あらすじ
僕の名は有馬次郎。京都でも指折りの貧乏寺、大悲閣千光寺の寺男だ。怪盗と呼ばれた過去もあったが、縁あって慈悲深い住職に拾われ、表の世界の住人となった。厄介なのは、寺に奇妙な事件ばかりが持ち込まれること。持ち前の身軽さと裏の人脈を駆使、住職の智恵をお借りして、解決にひた走る毎日だ。京の風情と垂涎の料理の数々も楽しい、本格推理の傑作登場!
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Posted by ブクログ
長期旅行に必ず持参する一冊。元広域窃盗犯の寺男、女新聞記者、バカミステリー作家の男が織りなす、笑えて、美味しい料理が散らばり、綿密に描かれたミステリーが綾なす。何度読んでも飽きない。
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これホントに北森作品!?いやー、面白いです!www バカミス作家・水森堅って・・・www でもでも、さすがは北森さん!京都のこと、美味しいもののこと、そして楽しいだけじゃなく、胸に迫る話も・・・コレ、おススメですっ♪
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主人公 有馬次郎は、京都嵐山に実在する大悲閣千光寺の寺男。
次郎と和尚さんのやりとりに、すっかりはまり、寺の雰囲気を
この目で確かめたくて、実際に行ってきました。
嵐山の渡月橋南側を川沿いに(川を右手に)1キロほど上がる。
最後の100メートル(?)程度は、坂道です。
山の斜面に引っかるように建つ大非閣。
広いとはいえないこの境内のこの空気の中で、有馬次郎と和尚が、
あの独特の会話を交わしていたんだと感慨を持って深呼吸しました
(もちろん、有馬次郎はフィクションですが、北森鴻はこの場所を
背景に有馬次郎を動かしたわけですから)。
訪れる外国人が日本人に比べて比較的多い。。という事実は
何を意味しているのか。ちょっと考えさせられた。
いずれにしても、このようなワビサビにあふれたお寺を訪ねる
きっかけを与えてくれた北森先生に感謝です。
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『不動明王の憂鬱』
有馬次郎と折原けいの発見した水死体。被害者は関東の暴力団員。地上げと銭湯にまかれたビラに隠された謎。
『異教徒の晩餐』
殺害された有名版画師。現場にのされた三本の鯖寿司、切り裂かれたバレンショ。有馬次郎が調査に赴いた翌日殺害された古本屋。
『鮎の踊る夜に』
大非閣に訪れた翌日に殺害された女性。被害者は真夏にも関わらず長袖を着、ゴミ箱に捨てられていた。大文字焼きに隠された秘密。
『不如意の人』
殺害された大学教授。藍染のプールに落とされた被害者。容疑者は折原けいが読んだ推理作家水森堅(ムンちゃん)。
『支那そば館の謎』
「支那そば屋のような家に住んでいる」と言い残し行方をくらましたアメリカ人青年。町屋で起きた殺人事件。
『居酒屋 十兵衛』
「十兵衛」の弟弟子が経営する店の質が落ちた。ムンちゃんのツケの方に調査を依頼された有馬次郎。殺人事件とアリバイトリックの関係は?
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という訳で・・・この作品で久方ぶりに行きたくなったんだよねww
嵐山( ̄∀ ̄*)/
そうなのです。
この作品の舞台は嵐山は大悲閣。
謎を解く主人公は大悲閣の寺男にして、元大怪盗というアルマジロ・・・もとい、有馬次郎くん。
周りのキャラクターに翻弄させられる姿がなんともユーモラスで、起こった事件の凄惨さが程よく殺ぎ落とされた通好みの作品となっております。
文庫本の解説には大悲閣の住職による・・・・・・そして実際の寺院にはこの作品の読者用のメッセージノートがww
余白の殆ど無いノートの片隅に書き込んできた私ですw
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内容(「BOOK」データベースより)
僕の名は有馬次郎。京都でも指折りの貧乏寺、大悲閣千光寺の寺男だ。怪盗と呼ばれた過去もあったが、縁あって慈悲深い住職に拾われ、表の世界の住人となった。厄介なのは、寺に奇妙な事件ばかりが持ち込まれること。持ち前の身軽さと裏の人脈を駆使、住職の智恵をお借りして、解決にひた走る毎日だ。京の風情と垂涎の料理の数々も楽しい、本格推理の傑作登場。
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保津川左岸を渡月橋から登った先に実在する大悲閣。訃報を知った時に、北森氏の供養代わりに参拝したことを思い出します。
本書でも紹介されている通り、まさかこんなところから京都市内が一望できるとは驚きです。観光客も殆どおらず、ゆったりと時間を過ごせる大好きな場所になりました。
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今年の夏、大悲閣を訪れて初めて本書のことを知った。以来、読みたいと思っていた一冊。
京都ならではの習慣や事象が織り込まれたミステリー。わかるなぁと思えるところもあるし、やや誇張しすぎではと思うところもあるが、十分楽しめた。
何より十兵衛の料理が美味しそう。モデルとなった店はあるのだろうか。
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4-
北森作品は好物。だが、そう簡単には読む気になれない。理由は読んでると異常におなかがすくから。読書時間が主に夜だからちょっと困る。・・・と、そんなようなことを以前「香菜里屋シリーズ」の感想で書いた。もちろん料理があまり印象に残らない作品もあるのだが、そんなことは実際に読んでみなければわからない。おじいさんが表紙の本作ならば、そうおながすくこともないだろう、とタイトルに“支那そば”とあるにも関わらず、何故か安心しきって読み始めた。
おなかすいたあ・・・。
“支那そば”そのものは関係なかったのだが・・・。
十兵衛あなどれねえ。なんだよまるで香菜里屋出張所じゃねえか。あーおなかすいたー、なんか食べたーい、眠れなーい。
おまけに本作は他作と違って大いにコミカルで笑わせてくれる。なんだよあのバカミス作家の受賞作のタイトル、お茶噴き出したぢゃないか。くそっもう踏んだり蹴ったりだ、こんちくしょーあー面白かった。
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アルマジロこと有馬次郎は嵐山の奥にあるお寺の寺男。
それ以前は悪事に身を染めていた人物。そんなアルマジロが
京の街でおこる殺人事件を解決してく。
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小学生高学年位から読めそうな内容です。
短編集なので読みやすいです。
寺男と編集女性とのコンビも面白いです。
笑いありのドラマに出来そうなお話。
配役は誰が良いかな??
続編も出ているので読むのが楽しみです。
Posted by ブクログ
主人公の万能具合にはちょっと閉口してしまったけれど(都合よすぎじゃ…)京都の史跡やら名所、味覚がそっとおりこまれてて、読んでいて楽しかったです。お料理の描写がこれまたすごく美味しそうv
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アルマジロのシリーズ? 1作目。
連作短編集。
他の作品よりもギャグっぽいですね。
しかしシリアスモードのアルマジロがやばいくらい好きです。
ノリが軽いので読みやすいかも。
Posted by ブクログ
北森鴻の連作ミステリ短篇集『支那そば館の謎 裏京都ミステリー』を読みました。
ミステリ作品は『パンドラ'S ボックス』、『狂乱廿四孝/双蝶闇草子』に続き、北森鴻の作品です。
-----story-------------
元怪盗の寺男と慈悲深い住職が、難事件を次々と解決する。
京の風情がてんこ盛りの傑作本格推理!
僕の名は有馬次郎。京都でも指折りの貧乏寺、大悲閣千光寺の寺男だ。
怪盗と呼ばれた過去もあったが、縁あって慈悲深い住職に拾われ、表の世界の住人となった。
厄介なのは、寺に奇妙な事件ばかりが持ち込まれること。
持ち前の身軽さと裏の人脈を駆使、住職の智恵をお借りして、解決にひた走る毎日だ。
京の風情と垂涎の料理の数々も楽しい、本格推理の傑作登場!
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光文社が発行しているミステリ専門誌『ジャーロ』に2002年(平成14年)から2003年(平成15年)に掲載された後、2003年(平成15年)3月に刊行された裏(マイナー)京都ミステリの第1作です。
■不動明王の憂鬱
■異教徒の晩餐
■鮎躍る夜に
■不如意の人
■支那そば館の謎
■居酒屋 十兵衛
■解説 大林道忠
元広域窃盗犯にして寺男の有馬次郎と、穏やかな相貌と鋭い観察眼をあわせもつ住職の二人が、みやこ新聞の自称「エース記者」折原けいや、京都府警の碇屋警部と共に、難事件の謎に迫る! 京の風情と人情と、密やかな悪意と……傑作本格推理。
京都を舞台に、銭湯の構造、鯖寿司(棒寿司)、五山送り火、藍染め、町屋建築 等々、本格ミステリに京都文化と密接に結びついたネタをバランス良く織り込んだ作品でしたね……元怪盗である寺男の有馬次郎と洞察力に優れた住職が、京都の大悲閣千光寺で奇妙な事件に立ち向かう様子がコミカルに描かれていました、、、
みやこ新聞の自称「エース記者」折原けいや、京都府警の碇屋警部 等を含めた登場人物たちの軽妙な掛け合いや、京都の料理の描写も魅力的でした……独特の味わいがあり、本格ミステリや京都のことが好きな人にオススメですね。
以下、登場人物です。
有馬 次郎(ありま じろう)
大悲閣千光寺の寺男。けいからは名前をもじって「アルマジロ」と呼ばれる。
数年前まで関西一帯を活動範囲にする広域窃盗犯だった。
身のこなしの軽さなどから大阪府警・京都府警から「怪盗」扱いを受けた。
大悲閣に忍び込んだところ階段から落ち骨折し、温情ある住職に助けられ、寺男として表の世界に戻ることができた。
折原 けい(おりはら けい)
京都みやこ新聞文化部の記者。
折に触れて大悲閣を取り上げる、自称「大悲閣千光寺の守護神」。
住職
大悲閣千光寺の住職。
盗みに入った次郎を警察に突き出すこともなく、寺男になるよう諭した。
洞察力に優れており、時には推測ではあるものの、次郎さえ解けない謎を解くこともある。
碇屋(いかりや)
京都府警捜査一課の警部。
常に「警部元気で暇がいい」と標榜し実践に務め、そのくせ重大事犯になるとしゃしゃり出てきては現場を混乱に導く。
次郎からは「正真正銘の税金泥棒」と評される。
十兵衛の大将
次郎行きつけの割烹店「十兵衛」の主人。
懐の寂しい次郎に、手頃な値段で数々の絶品料理を供してくれる。
水森 堅(みずもり けん)
『鼻の下伸ばして春ムンムン』で大日本バカミス作家協会賞を受賞した作家。
みやこ新聞社協賛の講演会に出席予定だったが、ある事件を起こしてしまって以来、大悲閣に居候するようになる。
次郎とけいからは受賞作のタイトルに因んで「ムンちゃん」と呼ばれる。
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京都一の貧乏寺・嵐山の古刹大悲閣の寺男、有馬次郎に奇妙な事件が持ち込まれる。
元広域窃盗犯の有馬の直感は鋭く、新聞の記者の折原けいや住職の助言も得、時には裏社会の情報を利用しながら事件を解決していく。
ミステリーですが、かなりコミカルでユーモアたっぷりの連作短編集。
どの話も京都ならではの文化や料理がキーになっているので興味深いです。
非現実なトリックやロジックを使った脱力してしまいそうになるバカミスの話もあるので、物足りなく思う人もいるかも。
「異教徒の晩餐」や「支那そば館の謎」のトリックはどうなんだろう…私はあまり納得できないな~。
大悲閣は実在するそうなので、いつか行ってみたいです。
素材を生かした季節感のある京料理の描写もおいしそうで、読んでいて唾液が出まくりました。
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再読5回目。
ちょっとマイナーな京都を舞台にした、ちょっとB級(という表現でいいのかどうか⁉)のミステリー短編集。わたしは、こういうの、大好物です。
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裏・京都ミステリーというお題が面白かったです。謎解きのキーが、京都ならではの風物にまつわることがらで。
そして、出てくる料理がいずれも美味しそう!
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北森先生の本のタイトルとしては、他のものとちょっと違っている気がしたので手に取るのが遅れたけれど、これも私の好きな連作短編の形だった。
京都ならではのミステリー材料、ユニークなキャラクターたち、北森ミステリに欠かせない「おいしいお料理」もちりばめられていて、とても楽しく読めました。
とりあえずバカミス作家がウケるw
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裏京都ミステリーと銘打ち、実在するマイナー寺の寺男を主人公にしたミステリ集、コメディ調
ミステリとしてはトリックもプロットも弱いが、でてくる料理はうまそうで、京都に行って舞台をなぞりたくなるような魅力はある
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蓮丈那智シリーズがお気に入りな作者さんなので、ちょうど書店でこの本を見つけて購入。
これもシリーズものらしく、短編集でわりと軽快に読める。ユーモア感が高くて最初びっくりしたが、読んでいるうちに気にならなくなった。この方の話は人物がぐいぐい引っ張る的な感じがあるな‥。
やはり、
蓮丈那智シリーズが好きなので、読んでない本をゲットしてこよう(笑)
Posted by ブクログ
京都を舞台にしたミステリの短編集。その中でも、渡月橋、大悲閣・千光寺を中心にして話は進む。主人公は、過去に数々の犯罪(主に窃盗)に関わってきたアルマジロこと有馬次郎と、新聞記者の折原けい。有馬次郎は裏世界の住人だったが、ひょんなことから大悲閣の住職に拾われて、寺男として表の世界に返り咲いた。記者である折原けいが持ち込んだネタから事件が発展するという典型的なパターンで、短編集という事もあってミステリとしての密度はそれほど高くない。が。2人が密談(?)する居酒屋・十兵衛で出される数々の料理が異常に美味そうなのだ。この辺、北森鴻だなぁって思う。
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僕の名は有馬次郎。京都でも指折りの貧乏寺、大悲閣千光寺の寺男だ。怪盗と呼ばれた過去もあったが、縁あって慈悲深い住職に拾われ、表の世界の住人となった。厄介なのは、寺に奇妙な事件ばかりが持ち込まれること。持ち前の身軽さと裏の人脈を駆使、住職の智恵をお借りして、解決にひた走る毎日だ。京の風情と垂涎の料理の数々も楽しい、本格推理の傑作登場。
Posted by ブクログ
元怪盗・現在寺男の僕が昔の技術も駆使したりしつつ、事件の謎を解くミステリ。内容的には謎も展開も軽く、あっさり読めます。民俗学シリーズ等を先に読んだためか、物足りなさを感じる部分もありました。