あらすじ
『アナと雪の女王』は、なぜ1000万人を動かしたのか?
LINEは、なぜ4億人のユーザーの心をつかんだのか?
誤発注されたプリンは、なぜ完売したのか?
“戦略PR”の第一人者とLINE大ブレイクの仕掛人が考える
「情報爆発・消費者主導の時代に、人はどうすれば動くのか?」
「テレビや新聞に広告を打てば、自社商品やサービスはもっと売れるのに!」
「ソーシャルメディアでクチコミを巻き起こせばヒット間違いなし!」
「広告宣伝費を使ってキャンペーンを張れば、知名度は確実に高められる」
そんな期待を持っている人がいたら、そうしたことはいったんあきらめたほうがいいかもしれません。
インターネットの普及などにより流通する情報量が爆発的に増える一方、生活者はネットやHDDレコーダーなどを活用し、自分で情報を選択するようになっています。そんななか、旧来のマス広告やメディア露出では、昨今、人は動かなくなっています。
本書では、企業発信の情報よりも、売るための世論=空気をつくることが大事と説く『戦略PR』がベストセラーとなった本田哲也氏と、数々のメディア立上げに携わり、現在大ブレイク中のコミュニケーションアプリLINE仕掛人としても知られる“メディア野郎”田端信太郎氏がタッグを結成。大々的な広告キャンペーンやメディア展開をせずに人を動かすことに成功した事例を、1000人、1万人、10万人、100万人、1000万人、1億人、10億人と、スケールごとに分析。生協のプリン誤発注からアナと雪の女王、LINEまで、そのヒットの秘密を探っていきます。
広告・メディア業界人はもちろん、企業経営者、マーケティング担当者も必読の一冊。
「人を動かせない時代」に「人を動かす」ヒントがここにある!
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このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
広告関係のお仕事をされている人、マーケティング部門の人などは読まれるべきだと思います。
⑴この本を手にとった理由
タイトルにある、広告やメディアで人を動かそうとするのは、もうあきらめて、じゃあどうすればいいのか?を知りたくて手に取りました。
⑵感想
今まで読んだ本の中で一番わかりやすく、構成も非常に秀逸で、文章もわかりやすいものだった。
「広告やメディアで人を動かせる時代は終わった」「一気に爆発的に広がる広告手法はもうすでに存在しない」ということが明快な説得材料を用いられて書かれていた。
しかしではどうすればいいのか、その答えが少し曖昧でフワッとしていたことに、筆者も明確な答えを持っていないことがわかり、明確な答えなどないことがうかがえる。
取り急ぎ巻末にある手法を実勢してみるのがいいかもしれない。
⑶こういう人におすすめ
広告関係のお仕事をされている人、マーケティング部門の人などは読まれるべきだと思います。
Posted by ブクログ
(これまでのように)広告やメディア(だけ)で(たくさんの)人を動かそうとするのは、もうあきらめなさい。
情報が爆発している時代になったのだからこそ、「受け手」が主導権を持つ時代に変わったという論理は、激しく同意できる。
1000人、1万人、10万人、100万人、1000万人、1億人、10億人を動かすには、というテーマで、実例をもとに展開される内容は納得できる内容でした。
人を動かすのは、「心・技・体」なのだ!ということも、ふまえて、広告よりも戦略的PRが重要であることも理解しやすいです。ただし、ステマにならないように、仕掛けというのは大事であり、そのうえで、受け手に楽しんで、拡散し、共感してもらえるようになれば、影響力は大きくなっていくのでしょう。
ちょっとした広告主側として関わった経験がある私としては、興味深く読めて、考えさせられた一冊でした。
Posted by ブクログ
Webマーケティングで頭がガチガチの人が読むと良い本。
人を「動かす」には、もはや現在では広告をうち一方的に伝えるだけでは不十分ということが分かる。
動かしたい人数規模によって勘所が違う事が言及されている。
◆1,000人を動かす
・ピュアな理想に裏打ちされている
・少ない参画者で大きなことを成し遂げるというレバレッジが効いている
・達成すべきミッションがシンプルで分かりやすい
◆10,000人を動かす
・人間の根源的な欲求や本能に訴えかける
・コミュニティ形成を構造化する
・全体としての連帯感を醸し出す
◆100,000人を動かす
・「自分ではない誰か」が作るストーリーがある
・共犯意識を高めることが行動を促す
・(人が動いた)具体的な数字を発表する
◆1,000,000人を動かす
・魅力的なラベリングを発明する
・「世間体」が出現する
・承認欲求を満たす
◆10,000,000人を動かす
・メディアを介さない「目撃体験」が始まる
・シンボル性の高い「アイコン」が登場する
・世の中に既にあるものを再定義する
◆100,000,000人を動かす
・人が動く「複数の要素」が必要となる
・新たな習慣を生み出す
・ライフスタイルや価値観の違いに対応する
◆1,000,000,000人を動かす
・人間の本能欲求と普遍的ニーズにこたえる
・異なる人種を排除しない「寛容さ」が必要
・非言語コミュニケーションを取り入れる
実体験に基づいている点が参考になる。
Posted by ブクログ
人が動くには段階がある。
まず1000人、
10000万人、、、
それぞれの段階で乗っかってくる人の欲求が違う。
最初は人助けがしたいなどのピュアなものだが途中からは祭りっぽいとか、もてたいとか、いろいろな欲求に。
広告だと売れないけど、人の欲求に際したものなら見てもらえる可能性がある。
赤ちゃんの睡眠が脳によい、睡眠を邪魔しやいオムツ。のようなもの。
社会問題を見て解決すること。
Posted by ブクログ
70%辺りまで既視感ある経済誌のコラムを語っている印象拭えない。お酒の席でマーケティングの成功事例をツマミにウンチク語るノリ。挙句にご自身のLINEでの実績自慢の武勇伝が始まったので、よっぽど途中でやめようかと思ったけど、そこから一気にこれまでのコラムがマトリョーシカのような階層構造で連結されたので努力が報われた。結果的に『読んで良かった』に変換された。
Posted by ブクログ
「学び」
・コントロール可能なことと、アンコントローラブルなことがあることを認識する。“あきらめる”は“明める”であり、モノの理を整理した上で効果のある努力をする必要があるのでは。メディアに頼らないようにしなければ。
・本質的に変わらないことは目の前の一人を動かすために誠実であること。選択の主体が生活者に移った今、抽象的なイメージだけで動きを作れるほど甘くない。
「考えた定義」
広告→社会の価値感を再定義する行為
コミュニケーション→五感を用いて相互理解を図ること
生活者→消費を選び行動する個々の主体者。動かされる存在ではない。
Posted by ブクログ
なかなか刺激的なタイトルです。
内容の中で、筆者たちも述べていますが、正確には
「広告やメディアだけで人を動かそうとするのは、もうあきらめなさい」ということですね。
さまざまなニューメディアが生まれ、人々の生活が多様化し、テレビCMを流すだけでは消費者は動かなくなったにも関わらず、いまだその幻想から抜け出ていないように思える広告や宣伝にまつわる業界への指摘です。
さらに、ではどうすればいいのかということですが、
何人の人を動かすかというパターンに分けて、それぞれでふさわしいコミュニケーションの方法を検討されています。
人数で分けるというところが新しくて面白いのかなぁって思いました。
とはいえ、やはり最終的に大切なのはコミュニケーションとは何かということをしっかり考えることなんだろうと思います。