【感想・ネタバレ】信念に生きる ― ネルソン・マンデラの行動哲学のレビュー

あらすじ

『結果を出すリーダーはみな非情である』著者
冨山和彦氏 推薦!
「〈情理と合理の矛盾〉に折り合いをつける
マンデラに現代リーダーの理想像を見た。」
何に人生を賭すか――。
大統領就任の歴史的瞬間に立ち会い、人生と勇気について語り合い、
寝食を共にした2年間。書き綴った12万語の日記から生まれた、
タイム誌編集長によるマンデラ珠玉の人生論。
マンデラ15の行動哲学
勇敢に見える行動をとれ
常に冷静沈着であれ
先陣を切れ
背後から指揮をとれ
役になりきれ
原理原則と戦術を区別せよ
相手の良い面を見出せ
己の敵を知れ
敵から目を離すな
しかるべきときにしかるべく「ノー」と言え
長期的な視野を持て
愛ですべてを包め
「負けて勝つ」勇気を持て
すべての角度からものを見よ
自分だけの畑を耕せ

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Posted by ブクログ

リーダーとしてのあり方、彼の信念、辛かった経験、敵への接し方、どれもものすごく深い内容で、ずしっと、心に響く一冊

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2024年10月09日

Posted by ブクログ

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1.この本を選んだ目的 
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学校の授業で課題図書として読まなければならなかったため。
 
 
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2.概要
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南アフリカのアパルトヘイトというと、ネルソンマンデラ氏の名前がでてきます。そう、ネルソンマンデラさんは、アパルトヘイトを撤廃した、南アフリカ初の黒人大統領になります。

そのマンデラ氏の哲学を15章にわけてお話しています。

マンデラは、44歳で入所して、71歳で出所しています。なんと、27年間刑務所で過ごしているんですね。
もともとは、パワフルな荒れくれ者イメージのマンデラさんは、刑務所の中での生活を通じて、武力では解決しないこと、白人は敵ではないことを悟っていきます。


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3.感想
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すごいですね。情熱を持ち続けた人ですね。
私はあとちょっとで50歳になってしまいますが、これからできることの限界を強く感じていました。

ですが、マンデラは私ぐらいの年齢で刑務所に入所。奥さんと子どもとは離れ離れ。
そんな年齢で入所したら、もう人生諦めてしまうところですが、そこから、考え方を変えていくんですね。そして、南アフリカの大統領となり、アパルトヘイトを廃止するんですね。

南アフリカといえば、ラグビーで日本が負けたのが最近のことで記憶に残っていますが、そんな強いラグビーチームを築いたのもマンデラのおかげなんですね。

そうですね、人生はまだまだですね。
もっと先を見て、目標を持って生き続けないといけなきでさね。そして、働かされるのでなく、働いていかないとダメですね。

私は、世のため、人のために働くことを志にするような人間ではありませんが、自分のためにやったことで、よい影響を作り出していきたいと思います。


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4.具体的にどのような点を学習したか?
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マンデラ哲学は参考になるものが多いが、とくに2つの点は重視したい。

①物事を深く考える
マンデラは、政治の世界でも、個人的な領域でも、特に緊張度の高い状況においてこそ「冷静さ」は欠かせないと、考えている。難しい問題が発生したときこそ、拙速にならずあらゆる可能性を考慮に入れて、冷静沈着に向き合う。そして、熟考の末に、答えにだどり着く。リーダーは、そういう姿を見せるべきだと考えている。考えすぎて時期を逃した失敗よりも、考えが足りずに反射的に行動して失敗した傷の方が深いと考えており、この深く考えることが国家を変革していく際に大きくいかされている。

②長期的な視点
●忍耐強く慎重でありながら、急進的で大胆に行動することは、相反するものではなく両立可能である
●物事が進んでいくスピードよりも、物事がどこに向かっているのかという方向性が大切さである。

決断力がある人物というのは、意思決定のスピードが速い人という意味ではない。本当の意味の決断力とは、十分な時間をかけて幅広い角度から分析し、必要とあれば自分の温めていた考えを曲げてでも、最善の判断をする力を指すもの。


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5.具体的にどのような行動をするか?
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①熟考
しっかり考え抜くことを意識して、考え抜いた上で行動した実績を、1回、2回と、増やしていきたい。十分に時間をかけて考えて行動することで、より最適な対応をできるようにしていきたい。

②長期的な視点
長期的な視点は意識して持つようにしていきたい。ビジネスにおいても、人生においても、長期的な視点を持つことで、最適な行動がとれるようにしていきたい。

③年齢
行動哲学とはずれる話となりますが、44歳で入所して、71歳で出所して、そこからまた行動を起こしているところに感銘をうけました。私自身があと数年で50代に入っていきますが、人生の終盤という意識が強く、これから何かをスタートすることに難しさを感じていました。そのような中で、マンデラが44歳で入所する中で、意識を変革していき、70代に入ってから、アパルトヘイト廃止と、国家団結を推進したことから、まだまだ、いろいろな可能性があることを感じており、年齢の捉え方を見直していきたいと感じました。


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2024年07月28日

Posted by ブクログ

今まで読んできた自己啓発の本で学んできたこと、感じ考えてきたことに戸惑いを覚えるような感覚で、また違った、マンデラという人の価値観、人や物事に対する考え方、行動の仕方を考えることができ、自分の中への影響力の大きさを感じる本であった。
特に、人の良い面を見て、相反するどんなに悪いことがあろうともその人の良い面だけを捉え、その人に対して誠実に対応することができるところがすごい。自分に対して悪意を持って接したり嫌がらせをしてくるような相手に対してさえそのように振る舞えるところ、それを持ってそういう人々や周囲に対してリーダーシップを発揮している点が勉強になった。人には善と悪の両面があるものであり、弱さを持っていて感情的になってしまうものだということを深く理解する、そうした上で自分自身も深く自省し、対応できる。人間の弱さや二面性を理解すること、それを尊重しながら生きていくことの大切さ、その難しさを感じるとともに、自分もそのような気持ちを持って行動できるようになりたい。

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2024年07月22日

Posted by ブクログ

ネルソン・マンデラがいかに素晴らしい人かが分かる。どんな人に対しても根気強く、打ち解けるための努力、あらゆる勉強をする姿勢、簡単には出来ないけど少しでも見習いたい。

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2024年03月18日

Posted by ブクログ

ネルソンマンデラと聞いて知っている人はどのぐらいいるのだろうか?かく言う私もビジネススクールの課題図書として読まなければ知らなかったと思う。

マンデラは南アフリカの大統領になり、アパルトヘイトを撤廃した人物である。若かりし頃は闘争心に溢れ、結果として捕まってしまい27年間刑務所で過ごすことになった。27年間という気の遠くなるような時間を刑務所で過ごして戻ってきた時には南アフリカを変えたのである。

壮絶たる人生と言わざるを得ないが一方で人生は焦っても仕方がないと言うことなのかもしれない。私は現在出向社員として親会社よりも長い年月を子会社で過ごそうとしているが、これもまた焦らずに戻るその時に向けて力を蓄えておけば良いのかもしれない。

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2024年01月19日

Posted by ブクログ

マンデラの強烈なリーダーシップの特徴を15の行動哲学にまとめあげている。
マンデラ自身も初めから完成したリーダーだったのではなく、27年間の投獄生活の中でその資質を養ってきたように感じられる。
やはり運命は自身でコントロールできるもの、という確固たる思いを持てるかどうかが困難に打ち勝つための大きな分かれ道になるのだろうか。

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2023年01月22日

Posted by ブクログ

ネルソン・マンデラの信念と覚悟を読み取れる一冊。
彼の哲学と行動から何を志し、どのように南アフリカを導いたのか。自分の小志に引き寄せて考えてみたい。

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2022年01月17日

Posted by ブクログ

信念を生きるのタイトル通り、自らの信念を生き抜いた人、マンデラの話し。

同胞愛に満ち、同胞に自由を生き抜いて欲しいと願っていた。そのために、民主主義という手段が必要であった。

マンデラの言葉を聞くと敵すら同胞になってしまうことにも肯けた。
マンデラの最大の仕事は、リーダーを降りたこと。この一文が響いた。降りたことにより、みんなが自分たちで民主主義を考え、実現に向けて動き出したのだと思う。
マンデラの生き抜いた信念の旅を体感できる本であった。

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2020年03月11日

Posted by ブクログ

まさに理想とするリーダーシップ像
共感できるのは、それらの能力を生まれながらにして身につけていたのではなく、牢獄という厳しい環境の中で、身につけていったということ。
さらに、決して悪い意味ではなく、信念のためなら、手段を厭わない、結果重視の姿勢であることである。

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2016年01月30日

Posted by ブクログ

ネルソン・マンデラの自伝執筆者である著者が、その取材の過程でマンデラに密着し、生活を共にした約三年間を振り返り、マンデラのリーダーシップの要諦をまとめあげた一冊。自伝執筆という特別な機会に投げかけられた様々な「問い」に対するマンデラの言葉はとても深く重く、それでいてどこかやさしく心に響く。

アフリカには「私たちは他者を通してのみ人間として存在する」という意味の「ウブントゥ」という概念があり、「勇敢に見える行動を取れ」や「役になりきれ」「相手の良い面を見出せ」といったマンデラの行動哲学もすべてこの考え方がベースにあるが、これらは(ステレオタイプ的にいえば)「西洋型個人主義」に基づくリーダーシップとは一線を画する。

全編を通じて感じるのは、マンデラという人物に内包された「強さ」と「弱さ」の矛盾がもたらすパワーと影響力の強さであり、その壮絶な人生で培われた揺るぎない志や死生観のようなものが背景にある一方、日々の行動に落とし込まれた「型」は、万人が受容できるまでにシンプルでもある。単なる偉人伝では済まされない、読み手の志に対する内省と行動を促す良書。

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2015年06月07日

Posted by ブクログ

マンデラ自身の著書ではないが筆者による取材を元に彼の人生論、人柄が描かれている。
アパルトヘイト下の南アフリカを多面的な視点と調整型のリーダーシップで内戦の危機を回避し黒人大統領となる彼の行動哲学が様々なエピソードとともに伝わってくる。色々なリーダーがいるが今日の日本でも受け入れやすいリーダシップだと思う。

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2014年02月09日

Posted by ブクログ

リーダーシップという点は勿論だが、一人の人間としての生き方として自分がこうありたいと想像している像に重複する部分が非常に多かった。
自分の理想像の再確認と共に、新たに学ぶべき要素も多かった。
頂点を極めきっている人の生き方と考え方には心の底から感動する。

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2014年01月21日

Posted by ブクログ

南アフリカ共和国第8代大統領。
その生涯、差別政策であるアパルトヘイト政策の撤廃に
尽力し、ノーベル平和賞を受賞した人。
先日逝去されたので、改めて彼のことを知ろうと思った。

この本は彼の業績というよりも、
彼がどのような人だったか、どんな考え方をしていたか、
彼自身のことを知る為に適した本。

これを見た後、実際彼がなぜそのような考え方に至ったのか、
さらに深く知りたくなった、ネルソン・マンデラを知る入門書に
最適な一冊。

ネルソン・マンデラもアグレッシブなリーダーではなく、
知的で、慎重で、でも芯があるリーダーだった。
そういう人の方が共感できるな。

☆KEY POINT
・勇敢に見える行動をとれ
・常に冷静沈着であれ
・先陣を切れ
・背後から指揮をとれ
・役になりきれ
・原理原則と戦術を区別せよ
・相手の良い面を見出せ
・己の敵を知れ
・敵から目を離すな
・しかるべきときにしかるべく「ノー」と言え
・長期的な視野を持て
・愛ですべてを包め
・「負けて勝つ」勇気を持て
・すべての角度からものを見よ
・自分だけの畑を耕せ

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2014年01月13日

Posted by ブクログ

27年間の刑務所生活を経験した元南アフリカ大統領ネルソン・マンデラの不屈の精神と多彩な能力を知ることができる。改めて彼の一言では語れない”すごさ”を実感。

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2013年05月05日

Posted by ブクログ

尊敬という言葉。

これは、いくら頑張ってもかなわない人に対していう言葉だと思う。

私はまさに彼を尊敬する。とても真似できない人物だった。

しかし学ぶところはある。それをどのように自分にいかすかではないか。

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2013年02月02日

Posted by ブクログ

恥ずかしながらネルソン・マンダラのことを名前程度しか知らなかった。
信念を持ち続け、リーダーとしてやり遂げる“志”というものに触れられたような気がします。
極限の状態や理不尽な扱いを受けても信念を曲げることなく、戦い続けることで、国や制度、文化、人を動かす力や周りへの影響力について感銘を受けました。まだまだ自分には足りない何かを感じることができました。
すばらしい本に出会えました。

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2012年10月14日

Posted by ブクログ

若いジャーナリストによるマンデラの伝記。おそらく著者は、マンデラとのインタビューを通して多くの学びを得て成長したのだろう。そういうことが手に取るようにわかる内容で、これだけでもマンデラの偉大さを垣間見れた。

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2018年10月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

グロービス経営大学院の企業家リーダーシップの授業の課題図書のうちの一冊。
ネルソン・マンデラという人のプリンシプルを知ることができた。
ささったフレーズ集↓
<勇敢に見える行動をとれ>
・勇気とは、恐れを知らないということではなく、抱いた恐れを克服していく意思を持つことだ。
<背後から指揮をとる>
・学びながら、権限を委譲しながら徐々に味方をつけていく。助けを求められると人間は自分が尊重されていると嬉しく感じるもの。お返しに、尊重してくれた相手への忠誠心が増していく。
・王たるものは、相談役の意見を聞き、コミュニティのメンバーの意見を十分に聞いた後で、ようやく自分の意見を口にする
・人を説得して、あたかもそれはその人自身の考えであったかのように思わせるのが一番賢いやり方
・集団的リーダーシップの意義:個人の知恵<集団の知恵、合意形成を得た結論には尊さがある
<己の敵を知れ>
・敵の心をつかんだと得意になってはいけない。自分が勝っているときこそ、最大の慈悲の心をもって相手に接しなくてはいけない。いかなる状況においても相手を侮辱してはならず、相手の誇りを大切にしなさい。
<敵から目を離すな>
・予期せぬ攻撃に対して、絶対確実な策はない。しかし敵を常に自分の視野に取り込んでおくことで、見張られている状態にある敵に考えを改める余地を与えることができる。少なくとも不意打ちをくらうことはない。
<長期的な視野を持て>
・忍耐強く慎重でありながら、急進的で大胆に行動することは両立可能
・物事が進んでいくスピード<物事がどこに向かっているのかという方向性が大切
・歴史こそが壮大な力をもたらし、優れたリーダーを形成する。時代の要求があって、その要求にこたえるべく、人が尽力し、本物のリーダーになっていく
<マンデラからの贈り物>
厳しい決断を下すことと原則を守り抜くことは両立できる。あるげき姿にふさわしい方法でその目標を目指せ。

感化するリーダーであったマンデラ。
自分自身が「感化する」力が備わっていないと感じているので特に「背後からとるリーダーシップ」が学びになった。

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2017年02月15日

Posted by ブクログ

【序文】
ウブントゥ:私たちは他者を通してのみ人間として存在する。他の人々の功績や貢献のお蔭で、自分はこの世で何かを成し遂げることができる。
→自分一人でできることは限られている。志が高ければ高いほど、周囲の力を求めなければならない。一方で、自分が成し遂げなくても良いくらいの心持ち、また今花開かなくても後世に必ず継がれるという心持ちも大切という考えか。

【まえがき】
人格は厳しい状況の中でこそ計られる。報復や復讐といった気持ちを自らの努力により排除する。
→なぜ赦せるのか。本当に心の底から赦しているのか?そこには、赦さなければ協力を得られず、協力がなければ国を1つにという思いが果たせないという「高次の自己」が存在していた。その「高次の自己」は、アパルトヘイトという不公平への憤りから生まれている。福武会長が「もっと現場に怒りを覚えろ」と言っていたことは、そこにも通ずる。

【多面的な人物】
多くの矛盾を内包している。
→第五水準のリーダーシップ。極端に白黒決めないということにも近い。
「中庸」無気力と傲慢の間(慎重と果敢の間)。
①本当にそれは善と言えるのか?自分のやっていることは本当に正しいのか?
②視野・視座を変えてみてみたか?
③未来から考えたか?(子々孫々に恥じないか?)
④一人で決めてないか?
と多面的に考える癖がついているから。

「伝える力」よりも「感化する力」。「自ら行うように感化する」ことを重視していた。
→自己Ctrl感の大切さ、力強さを知っている。でもそう思わせるのはどうしたらできるのか?コピー取り、データ集め、など。

自分の信念を決して曲げようとしない。「これはあってはならないことだ」というセリフを何度聞いたことだろう。
→「良心」に従っているのだろう。床にゴミが落ちていてはいけない、挨拶はした方がよい、困っていそうな人がいれば声をかける。そんなレベルのものからかもしれない。

彼に一番大事な教えを授けたのは、刑務所であった。自己の鍛錬と節制、集中力を植え付けた。…自分でコントロールできたのは自分自身だけだったのだ。…彼が刑務所で手にすることができたもの、それは時間だった。…刑務所で成熟(若いときにむき出しにしていた感情を無念のうちに秘める術を得る)したのだ。
→内向きに自問自答する時間というのは、長めにとっておくべきなのかもしれない。日々の忙しさにかまけて、本当にしたいことは何か、また抑圧されるからこそ爆発的な想いがあふれる、というのはできるのかもしれない。

・彼が受けた不当な扱いを、他の誰も受けることがないように、マンデラは、この権利の実現のために、頑なとして譲らない信念を築いた。
→他の誰もというのは子々孫々につながる話。

【勇敢に見える行動をとれ】
勇気とは自らの意思によって選択するものだ。…勇気とは、恐れを知らないというkとではない。抱いた恐れを克服していく意思を持つこと。
→自己=選択に通ずる。行動でしか、自分の想いは実現しないのを心底わかっていて、そのためには勇気を持たなければならない。それを鼓舞するのは、自分への恥を拒むことにある。(I’m not as smart as I thought I was.)

【常に冷静沈着であれ】
落ち着きなさい。…今この瞬間にやるべきことに集中する。
→過去の経験と、多面的に物事をみる(みなければならない)選択を迫られているからこそ。1つを選ぶことは、その他をすてることにつながる。

【先陣を切れ】
・注目を浴びるような行動だけを指すのではない。看守や他の受刑者の尿瓶を洗うといった行動をみんなとともにするということだ。リーダーの下に人を作らず、つまり階層を作らないという彼の考え方を表している。
→まずやってみせ!である。現場を知らない人間が、あーだこーだいっても動かないことと一緒。新しい方針がでたら、まずは自分の言葉で語るし、新しいシステムが導入されたら、まず自分が捜査して見せる。

リーダーには一人で意思決定して、行動しなければならないときがある。行動した後に、組織に対して説明責任を果たすべきときがあるのだ。その結果、組織と対峙しなければならないときに問うべき問いは、リーダーの取った行動が真に活動のためだったかどうかだ。先陣を切るリーダーシップとは、説明責任が伴うことを意味する。
→逆に無理に一人で意思決定しない場面でむちゃするのは総スカンを食らう可能瀬もある。自分にしかできない(任されていること)とそうでないこと、というのは常に選択する際に念頭に置きたい。

自分たちが望む解決策ではないにしても、避けられないものなら先延ばしにするな。
→後でやろう、これは重たいから、と先延ばしにしてしまう癖がある。それは自分がダメージを受けたくないだけ。やらなきゃいけないなら、先にやる、自分がやる。そのモチベーションの源泉は早くやったほうが傷は浅い、自分が好きになれること。

【背後から指揮をとれ】
個人としては、人から注目されることが好きだが、集めた注目を常に仲間と共有することも忘れない。みんなが「ゲームに参加している」と感じることが必要。メンバー全員に「自分たちがマンデラの意思決定に影響を与えているのだ」という当事者意識を持たせることが重要だと考えていた。
→全くその通り。自分で選択していると思わせることは大切。でもそのためには?対話をし、コミットメントを取らせることが肝になってくる。そのためにはまずは質よりも量をとるコミュニケーションが必要。となると週1MTGでも、月1ランチでも時間を割くことをしなければならない。

助けを求められると人間は自分が尊重されていると嬉しく感じるもの
→個の重要性や居場所を感じることの大切さ。

集団的リーダーシップ。
1.個人の知恵より集団の知恵が優る。
2.メンバー全員の合意形成のプロセスを経た結論には、尊さがある。

【役になりきれ】
常に物事が「どのように見えるか」に細心の注意を払う。受け手にとって「どう見えているか」というのは、とても重要であり、第一印象を与えることはたった1度しかできない。…現実とは、物事がなんであるかよりも、どのように見えているかだ。
→いくら素敵な言葉を言っても、うそっぽく聞こえたら、その言葉はうそになる。すべて本心を見せれば良いわけではない。男も化粧をしなければならない、分人が大切。

【原理原則と戦術を区別せよ】
自己に対する自信と自尊心があったがために、それほどの強い怒りを覚えたのだ。そもそも自尊心の低い人は、自分に対しての期待を失ってしまうものだ。自分自身が信頼できないために、他人からの評価を重要視してしまう。
→信頼できていないというのは大きい。何をしたら信頼をもてるのか?好きになれるのか?

アパルトヘイト撤廃のためには暴力という手段に訴えるしかなかった。…ガンジーの場合、「非暴力」は彼の原理原則であり、この原理原則を破って得た勝利などなんど価値もなかった。
→原理原則はそれぞれだが、それを冒してまで志を果たしても意味はない。自分にとっての原理原則とは?

投獄中、マンデラは同志たちと何時間も、何日も、何カ月も、何年も議論を重ねていった。
→この時間があるからこそ、原理原則、戦術は明確になったのではないか?

【相手の良い面を見出せ】
<悪い人間>であることを証明する駅ごとが起こらない限り、すべての人間は良い人間であるとマンデラは信じている。…人間の邪悪な面だけを見てはいけない。この世には、完全な悪人も完全な善人も存在しない。…人の良い面を見出す直感が備わっていること。人は「良い人間だ」と信じて期待をかければかけるほど、本当により良い人間になっていく。同僚、家族、問わずに人は期待されればより貢献したいと思うものであり、貢献できないと罪悪感を抱くものだ。
→完全なものはない。「性善説」で先ずは信じてみることが第一歩。相手に良い人間だと期待をかけると、それに応えなきゃというのはあること。

「自分の利益のことしか考えていない」という言葉は、人間の悪い面に対してマンデラが非案するときに使う、数少ない言葉。
→自己も大切だけれど、それを満たすには他己
「見かけの振る舞いよりも中身は優れていた」-彼の冷徹な行動は彼の信念からくるものではなかったのだ。…邪悪さは人が育っていく過程、その人の周りの環境、受ける教育などによって植え付けられていく。
→その人も環境に毒されて、新年ではない所で悪人だということもある。

【己の敵を知れ】
白人を理解するためには、彼らの言語だけではなく文化も知る必要があると考えた。
→相手の言葉で話し、相手の前提で話す。それだけの価値がある人間と思われると、相手の自分に対しての頑張りが見えると応えたくなる。

【敵から目を離すな】
敵を自らの視野の中に文字通り収めておくのだ。
→自分の仕事をする上での敵って感じたことがない。つまりは私のことを邪魔したいと思うほどに活躍をしていないから。。。

ハニとホロミサに共通していたの未熟さ。頭で考えるのではなく、心、つまり感情に判断を委ねてしまう未熟さだ。…彼らは危険で、信頼しきれない存在だった。1つに、彼らの不誠実さの問題があり、もう1つは、感情的でいつ何をするか分からないという不確実性の問題があった。

【しかるべきときにしかるべく「ノー」と言え】
・マンデラの辞書に「おそらく」という言葉はない。その言葉の代わりに、沈黙があるのみである。…「ノー」と言ったあとの結果を考えると、「ノー」という言葉を使うのが、いかに難しいことかが理解できる。…マンデラの「ノー」は、ストレートで、淡い期待や、議論の余地など残されていない最終的な「ノー」なのだ。
→不明瞭の発言は返ってまどろっこしかったり言い訳じみて聞こえて不信感を招く恐れがある。しかし、ある時には名言を避けることもある。それによって、選ばれなかったものたちの不要な反乱意識を芽生えさせてしまうから。

・自分が問題に向き合いたくないために、意思決定を先延ばしにすることは辞めた方がいい。今すぐ、その問題に向き合い、選択し、明らかにする。それが、長期的に見れば問題解決の近道になるのだから。
→決まってなくても、大声で志を語ってみるべき?

【長期的な視野を持て】
何千年もの間続く人種差別、様々な弾圧、短期間で是正できるものではないのだ。
→自分の志だってそう。80年生きるときに立てる目標が短期間で解決できるわけがない。また人を判断するときもそう。今日その人が迷惑をかけてきたからと言って、それでその人を評価するのはもったいない。

「決断力がある人物」というのは、意思決定のスピードが速い人という言う意味ではない時間をかけて幅広い角度から分析し、最善の判断をする力を有している人のこと。

【「負けて勝つ」勇気を持て】
自分の足跡は砂に残した第一歩であり、その後から来る者が道を作っていくことを、そしていかなる政策よりも自分の行動そのものがより息長く影響力をもつことを理解していた。
→自分の代にどうこうなってほしいわけではなく、長期的に不公平がなくなれば。そういう思いを有している。

【すべての角度からものを見よ】
あまりにも多くのモノを内包しているがため自己矛盾がしばしばおこる。…すべての問題には複数の大義がある。
→偏った、独りよがりのものの見方をしてはいけない。

【自分だけの畑を耕せ】
畑仕事は心を和ませ、家族や解放運動のことなど外の世界の様々な心配事から彼を解放してくれる存在だった。…私たちにも外の世界から少し距離をおいて、自分に喜びと満足を与えてくれる場所が必要だということだ。


【あとがき】
いつか国中の親が、彼らの子供たちに対して自分と同じこと(どうしてお父さんは家に泊まっていかないの?への返答)を言わなくても良いときが来ることだった。…過去と未来をつなぐ鎖の役割を果たしたいと願っていたのだ。

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2016年01月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ネルソンマンデラの行動哲学をしるした名著。
人間らしいネルソンマンデラのリーダーシップを学ぶことができる良著。
<メモ>
・勇敢に見える行動をする-勇敢に物事に立ち向かってみることで、真の勇気を見出すことがある。そして、その行動こそが勇気の証となる。
・冷静さを欠くという事は、物事に対するコントロールを失う事。すなわち事態収束から遠のいてしまうことを意味する。
・リーダーには一人で意思決定し、行動しなければならないことがある。行動した後に、組織に対しての説明責任を果たすべきときがある。その結果、組織と対峙しなければならないときに問うべき問いは、リーダーのとった行動が真に活動のためだったかどうか。
「先陣を切るリーダーシップ」とは説明責任を伴うことを意味する。
・牛の群れををある一定方向に向かわせたいとき、まず小枝をもって後ろに立ち、頭のいい牛を数匹選んで群れの先頭につかせて、行きたい方向に誘導させる。すると群れ全体が同じ方向に動き出す。あとの牛たちは自然と前の元気な牛の後をついていく。実際のところ群れを誘導しているのは一番後ろにいる自分となる。これこそがリーダーの仕事。リーダーの要旨はあるゴールに向かって人を動かすこと。具体的には人々の考え方や行動の方向性を変えること。
その方法は必ずしも先頭にたって叫ぶだけではない。他人々に権限を持たせるあるいは自ら背後に立ち、前にいる人々が一歩を踏み出せるように背中を押す方法もある。つまり、フォロワーに対して権限を与え行動を促すことでリーダーの考えや方向性をフォロワー自らに理解してもらうという方法だ。
・人を説得して、あたかもそれはその人自身の考えだったかのように思わせることが一番賢いやり方
・集団的リーダーシップには二つの意義がある。一つは個人の知恵より集団の知恵が勝ること。もう一つはメンバー全員の合意形成のプロセスを経た結論には尊さがあること。
・現実とは物事がなんであるかよりも、どのように見えているか。
・マンデラが敵を知るというとき、それは単に戦術について語っているのではなく、敵でさえもどこか共感できる部分があること。敵の心を掴んだと得意になってはいけない。自分が勝っているときこそ、最大の慈悲の心を持って相手に接しなくてはならない。いかなる状況においても相手を侮辱してはならない。相手誇りを大切にしなさい。そうすればやがて敵はあなたの友となる。

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2015年08月04日

Posted by ブクログ

僕が子どもの頃、南アフリカは「人種差別の国」として、その特異な法律や生活が、教科書などで扱われていました。
その南アフリカから人種差別をなくし、新しい国として再出発させたのが、ネルソン・マンデラ。
のちに米『タイム』誌の編集長となるライターが、マンデラに約3年間に渡って同行しまとめた、伝記です。
いころ、部族の王の元で育ったマンデラはやがて、活動家となります。
そして30年という途方も無い年月を、政治犯として刑務所で過ごします。
その苦難のなかで、自らの行動を律し人望を集め、出所後に大きな役割を果たすという、まさに波乱万丈な人生。
小説的にその半生を追うという形ではなく、著者がマンデラに問いかけ、その答えとそこから汲み取ったマンデラの哲学を、テーマに分けて記述するという形で構成されています。
読み終えて感じたのは、以下のようなことです。
・大きな役割を果たす人と言うのは、自分の人格を磨くことの大切さを知っている。
・その人格によって人望を集め、集まった人々の力を、目指す方向に向けることで、大きなことをなし遂げる。
そして、マンデラという人について感じたことは、次のようなことです。
・自分がなすべき役割はどのようなことか?つねに考える。
・その役割について、人々がどのように期待しているかを汲み取る。
・その期待される姿になれるように自分を律し、自らを変革していく。
そのほか個別のエピソードの中でも、「敵を身近に置く」など、マンデラの”器の大きさ”を感じる記述が、数多くありました。
マンデラと著者の関係も、「師と弟子」のようで、読んで暖かくなる一冊でした。
偉大な人物の伝記と言うのは、読むと前向きな気持ちになれますね。今後も継続して読んでいきたいと思います。

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2013年04月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

マンデラがどのような人物だったか。どのような思いで行動をしたのか。マンデラの行動を15章に分けてまとめた本。ここに描かれたのは、非常に忍耐強く、長期的な視野を持った人物であり、優れたリーダーであろうと示した人物だった。マンデラのようなリーダーになる事は難しいが、これらは優れたリーダーへ近づくための重要な示唆になると感じた。

特に牛の群れの話は興味深い。チームのリーダーとは違う。

<メモ>
〇勇敢に見える行動をとれ
・勇敢とは恐れを知らないのではなく、恐れを克服する意識を持つこと
・勇敢なふりをすること
・息子の死に直面しても悲嘆にくれず、他の受刑者同様採掘場に現われた。行動で勇敢さを示す
・勇敢に示すため、主導権を握るため。何度もどう振る舞うかを描いた
・マンデラが贈る賛辞「よく成し遂げた」は不安を抱えながらも確固たる自己を失わないことへの賞賛
〇常に冷静沈着であれ
「何事もよく考えなくてはならない。そして即座に反応しなくてはならない」
「急いではならない。物事を深く考えて分析しなさい。行動するのは、そのあとだ」
〇先陣を切れ
マンデラが歩くだけで他の受刑者の気持ちを高揚させた。それこそがマンデラの真骨頂だ。歩き方一つでリーダーシップを発揮した
・マンデラは無罪を主張する事も出来た。だが、理想社会を求める発言をおこなった。自分の最後の言葉を覚悟した。
・説明責任を伴う。意思決定に対して結果責任をもつ
・自分たちが望む結果でないとしても、避けられないものならば先延ばしにすべきではない
・過ちは認める
〇背後から指揮を取れ
・自分たちがマンデラの意思決定に関わってる当事者意識を持たせる
・個人の知恵より集団の知恵が勝る
〇役になりきれ
・外見が人を物語る
・印象操作
・映像の持続性
・笑顔が持つ力
・舞台裏の自分を見せない。人は本当の気持ちをすべて出すべきでない
〇原理原則と戦術を区別せよ
・現実主義者
・戦略をもちながらも表に出さない
・状況が変わればとるべき戦略、思考も変わる。それは信念のブレではなく現実主義的思考だ
〇相手の良い面を見出せ
・この世に完全な人間はいない
・自分の利益だけを考える人間もいる
・リーダーには守るべき道徳がある
・感情のリスク。だが人の誠実さは誠実な人間にこそ引き出せる
〇己の敵を知れ
・相手の言葉、文化、歴史を知る
・相手の言語を丁寧にしゃべることで敬意を示す
〇敵から目を離すな
・想定できる物事に対してすら十分な準備をしているというのか
〇しかるべきときにしかるべく「ノー」といえ
・耳当たりの良い適当な答えをしない
・選択。いつ行動するか、ノーというか、前進するか
〇長期的な視野を持て
・歴史は短期間で変えることはできない
・進むスピードよりも方向が大切
・すべての物事は人間の血と汗のにじむ努力から成し遂げられたものであり、軌跡や神業ではない
・短期的な視点と長期的な視点が同じ方向を目指しているかに心を砕く
・特定の出来事で評価するのではなく、人生の中で何を成し遂げてきたかで評価する
〇愛ですべてを包め
〇「負けて勝つ」勇気を持て
・進むべき道筋を示すことで船を操縦する事ではない
〇すべての角度から物を見よ
・人間は複雑な生き物で行動の裏には無数の動機と理由がある
〇自分だけの畑を耕せ
〇その他
・人間は他の人々の存在を通して人となる
・信頼されるリーダーとは公的な場でも私的な場でも一貫性のある人物
・マンデラの偉大さは自らの欠点を克服したことにある
・あるべき姿にふさわしい方法でその目標を目指せ

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2013年01月26日

Posted by ブクログ

伝記というよりは今どきの自己啓発書っぽくまとめられていて読みやすいです。マンデラ氏を思えば多少のツライことは乗り越えられるっ!って、比べてスミマセン。普通の人が最も活躍するであろう時期をずっと獄中で過ごしたと知って改めて驚きました。何事も諦めてはいけないな、と。

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2012年12月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

チェック項目9箇所。「成熟する」とは、若いときにむき出しにしていた感情を胸の内に秘める術を得ることだ、「成熟する」とは、決して、不公平や不正に対する怒りや反発を感じなくなってしまうことではない、何をすっべきで、どのように行うべきかを知っていることだけが、「成熟している」ということではない、一時の感情を抑え、様々な思考を冷静に判断し、物事をありのままに見ることができる、これこそが、「成熟している」ということなのだ。勇気とは、恐れを知らないということではない、抱いた恐れを克服していく意志を持つ、これが勇気なのだ。日々続く困難な状況下において、恐怖心に負けることなく不安に苛まれながらも確固たる自己を失わない
、そのような勇敢さこそ、私たちが行動で示していくべき勇敢さであり、私たちにはそれができるのだ。マンダラにとって、「先陣を切るリーダーシップ」とは、説明責任を伴うことを意味する。「人間の邪悪な面だけを見てはいけない。この世には、完全な悪人も完全な善人も存在しない。」。「敵の心を掴んだ、
と得意になってはいけない。自分が勝っているときこそ、最大の慈悲の心を持って相手に接しなくてはならない。いかなる状況においても、相手を侮辱してはならない。相手の誇りを大切にしなさい。そうすれば、敵はやがてあなたの友となるのだから。」。起こりそうもないことに対する準備よりも、起こりうる確率が高いものに対して十分な準備をする必要があるのだ、例えば、見えている敵に対する準備がその一つだ。「決断力がある人物」というのは、意思決定のスピードが速い人という意味ではない、
なぜなら、本当の意味の決断力とは、十分な時間をかけて幅広い角度から分析し、ひつようとあらば自分の温めていた考えを曲げてでも、最善の判断をする力を指すものだからだ。過去の優れたリーダーたちは、時代の要求によって、リーダーになっていったのである、つまり、時代の要求があってこそ、リーダーにが育まれる、その時代の要求に応えるべく、彼ら自身が尽力し、本物のリーダーになっていくのだ、決して、リーダーが歴史を創るのではないのである。

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2012年12月09日

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南アフリカ初の黒人大統領となったネルソン・マンデラの
リーダーシップ哲学についてまとめた本。
著者がマンデラに張り付いて、3年間インタビューした記録から、
彼の行動哲学を抽出しています。

一つひとつはシンプルで当たり前のことが多いですが、
マンデラの実際のエピソードからくる示唆には深みがあります。

20年以上も刑務所に入れられ、ひどい扱いを受けたにもかかわらず、
その元凶である白人に対しても慈悲深い心で接することができるマンデラは、
まさに聖人君主と言っても過言ではないのですが、
刑務所内で深く考え、内省したからこそ、辿り着いた領域なのでしょう。

日本人には、アパルトヘイトや黒人差別と言われても、
今ひとつピンとこないところはありますが、
過去の歴史を知った上で、マンデラの行動哲学に触れると、
より味わい深く読める本かと思います。

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2020年12月17日

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タイム誌のライターがネルソン・マンデラに長期間に渡るインタビューを行いまとめあげたマンデラ伝。様々な角度からの掘り下げ方が可能である中、主に彼の卓越したリーダーシップがどのような行動哲学に基づいているのかを、15の行動哲学を挙げてまとめた一冊。

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2015年10月12日

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マンデラの考え方って日本人には共感し易いと思った。
内容は広く浅くって感じで、がっつりを求めるとちょっと物足りないかな。

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2013年04月21日

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ネタバレ

マンデラの行動(哲学)を通して、リーダーシップを紹介する著書です。

国や歴史を変えた人物と自分のような企業の中間管理職では、背景や思い、リーダーシップの範囲・影響力が大きく異なり、シンクラナイズさせることが難しい場面もありましたが、気づきも多くありました。

以下に、印象に残っている部分を紹介します。

・アフリカのウブントゥの概念
 →私たちは他者を通してのみ人間として存在する
・清濁併せ呑む力を持つ、多面的な人物
・いつでも冷静沈着
・フォロワーに対して、権限を与え行動を促すことで、リーダーの考えや方向性をフォロワー自らに理解してもらう
・原理原則と戦術を区別せよ
・人は「良い人間だ」と信じて期待をかければかけるほど、本当に良い人間になっていく。
 →相手の良い面を見出す、
 →敵でさえも共感できる部分がある
・自分が問題に向き合いたくないがために、意思決定を先延ばしにすることはやめる
・人々の内面に隠された蜘蛛の巣のように複雑に絡まる動機を理解する
・あなたが求めているものに、あなた自身がなりなさい

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2013年02月24日

Posted by ブクログ

マンデラの人物像およびその行動哲学を描いている。まとめると、多面的で多くの矛盾を内包しつつ深い洞察力を持ち忍耐強い成熟した人物。
著者がマンデラのことが好き過ぎて、分析の鋭さが減っている感じがする。

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2012年12月15日

Posted by ブクログ

■信念

A.リーダーシップの要諦は、ゴールに向かって人を動かすことにある。
マンデラは、そのための方法として、先頭に立つだけではなく、自らは背後に立ち、前にいる人々が一歩を踏み出せるように背中を押すというう方法も重視した。

B.勇気とは、恐れを知らないということではない。
抱いた恐れを克服していく意思を持つ。
それが勇気。

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2012年11月05日

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