【感想・ネタバレ】乙女の密告のレビュー

あらすじ

ある外国語大学で流れた教授と女学生にまつわる黒い噂。乙女達が騒然とするなか、みか子はスピーチコンテストの課題『アンネの日記』のドイツ語のテキストの暗記に懸命になる。そこには、少女時代に読んだときは気づかなかったアンネの心の叫びが記されていた。やがて噂の真相も明らかとなり……。悲劇の少女アンネ・フランクと現代女性の奇跡の邂逅を描く、感動の芥川賞受賞作。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

バッハマン教授…ヘトアハテルハイスは時を超えてアンネに名前を取り戻しました。アンネだけではありません。あの名も無き人たち全てに名前があったことを後世の人たちに思い知らせました。あの人たちは他者ではありません。かけがえのない「わたし」だったのです。
たたみかけるようなリズムとのんびりした関西弁の会話、過去と現在、個と集団など様々な対立項の中で進むストーリーに没入してしまう良作。

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2026年03月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

重たいテーマを、ユーモラスな筆致で書いた小説であり、そこは賛否あると思うが、個人的には良かった。アンネ・フランクの境遇を、女子大生達の告げ口というスケールの違うものにリンクさせることに対して、忌避感がないといえば嘘になる。しかし、アンネを名前を持ったユダヤ人として「密告」するラストには、アンネをメタファーとしてではなく、自分たちとは異なる一人の個人と捉えなければならないという強い意志を感じた。非当事者の視点でしか書けない小説だと思う。貴子を「女王」の比喩ではなく、「タカコ」として呼ぶ教授も印象的だった。
とはいえ、アンネがメタファーではなく一人の個人であるなら、「密告者」のメタファーを自分に当てはめるのはよいのか? というところが腑に落ちない。

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2026年09月26日

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