あらすじ
笑い上戸で泣き上戸の営業マン・陽介の勤め先は葬儀会社だ。出産直前で入院した妻がいるがライバル社を出し抜いた葬儀があり、なかなか病院にも行けない。生まれてくる子どもの顔を葬儀の最中に思い浮かべ、笑顔が出そうになって慌てる。無事仕事を終え、病院に向かう陽介にまた厄介な案件が……。(表題作)――人生の悲喜こもごもをユーモラスに描く傑作短編集!
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Posted by ブクログ
【ビューティフルライフ】
家族のドタバタコメディ。キャラ全員立ってるし、父と母の漫才のような掛け合いが面白かった。特に好きなキャラは天然の母と、方言バリバリの鈴垣さん。むかし山形の親戚ん家に行った時の、何言ってるか分からない婆さん思い出したw
【スーパーマンの憂鬱】
スーパーマンってそっちかい!w
最後やけくそになって娘と同じ「やだやだダンス」踊るの笑える。
【美獣戦隊ナイトレンジャー】
冒頭イケナイ不倫系かと思いきや、テレビ越しの対面でほっこり。カズマの裏の顔が怖い...あんな本性見ちゃったらいくら推しでも興醒めですわ。実際のヒーローショーの上下関係も厳しいのかなぁ。口には出さない由美子の心のツッコミが面白いw
【寿し辰のいちばん長い日】
華麗なる食い逃げ。詐欺男の一人勝ちで最後は気持ちい。
なるほど、このパターンの詐欺もあったか。
こんな大将のクセ強い寿司屋いきたくねーなーw
初見じゃハードル高すぎて注文すら出来なそう。カップル男みたいにたじたじになるだろうなぁ。
【長福寺のメリークリスマス】
師匠が話した、死人が出る家を探して死を受け入れる話が良かった。なんかどっかで聞いたことある気がするけど、有名な話なのかな。
Posted by ブクログ
短編集。
基本的に心がほっとあたたかくなる話がメイン。
最後には救いがあるという、読んでいてストレスがない。
個人的に好きなのは、タイトルにもなっている「さよなら、こんにちは」。葬儀屋で働いている男にそろそろ子どもが生まれる。でも仕事は葬儀屋で、にやにやすることはできない・・。ライバル会社とのやり取りも含め、気持ちもわかるし、そして理解してくれる周りにもめぐまれているなと思う。
「スローライフ」もおもしろい。
主人公の生業がスローフードという、いわゆる最近流行りの生活に余裕をもって、食事を楽しむというようなものがコンセプトなんだけど、実際は、どったばた。
そのコントラストがおもしろい。
なんで、こういう単純な対比をおもしろいと思えるのか、自分の読解力の低さを感じつつ、でも主人公が走り回る様子がとてもおもしろく、印象に残った。
Posted by ブクログ
荻原浩の短編集
さよなら、そしてこんにちは
葬儀屋の陽介は近々娘が生まれる。その生と死のまさに狭間での心情を、霊安室にいたあの夫婦はどう受け止めるのか、その続きがきになった。
ビューティフルライフ
東京から田舎へ引っ越した一家。
まるで牧野つくしのようなお父さんで笑えるのだが、
やはり人の親、息子を案じてという理由もあったんだね。
家族が田舎暮らしに文句を言わないのがえらいね。
スーパーマンの憂鬱
スーパーの非生鮮部門の発注作業を担当する孝司はいつもテレビの健康番組の情報に翻弄されている。事前にその情報をキャッチして発注をしたいのだが、そのツテがない。ある日、テレビ関係者から連絡がくる。
美獣戦隊ナイトレンジャー
ナイトレンジャーのファンの由美子は息子を理由に毎週欠かさずこの番組を見ていたが、ある日、ナイトレンジャーショーとサイン会を見に行く。なかなか思い通りにサインがもらえず、思わず舞台裏に踏み込んでしまう!
…舞台裏は知らない方がいいよね、何事も。特にこういう人気商売ってやつは。
寿し辰のいちばん長い日
自分の腕に自信がある辰だったが、いつも店に来るのは常連で金払いの悪い近所の3人。たまーに来たと思えば年若いカップルだったのだが、ある日、グルメ調査員らしき人が訪れ、辰は舞い上がってしまう。
スローライフ
スローライフとは名ばかり、スローライフによって全く正反対の生活に陥ってしまう、美也子。もともとはスローなカンツォーネでゆっくり料理をという本を出しただけでスローライフではないのにスローライフを送る主婦になってしまい、殺人的スケジュールにはまってしまう。そして顕著たる有名なスローライフ研究家もまた…。
長福寺のメリークリスマス
お寺に嫁いできた奥さんが、クリスマスを祝いたいとご主人の住職におねだりする。袈裟や御堂の座布団などがクリスマスカラーになっていくところがかわいい。
住職もクリスマスパーティをする覚悟をするのだが、そこに住職の師が現れて、住職を翻弄させるのが面白い。
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笑い上戸で泣き上戸の営業マン・陽介の勤め先は葬儀会社だ。出産直前で入院した妻がいるがライバル社を出し抜いた葬儀があり、なかなか病院にも行けない。生まれてくる子供の顔を葬儀の最中に思い浮かべ、笑顔が出そうになって慌てる。無事仕事を終え、病院に向かう陽介にまた厄介な案件が……。(代表作)――人生の悲喜こもごもをユーモラスに描く傑作短篇集!(裏表紙より)