あらすじ
三蔵法師のシルクロードより更に危険な南洋海路で天竺をめざした変人・義浄。姓は張、字は文明。斉州生まれの、まれにみる頑固者にして異相の持ち主がなしとげた波乱万丈の取経の旅を、史実とファンタジーを巧みに織りまぜて描いた傑作冒険譚。妖術あり、海賊あり、謎めいた美女あり。文庫オリジナル短篇を収録。
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Posted by ブクログ
天竺取経で名を知っていたのは、法顕・玄奘のお二人だけでした。海路を行かれた方もいらっしゃったんですね。だから西遊記じゃなくて海遊記!こんな坊さんが居るのか??と思いながらも楽しく読めました。海の男達もカッコよかった♪
Posted by ブクログ
海路でインドに渡った唐代の僧侶、義浄を主人公と知って、読んでみたいなあ、と思っていた。
きかん気の子ども、文明が、仏門に入り、一本気な性格ゆえに、苛烈なほど仏道を追い求める青年僧侶、義浄となっていく。
そして、格式を重んじて、玄奘の教えを秘密にし、貧しい人を救うこともない大慈恩寺に反発する。
法と論だけがもたらされ、戎と律がないと、天竺行きを発願する。
仲間の僧侶に裏切られたり、妨害されたり、すったもんだの末、波斯のアドラー号に乗り、出帆。
と思ったら、海賊船に追い回されたり、仏陀の生まれ変わりを自称する妖怪と対決したり。
海の声を聴くことのできる少女が出てきたりと、ファンタジーの要素もあり、血沸き肉躍る乱闘あり。
このあたりは、やはり仁木さん。
が!
なんと義浄はまだ天竺に至らないのに、物語は終わってしまう。
帰ってくるまでのことを描くのかと思っていたから、ちょっと肩透かしを食らった感がある。
続編はあるのかなあ?
まあ、楽しく読めたので良しとしようか。
Posted by ブクログ
西遊記の海バージョンだぁ!
お坊さんになるために生まれてきたような、男の子 玄奘三蔵に会いたかったが かなわず 海路で 天竺を目指すお話でした。
いろんな 困難を乗り越え旅をするのですが
最後はかなり グロテスクな話になっていました。
西遊記もこんな感じだったのかしら?