あらすじ
ついに天下を取り、お市の忘れ形見・ちゃちゃ姫を手に入れた秀吉。彼女を籠絡すべく、秀吉は男女の秘戯を見せつける。老醜な権力者のあらん限りの欲望が明らかとなり…! 英雄・秀吉の真の姿を暴く山風版・太閤記。
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Posted by ブクログ
面白かった!面白かった!面白かった!
こういうの読みたかった。
妖説とは言ってるけど
戦中派作者の怒り
エロい場面もあるし幼女が手籠同然なんだけど
それに怒る前田慶次郎に
慣れてしまった自分を恥じました。
女性がみな硬質な美しさ
『美食家なのに食が細い』は
笑うしかない。
Posted by ブクログ
一片の漏らしもなく秀吉の物語を読みきった、という錯覚に陥らせてくれる大傑作。歴史にさほどの興味も知識も無い私であるが、戦国の世の無情と人の心の無情と、肉体の無情と、孤高の雄の無情とに、このちっぽけな心は今、千切れんばかりに締め付けられる。
すべてはただたった一人の女性への恋慕のために、という奇想で歴史を見れば、案外それこそがただひとつの回答のようにも見えてくる。
ともすれば陶酔を邪魔しかねないにも関わらず、随所に差し込まれる太平洋戦争の逸話も、むしろ著者の気骨をかんじさせ、あらためて山田風太郎の凄さを実感できる力作であった。
Posted by ブクログ
どこかのレビューで早く死んで欲しいと願ったとあったが,そんな感じはしなかった。描写はグロテスクではないし,むしろ,淡々とあっけなく最期を迎えている。途中の関白秀次に殉じる姫らの辞世の句が順に描かれたものは初めてだったので印象に残った。
上下巻読んで,半兵衛の戦略,戦略を用いること,戦略は目標に依存することをよく考えるようになった。自分の生き方に戦略はあるのか。