【感想・ネタバレ】殿下の料理番 皇太子ご夫妻にお仕えして(小学館文庫)のレビュー

あらすじ

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皇太子さま、雅子さまの料理番が初めて綴った宮中秘話。

※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字サイズだけを拡大・縮小することはできませんので、予めご了承ください。 試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。

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Posted by ブクログ

宮内庁大膳課の方が天皇家の方々への食事提供について書かれた、すごく読みやすいし、天皇家といえども質素に、そしてスタッフに対しても気配りされたお人柄も知れて読んで良かった

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2025年03月23日

Posted by ブクログ

ふかし芋の皮の部分がお好きだった昭和天皇に、わざわざ綺麗に皮を
むいてお出しして「美味しくない」といわれたり。お皿に載せるもの
はすべて食べられなくてはいけないのに、柏餅を葉つきのままお出し
したり。

緊張しながらもいろいろやらかしていた宮内庁大膳課の料理人だった
渡辺誠氏の『昭和天皇のお食事』につづく、皇室のお食事にまつわる
エッセイの第2弾。

こちらでもまたもややらかしてました。昭和天皇の崩御後、今上陛下
に2年お仕えしているのだが、お客様を招いてのとあるお食事会で
下げられた皿の上にラップフィルムがナイフとフォークの下に隠す
ように置かれていた。

ラップフィルムに包んで蒸し上げる料理で、本来であれば外してから
お出しするはずだったのに一皿だけ、そのままお出ししてしまった。
それは紀宮さま(黒田清子さん)のお皿だった。

大急ぎで紀宮さまの元へお詫びに行く著者。

「いいえ、私のところでよかったです。大丈夫ですから、気にしない
でください」

紀宮さまのお言葉である。あぁ…やっぱり「ザ・内親王」だわ。サーヤ
さまは。

また、皇太子殿下にお仕えするようになった時代。某国から皇太子殿下
へ羊の丸焼きが届けられた。自宅から急ぎ呼び出された著者。お食事の
席には今上陛下、美智子皇后陛下、紀宮さまが揃われた。

「切り分けますので、みなさま、お皿を持ってお並び下さい」

著者に言われてそれぞれがお皿を持って著者の前に。陛下がお皿をお持ち
になって、あの笑顔で並んでいらしゃったのかと思うと微笑ましい。

勿論、タイトルとなっている皇太子殿下との思い出も多く綴られている。
独身時代の皇太子殿下が「このような料理は作れますか」と新聞の切り抜
きをお持ちになったとか。

本当に料理が好きで、勉強熱心で、ご自分のお仕事に誇りを持っていた
のだろうな。

雅子妃殿下が長期のご静養に入る前に大残の職を辞したのは、渡辺氏に
とって良かったのかもしれないな。ただ、45歳の若さで亡くなってし
まったのは残念だ。

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2018年01月09日

Posted by ブクログ

宮内庁の料理人だった渡辺誠さんの著書。天皇陛下のお食事については渡辺さん以外にもいろいろな人が本を残しているが、皇太子殿下についての本を書いているのは渡辺さんくらいのような気がする。

この本を読むと、皇太子殿下が我々一般人の生活を理解しようとしている姿勢がとてもよくわかる。また、料理人や周りの職員に対して、対等なひとりの人間として関わろうとしている姿勢や、細かいところまでとても気を配っているのが伝わってくる。
他にもいろんな著作を読んでみたかったが、もう渡辺さんは亡くなっているということで、とても残念。

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2014年08月09日

Posted by ブクログ

和やかで、落ち着いたテーブルの様子が目に浮かぶようです。
殿下のお気遣いや、食に対する前向きな姿勢など
ほほえましいエピソーゾが満載。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

平成から令和へとなるなかで皇室の日々の食事とは…に興味を持ち本書を手に取り読んだ。
皇室の食生活を垣間見るとともに、食に関わるエピソードを料理人の目線で綴られており、読みやすく楽しめた。
人である以上、食事をするし、食事を通して見える生活は面白い。

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2019年05月06日

Posted by ブクログ

大膳課厨司、いわゆる天皇家の料理人を務めた渡辺誠氏の著書。
あまり知られていない皇室の調理場事情を著者独特の柔らかな筆致でまとめた、ほのぼのとしたエッセイだ。


面白かったのは、昭和天皇の「お拾い」に関するエピソード。
昭和天皇は、「お拾い」と称する散歩中に皇居内の季節の野草を手折られて「これは茹でれば食べられるから」と調理場まで持ってくる事が良くあったそうだけど、これはその時の料理人の苦労話だ。

天皇から和紙に包んで手渡されるのはほんの2,3本。
元々芯の細い野草だから、それを茹でで冷水にさらしたら残るのは微々たるもので、ともすればザルの網目から流れ落ちてしまい程になる。
その為、ちゃんと火が通ったか、苦味はないのかなど味見することは出来ない。
天皇に「もっと取ってこい」などとは言えないし、生えている場所が分かれば取りに行くのだけど、広い皇居のどこを探せば良いかも分からない。
昭和天皇は博識な植物学者でもあったから、それが食用に適するものである事は間違い無いけれど、味の検討がつかないものを調理するのは料理人として辛いところだったそうだ。
(この習慣は今上天皇にも引き継がれており、各宮家を訪問する際には道すがらの土筆などを手土産に持参する事が良くあるのだそう)


もう一つは、著者が独立した皇太子の仮御所の担当となってからの話。
皇室といえども公式な行事以外は、限られた予算の範囲内で一般と同じような食事をとっているそうだけど、違うのは和食専門と洋食専門の料理人がいて、それぞれが交替で毎回の食事を担当するという点。
であるから、例えば主菜がビーフシチューなら主食はパン、或いは皿に盛ったバターライスに野菜の付け合せといった具合に型に嵌ってしまう。
そんなある日、著者は殿下から「日常食ならビーフシチューに白飯とお新香という組み合わせがあってもいいのではないか」と提案されたという。
家庭料理として考えればごく当たり前の組み合わせだけど、著者にとってはそれが皇太子の口から発せられたというのが驚きであり、料理人として目から鱗の出来事だったそうだ。


全編を貫いているのは、自由なコミュニケーションもままならない天皇家と料理人とが、互いに相手の気持を「察する」気配りを重視している点。
外国の王室はもっとフランクなイメージがあるから、こうした文化は日本独自のものなのかもしれない。

特殊な環境にいた料理人のエッセイという所に興味を持って読んでみたのだけど、同じ様に天皇家に別段思い入れが無い人が読んでも面白い一冊だと思う。

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2010年02月12日

Posted by ブクログ

十分興味深かったが、もうちょっと陛下や殿下の好みやエピソードを知りたかったので★を一つ減らした。でも、あとがきによると、意図的にそういう話題を避けたらしい。

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2012年01月02日

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