あらすじ
文章は、ちょっとした工夫で印象がガラリと変わる――文体模倣の名手が、「笑わせる」「泣かせる」「怖がらせる」「怒らせる」「和ませる」文章を書くために必要な発想とテクニックをつぶさに伝授。小説、エッセイ、新聞記事など様々な実例をもとに読み手の感情を揺さぶることのできる文章と、できない文章の違いを明快に解き明かす。ユーモア満載で描かれた異色の文章読本。
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Posted by ブクログ
清水さん風の文章読本にもなっているかなー。
書名から受ける印象ほどテクニックは書かれていない。
どのような文章を書くにしろ、人柄がそれを書く。それを前提、っちゅーか認めた上で、こういう工夫をすると意図に沿った、他人に届きやすいものになりますよ、というのがさらっと書かれていてこの本自体がいい見本だと思う由。
Posted by ブクログ
文章のテクニックというより「次に読むべき名作」が次々と見つかる本。私にはそう思えました。
作者ならではのコミカルでユーモアな文体は、文章を書く習慣や予定がないという人が読んでも楽しめます。
Posted by ブクログ
笑わせる、泣かせる、怖がらせる、怒らせる、など…。どういう文章が人を笑わせ、あるいは怖がらせるのか、実例をもとに教えてくれる本です。でもいちばん大事なのは書く人自身、という指摘には大きくうなずきました。単なるハウツー本ではないところがよかったです。読者を本当に揺さぶるものは、自分が揺さぶられた経験なのだと思いました。
Posted by ブクログ
文体模倣の名手・清水義範さんが自作や他の作品を具体例にして、ちょっとした工夫で印象が変わる文章の書き方を解説した本。
文体模倣でユーモア溢れる作品を生み出した清水義範さんならではの文章技法の解説はとても面白いです。
読者の心に響く作品を書きたいと思う方は一読の価値ありと思います。
Posted by ブクログ
文章術の本だが、作家のテクニックとして楽しく読んだ。
特に面白かったのが「怒らせる」章。
共産主義の宣伝のために書かれたプロレタリア文学を「ゲテモノ」と喝破し、
新聞の社説に「利口ぶるな」と吐き捨てる。
パスティーシュ作家で知られ、のほほんとしたイメージの清水さんだったが、
「人を怒らせる文章なんか書こうと思ってはいけないのである」
という言葉に作家としての矜持を感じた。