あらすじ
無責任極まりない近代大衆社会の病について深く洞察し、民主主義・人権主義の偽善について警鐘ならしつづけてきた評論家・呉智英と、「B層」をキーワードに大衆社会の落とし穴を過激に指摘し続けている新進気鋭の哲学者・適菜収が、現代ニッポンの真の「病の姿」を赤裸々にあばき、その解決法について徹底的に考察し論じ尽くした。世の中の悪癖から解き放たれ、より良く自分の生を生きぬく思考の術を手に入れられる必読の内容だ。
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Posted by ブクログ
対談形式で書かれてあるので読みやすかった。2回目読んでみたが、前よりも少しは理解出来たのかも知れない。本当のところは分からないが。というより前読んだ時のことはほとんど覚えていないが。ともあれこの2人がどういう位置付けに居るのか知らない、少し疎外されている気配すら感じるのだが、言っていることも頷けるところが多々あるので、分からないなりにもこれから学んでいきたい。活動的な馬鹿が一番危険だと書いていた。俺もそうかも知れないと思うが、懲りずに本を読もう。特に最後の章の政治の免許制は大賛成、哲人政治大賛成だ。民主主義の危うさはようやく理解した。
Posted by ブクログ
本の内容として多くの人は拒絶反応をするだろうとは思うがそもそも突き詰めていけばおおかたこのような論点に行き着くのはありなのかもしれない。
右でも左でも一番大切なことを忘れている今現在、いかに面白く世の中を渡り歩いていくかだけに焦点が絞られているその解説書だと思っていれば嫌いな人でも我慢できるのではないか。そして、そこからまた何か一つ掘り起こすことができれば素晴らしい事ではないだろうか。
それができるかできないかで世の中は変わっていくその流れに乗るのもまた楽しみの一つになることだろう。
Posted by ブクログ
「バカにつける薬」の呉智英さんと「バカを治す」の適菜収さんの、言ってみればバカ対談。愚民文明の暴走、というタイトルが付いているが、1章がいきなり「バカは民主主義が好き」である。この二人にかかれば、大抵の読者はバカである。仕方ないね。
内容は推して知るべしであるが、およそ脚注が充実というかアイロニーというか、「紫式部(生没年不詳)」のすぐ横に「綾小路きみまろ(1950〜)」などと、僕はどうしたらいいんだろう、という感じです。
適菜氏は自分の意見に合わない人はみなバカ、という印象を持っていました。本書でも、黙ってるほうが教養が必要です、とか、本のレビューは読書をしっかりしている人と中学生みたいな話が混ざっているとか、こちらにしてみると胸が痛むような話も出てきます。僕もこの本のことは黙っている方が教養があるように見えるかもしれませんが、この程度ならバカかそうでないかバレないぐらいまでしか書かないようにしておきます。
呉氏と適菜氏は必ずしも意見が一致するわけではなくて、そうすると僕の目からみるとお互いを馬鹿にしているのかな、と思いきや、それでも議論が成り立つのが知性であり教養である、と。
やはり必要なのは教養のようです。だから、本当は教養をもって噛み締めて読むべき本なのであるはずですが、どうしてもすごいフレーズが目立つので、言葉を拾ってどきっとしてしまいます。
これだけ政党が乱立しても、どこも「共和党」は名乗らない。あははははは!