あらすじ
文学とは錯乱/一つの健康の企てであり、その役割は来たるべき民衆=人民を創造することなのだ。文学=書くことを主題に、ロレンス、ホイットマン、メルヴィル、カント、ニーチェなどをめぐりつつ「神の裁き」から生を解き放つ極限の思考。ドゥルーズの到達点をしめす生前最後の著書にして不滅の名著。
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Posted by ブクログ
総括して、まだまだ理解が及んでいない。全体像を理解してからまた読むことの必要性を感じている。しかし所々で自分にはなかった文学の見方、或いはそもそも世界に対する認識の視点を得ることができたと感じている。
中でもお気に入りは「l prefer not to」というそれ。この文章によって全てが曖昧になる様。この言葉を吐く人物の心情や世界への視座というものは、驚くべきものであった。
「拒否しないが、受け入れもせず、彼は前に進み、この全身の動きの中で後退するのであり、言葉のかすかな後退の中でわずかに身をさらすのだ」
すべてをその決まり文句のうちに閉じ込めてしまうことで、前進=彼がその決まり文句を使うたびに、彼は段々と後退=何もできなくなる。この前進と後退の関係に面白みを覚えた。