分類である。
会話で使われている言葉にやや気恥ずかしさを感じながらも、怪奇の世界を楽しむ。
現実の言葉遣いをそのまま書くと、どうしてこんなに恥ずかしくなってしまうのかよくわからないが......。
沢木が抱える苦悩と、元気印(だが、幽霊が見えるようになってしまった)雪穂の掛け合いがどう続いていくのか、それも含めて続編を読みたい。
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とある事件をきっかけに霊が見えるようになった沢木と、なぜか霊に好かれる女子高生。
短編と長編が入り混じる構成で、短編については伏線をおおいに残して終わる感じなので、どんどん先を読みたくなる小説です。
主人公の沢木が”霊”というものを論理的に説明するシーンは、霊というものに対するひとつの解釈として理解できる気がします。
おそらく複数巻で完結する物語なので、どちらかと言えば全巻発売されたらまとめ買いをして一気に読むことをオススメします。
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寺本耕也さんの2冊目。
超能力者に引き続き、幽霊ですか。前作はオカルトを論理的に定義して物語を構築するのが上手く、面白い作家さんだと思いました。今作短編の中の一作『霊に魂の不在を説く』でも、霊に対する著者なりの解釈が聞けます。これも中々上手い。荒唐無稽な話の中にも、解きほぐすルールがあると、読む方も世界観の認識が楽になって読みやすい。ただ、続編に期待する為にも、もう少し沢木と雪穂の関係性やその進む方向性が確定してほしい所です。
Posted by ブクログ
前半の二話と後半の二話、あまりにも方向性が違い過ぎて、全体のバランスが悪いような気が。これを「色々な物語が読めて良い」と取るか、「まとまりが無い」と取るか…。個人的には「囁き」のような雰囲気の物語が続けば良いなぁと思っていたので、ちょっと残念。あと、登場人物たちの会話が楽しくなかったです。と言うか、笑い所が解らない…。何だろう、テンポが悪いのかな~?
Posted by ブクログ
かわいらしい表紙で油断してたら、しっかり「ホラー」で最初の数ページでぞくぞくきた。
『はじまりのひとり』は謎を残したまま終わったけど、続編への布石なのかな?
個人的にはフィギュアオタクの話が面白かった。
幽霊の解釈を幽霊そのものに説くってのは新鮮でした。
Posted by ブクログ
霊を取り扱ったホラー短編集。ただ、あまり恐くはないです。
「霊に魂の不在を説く」で語られる、霊という存在に対する考え方はおもしろいと思いました。なかなか説得力があります。全体としては悪くない1冊なんですが、表題作でもある「はじまりのひとり」があまりにも中途半端です。続くのかとおもったら、さらっと次の話に入ってるし。あの終わり方ではフラストレーションがたまるだけです。