あらすじ
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デジタル全盛の今、なぜパワポより手描きなのか?
「持続的発展」。これがいま、商品でも企業でも、一番重視されるテーマです。もちろん人と人とのつながりも「持続的発展」が最重要。そんな状況の中で、あなたの「企画」を気に入ってもらうためにはまず、あなたという「人」を気に入ってもらわなければなりません。あなたのパーソナリティ、いままで生きてきた中で得た経験、知識。それらすべてが企画書の上で反映されること。それがあなたの信用となり、ひいては企画書の信用となるのです。つまり、あなた自身を企画書に反映させるためには、パソコンで作った企画書では、意気込みがイマイチ伝わりにくいということ。そこで、手描きです。あなたの熱い思いをダイレクトに伝えるツール、それが「恋愛型」とも言える、手描きの企画書なのです。
この本では、そんな思いを効率的に伝えるためのテクニックをふんだんに盛り込みました。著者が実際にクライアントに提出した、生の企画例も多数掲載。
「あなたがいてくれないと本当に困る」。そう、クライアントに言わせるための極意が満載です。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
良書 ことばのプロ、博報堂の高橋宜行氏の、企業との信頼関係の形成を、恋愛型企画という形で表現しています。
いかに人の心に残ることば、キーメッセージを作れるかがテーマと理解しました。
気になった言葉は、次のとおりです。
初めての依頼主と信頼関係を築くまでには時間がかかります。「あの人の期待を超えてやれ」という意識は、「この人となら一緒にやっていけそうだ」「あの人がいないと困る」という信頼関係に深まっていきます
<深まる恋愛型経済>
・相手あってのビジネス社会
・コミュニケーションとは相手を想い合うことから始まります
・一番やっかいなのは、複雑で方向が見えないことです。あり余る情報があっても、この混乱した状況を整理し、解決することにはつながっていません。いま企業は3つの確信をもとめています。それは、①問題の確信を見つけ、②何をすべきかコンセプトを創造し、③解決策をまとめる。 ことです。
・ビジネスは人間で成り立っています。考える、作る、売る、買う、使う、はすべて人間のすること、しかも、すべて相手とのいい関係があって成り立っています。
・ようするに、相手の関わるビジネス社会を洞察し、相手の期待を超えた提案になっているかどうか。
・こうしてあげたい、こうなるといいのに という想いを強くすることから、信頼へつながっていきます。
・複雑にからまりあった課題は、部分部分で解決しようとしても本質に突き当たりません。一度全体で俯瞰してみる。点の解決ではなく、面の世界を描く創造性が解決力になっています。
・一番先に、選ばれる人になるために。企業が求めている人は、
① 課題解決ができる人
② 専門性にとどまらず、広い領域で知恵を出せる人
③ 夢あるロマンあるイメージの描ける人
④ 全体の仕組みをつくりスタッフを引っ張っていける人
<いま、時代が求めるプランニング>
・依頼主の悲痛な叫び、誰に頼むのがベストかが、大きなテーマになっている
私のビジネスをやりやすくしてください
私に徳をさせてください
私の全体を見て提案してください
私の将来への方向を示してください
私の期待を超えてください
私との関係を持続できるよう考えてください
・ビジネスは、つねに、あなたのために立ちたい であり、その姿勢を具現化することで、依頼主との信頼が生まれてきます。
・いまは、人との違いをつくる時代 そのため私たちのプランニングはなに一つ同じ考え方、同じカタチの企画書はありません。
・企画書は、「勝ちたい」「取りたい」「稼ぎたい」から、「惚れさせたい」「愛されたい」「持続したい」の恋愛型へと発想が変わってきています。
・最も大変で重要なのは、悩みの本質を探し出すことです。こんがらがった糸を少しずつほどいていく。そこの1本の糸口をみつける。そこに光を当て、次のプロセスへ、本質の部分での共感性があるから、「納得」が生まれます。
・不確かで厄介な時代です。好き嫌いが100%通る社会
・プレゼンテーションは、相手の頭の中に1枚の絵を投影することにあります。頭の中に絵が描けなければ、プランニングは失敗です。
・創造性は常に個人にゆだねられている。一人ひとりの能力が生きる時代であり、個性を売り込むチャンスでもあります。
<プランニングに欠かせない原理・原則>
・発想は自分のもっているものの中からしか生まれません。
・創造の原理は、①アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせである、②新しい組み合わせは、事物の関連性を見つけ出す才能に依存する。
・プランニングの3分割法 ①情報収集、②課題発見、③課題解決
・プランニングサイクル ①現場認識⇒②問題点把握⇒③新しい目標設定⇒④解決策⇒⑤展開シナリオ⇒現場認識 ...
・プランニング7ステップ
① オファーの確認
② 環境分析
③ 課題発見
④ コンセプトメイキング
⑤ 課題解決
⑥ 全体構想
⑦ 企画書プレゼン
・考えて、作って、動かして、成果を挙げるスタイル
① つねに相手の立場で考える
② つねに戦略的にモノゴトを組み立てられる
③ つねに他と違うことを思い創れる
・課題解決には、もっと相手に肉薄することで相手の本質が見え、手がかりが発見される。「答えは、いつも相手にある」
<恋愛型企画書のつくり方 PART1 アイデアを売る>
・視点1 相手が見えて初めて考えられる
相手には課題があり、目的があります。どこまで懐の中にはいったかです
相手とは、一人の事情ではない、社内、顧客、市場、社会の事情があります
・視点2 相手への想いの深さが決め手
どう書いたら気持ちが動くのか、あの人にどうしたら喜ばれるか
これでほんとうに相手が幸せなのか、ほんとうに得をさせたのか
・視点3 取材からオリジナルは始まる
・視点4 オフォーの本質を見抜く
・視点5 ビジネスマジックを起こす、コンセプトの力
・視点6 全体を読み、全体を解決する
全体が見えない限り、つぎはぎだらけのプランニングになってしまう
全体最適をみつけ、統合された仕組みで大きく動かす、全体サービスする発想。
・視点7 アートができなくては、差別化できない。
・視点8 動かす仕組み、売れる仕組み
・視点9 それは先につながるか、持続するか
・視点10 夢あるストーリーが個性化をすすめる
・視点11 課題はクリエイティブで解決する
・視点12 左脳と右脳のキャッチボール
<恋愛型企画書のつくり方 PART2 自分を売る>
・あなたのために、こんな気持ちで考えました
・企画書は一通のラブレター
・期待を超えるから感動がある
・説得ではなく、納得させたい 論理的に組み立てるには、前提のルールや、事実がブレてないこと
・手書き1枚のこだわり 忙しいビジネス社会
①3分間プレゼン
②エレベータプレゼン(エレベータトーク)
③案件を紙1枚に
④企画書は1,2枚に
⑤トヨタはA3 1枚
・1枚に含めるもの
①問題の核心
②方向性、目標
③基本戦略、全体構想
④具体的計画
・図解するからこそ紙1枚ですむ ⇒なぜなら、文章にすると何倍ものボリュームになるから
・タイトル1行に、平易な言葉で
・外からの視点を持つ つねにさめた視点で 客観的な視点で(相場観)
・強い説得力とは「こだわり」だ 執着心をもつことで熱意が伝わる
・あなたがいないと困る その根っこは、「人間への視点」 通る通らないよりも、どこまで惚れさせるか
結論
企画書の理想 すべて紙一枚の中に、映像として描かれ、相手の頭の中に映像として結びつける
目次
はじめに
第1章 深まる恋愛型経済
第2章 いま、時代が求めるプランニング
第3章 プランニングに欠かせない原理・原則
第4章 恋愛型企画書のつくり方 PART1 アイデアを売る
第5章 恋愛型企画書のつくり方 PART2 自分を売る
ISBN:9784799310304
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン
判型:A5
ページ数:136ページ
定価:1500円(本体)
発行年月日:2011年07月
発売日:2011年07月15日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KJ
Posted by ブクログ
★この本を読みながら気づいたことは3つ。
①私、もう企画書「描い」てんじゃん!
→これまで自分が楽しみながら描いてた企画書はどれも手描き1枚のものだったことに気づいて、その描き方を肯定してもらえて勇気をもらえた。
②私って、企画するの好きだったんだ!
→企画が好きな私だからこそ、それを1つの夢や目標から仕事に繋げることができたのだと。相手に届く伝え方って大切だと再確認。
③この企画書のノウハウは応用できる!
→例えば教師の授業デザインもぶっちゃけ企画だとしたら、それを手描き1枚でまとめたものが板書計画ってことになるんかな〜。これならトクイかも。
★どの仕事でも応用できるノウハウが詰まっていて、読んでるだけでアイデアが湧いてくる感じたまらん。。他のシリーズも気になります。!
Posted by ブクログ
○「A4」1枚の企画書
1.タイトル:企画提案の件名
2.背景と問題点:現状の悩み、要望
3.企画対象:誰が、対象
4.企画目的:何にために、何を
5.企画内容:アイデア、解決方法
6.期待する効果:何が得られるか
7.実施方法:作業工程、スケジュール
8.費用:いくらコストが発生するか
9.留意点:実施に伴う注意点
Posted by ブクログ
企画はひとつひとつに特徴があるのだから、
定型的な企画書ではなく、それぞれに見合った
企画書で取引先に提案していこう!というような話。
その通りだなと思った!
Posted by ブクログ
プランニングの本。
デジタル全盛の時代になぜ手描きが良いのか。
手描きだから響くこととは何か。
と、まぁそこら辺のことももちろん書いてあるわけですが、
何でもかんでも手描きにすれば万事解決するわけではもちろん、ない。
著者によれば、
手描きの1枚の企画書は、
企画全体を料理に例えた場合、
作った料理をより美味しそうに見せるための「盛り付け」であるという。
感動的な「盛り付け」を行う前には、
新鮮な「素材を集め」、
意外な組み合わせで「調理」し、
独創的な「料理」を作るという段階を踏む必要がある。
新鮮、意外、独創的、感動的、、、と
こうした態度で企画づくりに臨むためには、
相手の、取り組むべき課題の
環境、状況、感情を徹底的に想像する態度が必要。
それを踏まえた上でこそ、手描きが光る。
逆にそこまでできれば必ずしも手描きじゃなくても良いのだろうけど、
でも、個人的にも書くことによるイメージの膨らみはとても大切だと思っています。
実際本書内に引用されている手描き企画書たちは、
見てるとワクワクしてくるし、自分も何か考えたくなる。