あらすじ
世界はしるしに満ちていて、もろく、美しい――。『春の庭』で第151回(2014年上期)芥川賞を受賞した柴崎友香の傑作!
30歳を目前にした会社員・果絵と、その恋人、友人、同僚、居候らが大阪の街を舞台に織りなすゆったりとしたドラマ。祖父の死、占い、ヒーリング、UFO、宇宙人……。日常の中にごくあたりまえにあるいくつもの見えない「しるし」が、最後に果絵にひとつの啓示をもたらす。繊細で緻密な描写力によって、世界全体を小説に包みこむ方法を模索してきた、純文学の世界で最も注目される作家の集大成的作品です。
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Posted by ブクログ
頻繁に交流があったわけではない祖父が、亡くなった。
それまで日常で思い浮かべるような存在でもなかった人が、亡くなった途端にやけに思い出が蘇ってくる。
穏やかな恋人の朝陽に、占いにはまる友人の皆子、UFOや霊感についてやたら感心を示す放浪人のカツオ。
移転する小さな職場に、悩みなんてないサバサバした年下の先輩。怪しげででも効果テキメンのマッサージ屋を紹介してくれた女性同僚。
一回だけ、結婚を破断にしてしまったことがある果絵さんだけど、今の生活に特に悩みも何もなく、しかしそれで大丈夫だろうかと、不安になってみたりもする、不安になることで悩んでいる自分を演じているような、そんな日常。
これといって何かが起きるわけじゃないんだけど、仕事を細々とするOLが通勤で読んだりすると面白いの、かな。
どういうわけかこの著者の話は頭にうまく入ってこないんだよね~。
ところどころで誰の発言?何にたいする話?ってなるときもあって、今まで敬遠していたけどこれから頑張って読んでみようと思う。)^o^(