あらすじ
山中で迷った僕は、山奥の不思議な村に辿り着く。そこで出会った少女と、ある約束を交わすが……。切なくも希望に満ちたラストが鮮烈な「てのひらたけ」他、3編を収録。
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Posted by ブクログ
その字面からきっとよく高田郁さんと間違われるであろう侑さん。私も『顔なし子』を最初に手に取ったとき、郁さんこんなのもお書きになるんやと驚き、別人でちょっぴりガクッ(すみません)。でもわりと私好みの暗い話だったのです。
で、これも読みはじめたら、「森」の話で嫌な予感。だって怖いでしょ?森の話って。最強(恐)は三津田信三の『ついてくるもの』に収録されている「八幡藪知らず」、その次が宇佐美まことの『入らずの森』。それらを思い出して警戒しながら読みました。懸念に反してホラーというよりもファンタジー。
どの話にも滲むさまざまな諦念や後悔。本人の気持ちが綴られた話もあれば、故人の人生に思いを馳せる話もあります。でも、幸せだったかどうかは他人が決めることじゃない。こんなふうな人生の終わりだからって寂しいわけじゃない。
Posted by ブクログ
1作目の「てのひらたけ」、2作目の「あの坂道をのぼれば」はとっても良かった。3作目の「タンポポの花のように」は面白くなくて(ここを読んでいるとき、ショックなことがあって気持ちが明後日の方向にあったためかもしれない)、4作目の「走馬灯」もあんまり面白くなかった。どのストーリーもネタとしては新鮮味はないのだが、描写がうまかったり、オチに対する期待感を煽る展開があったりと、わくわくさせる魅力が詰まっている。そして、どの作品もちょっともの悲しく哀愁がある。「解説」にも書かれているが、どの作品にも救いがある。人間味がある点が本小説の魅力のように感じた。