あらすじ
『史記』は、中国前漢の武帝の時代に司馬遷によって編纂された中国の歴史書で、今なお人気の高い名著である。その『史記』には、歴史を動かした魅力あふれる英雄が次々と登場する。周草創期の文王と太公望、斉の桓公・晋の文公・楚の荘王・呉の夫差・越の勾践ら春秋五覇、君主をもしのがんばかりの孟嘗君・平原君・信陵君・春申君ら戦国四公子、初の統一帝国を築き上げた始皇帝、死闘を繰り広げた項羽と劉邦、絶対君主として君臨した武帝と漢王朝の領土を広げた名将、李広・霍去病・衛青がいる。本書では、それらの英雄が登場する長大な古典、『史記』の全ストーリーを一冊に凝縮し、わかりにくい内容には注や地図を入れてやさしく解説する。仕事やら何やらで、何かと忙しく心の余裕もない現代人にうってつけの本である。
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Posted by ブクログ
史記をどくはしていてこの本をよみました。全体の流れを再確認できるすごくいい本です。歴史を読む場合、大作はありますが、この本のように筋をきっちり確認できる本はありません。本編+この本で史記は充分です。できれば、ローマ人の物語版を作ってほしいです。
簡易的かな
史記を読んで歴史を知るためには確かに、本紀・世家・列伝を読みわたらなくてはならず、一般の社会人にはなかなか大変な作業だと思うので、時代ごとに整理してくれてる点はたいへん助かる読み物です。
それから、現代語に近い文章で読みやすさもあります。
参考になる地図や写真も出てきます。
ただ、ちょっと内容を省略しすぎかなと。
以前に列伝を訳したものを読んだのですが、それからすると同じ人物の同じ内容なのに、ややあっさり簡潔にまとめてあって、以前読んだものの方が、説得力や深みがあったように感じます。
史記の概要を、知識の一つとして一通りさらっと読んでみたい方には向いているかも。
個人的には、なにも一冊にまとめなくても良いので、同じ形式で、
殷・周くらいまで
春秋戦国と始皇帝まで
漢以降
くらいの三冊に別けて簡略化せずに書いて下さってる読み物があったら欲しいな…って思うのは、他力本願すぎますかね?(;^_^A