あらすじ
なぜ、年収1000万円でもしんどいのか?この世を牛耳る資本主義のルールを解き明かしたマルクスの名著から、それでも勝ち残りたい人のための戦い方を学ぶ。教養として知っておきたい最重要経済書を2時間で読む超入門書。『資本論』こそ、実社会で一番役に立つ経済書だ!
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Posted by ブクログ
我々は何故努力してもそこまで経済状況が変わらないのか。我々はどのような努力をすれば生活が豊かになるのか、、、
その答えはすでに資本論が示していた!
この本では現代を生きる我々にとって最も重要な部分を的確に抜粋していて、なおかつとても読みやすい。
資本主義を行きている方々にぜひ読んでもらいたい、そういう本です!
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今のところ1番分かりやすく、頭に入れやすい資本論の考え方。対策が自分が資本家になる!ではなく、労働力として剰余価値を取りに行く。という対策だったのは驚いたし。一理あるなと思った。
Posted by ブクログ
世の中に流通している商品は、すべて「使用価値」と「価値」を持っています。
使用価値とは、「使って感じる価値」という意味で、それを「使うメリット」のことです。
つまり、「使用価値がある」とは、「それを使ったらメリットがある、満足する、有意義である」という意味になります。
価値とは、「労力の大きさ」という意味です。
つまり、「その商品の価値が大きい=その商品をつくるのにどれだけ手間がかかったか」を計る尺度となります。
、商品の値段を決めているのは「価値」だと指摘しています
相場をつくるのはあくまでも「価値」、
そして、その基準から値段を上下させるのが「使用価値」です。
ビジネスから利益が生まれるのは、商品を生産する工程で「剰余価値」が生まれるからです。
剰余価値は、商品をつくる工程で付け加えられた価値(付加価値)のことです。
商品の元になる原材料や商品をつくる機械では、この剰余価値はつくり出すことはできません。
仕入れ以上に価値を増やし、剰余価値を生むことができるのは、「労働力」だけです
ここで、注意してみると、企業の利益になる「剰余価値」は、
「労働者が商品を生産する過程で生み出した付加価値」
仕入れ以上に価値を増やせるのは、労働だけなのです。
「自分の必要経費を下げる生き方」
仕事をするときに、かかるコストが社会平均よりも低い仕事を選ぶのです。
「社会平均より効率がいいとき」
「社会平均よりコストが少ないとき」
厚労省統計
・年齢、勤務給 14.4
・職務、能力給 31.3
・業績、成果給 4.9
・総合判断 49.4
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お金の管理を、「利益」で考える必要性を教えられた。収入から生活費などの費用をさっ引いた、利益の確率を上げていく事。会社から与えられる給料は、労働者が明日も元気よく働くことの出来る、生活維持の為の最低額に過ぎない。だが、少ないお金しか貰えない環境においても、自分の消費する額を減らしていけば、手元に残る金銭は大きくなる。年収を増やす事より、消費を減らして利益率のアップを図る努力が大切だ。
会社は労働者を雇うときに、給与額について契約を取り交わす。そして、給与以上の働きを強制的に労働者に科そうとする。それが、会社の利益を支える柱だからだ。機械化が進めば、労働者一人あたりの労働対価は下がっていく。誰でも出来る仕事ばかりが増えるため、ベテランを育てる必要性が薄まるのだ。機械で代用できる労働が増えると、人件費を削るために解雇される社員も増える。だからこそ、会社に依存する働き方は止めたほうが良い。
自分の労働価値を高めて、どんな業界だろうと渡り歩ける、能力の汎用性を身につける事。誰にも真似されない、オリジナリティを持つ事。それが、自分の価値を高める事に繋がる。会社にとって、人件費は費用であり損失だ。人員削減の方針は、今後も続くだろう。労働者は、会社から労働力を限りなく搾り取られる。給与額が変わらないのに、労働はきつく重くなる。それが、資本主義の宿命なのだ。
だから、自分の能力を会社に安売りしてはならない。能力に見合った給与を会社側に要求し、働き掛ける姿勢を止めてはならない。常に独立した姿勢で働く事。フリーランス・マインドを持って、会社と対等な立場を堅持しながら働く事。会社側の、労働者に対する不当で傲慢な要求に、従ってはならない。それは給与に全く反映されない、労働力の搾取なのだから。我々にとって、会社側から要求される契約外の労働に従う義理は、全くない。必ず正当なる労働対価を、会社側に要求すべきだ。それが無理なら、もうその会社に居続ける意味は、無いのではないか。
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間違いなく、日本で一番わかりやすい『資本論』の解説書。木暮さんは過去にもマルクスについて書かれた本があって、それもわかりやすかったですが、それをさらに超えています。
もちろん、『資本論』のすべてについて解説されているわけではないですが、現実的にそんな必要はないわけですし、本当に大事なポイント(価値・使用価値・剰余利益)だけに絞っているからこそ、よりわかりやすいのだと思います。
『資本論』は資本主義の本質を分析した書。その真髄がわかれば、否応なくそうした社会で生きていかざるを得ない我々がどう働いていけばいいかを考える前提が理解できたことになります。
本書の後半では、具体的にどのように考えて働いていけばいいのか、ひとつの考え方・道筋を木暮さんが示してくれています。それに賛成か反対かは人それぞれだと思います。しかし、どちらにせよ、前半部分の理解、つまり資本主義社会の本質の理解なくして、賛成も反対もないと思います。ですから、前半の『資本論』の解説をききちんと理解することが肝心だとおもいます。すべてはそれからです。
(ちなみに僕の考えは、木暮さんの働き方についての考えに相当近いです。)
Posted by ブクログ
マルクスの資本論について一般向けに超簡単に解説した本。
以前にもこの手の本を読んだことあったけれども、それは実務、実務というか普段の仕事に即して描かれている。
印象に残ったのは、自分の仕事をどのように捉えるのかと言う後半の所の記述。
細分化された企業も我々が担当していくにあたり、その細分化された仕事がどう役に立っているのか、自分はどんなスキルを使ってどんな仕事をしているのか、ということを抽象化しながら整理する。
必ずしも転職をしなければいけないわけではないけれども、自分がどのような能力が評価されるのかということをたびたび振り返りながら整理する人はあると思う。
Posted by ブクログ
とても面白くあっという間に読み終わった
スポーツをする時に、ルールを知らずに始める人はいない。しかし、実社会に飛び出したとき、この世界を支配しているルールを聞かずに会社を選び、入社し、仕事を始める。ルールを聞くことがないまま仕事を続ける。
冒頭にこのようなことが書かれていた。
たしかに!と気付かないでいた自分に驚いた。
給料がどのようにして決められているのか。
明日も生きて働くために支払われてるもの。
市場の価格が下がればその分給料も下がる。
そのため、いくら働いても給料が上がるわけではない。そして苦しくなる。
それを抜け出すためには自己内利益をプラスにする。
自分にとってプレッシャーにもならず、精神的にもストレスを感じない仕事を選ぶ。
もらった給料以下のストレスで仕事をすれば、自己内利益はマイナスにならない。
マイナスになってしまうと、仕事を苦にした自殺が起こってしまう。
価格の相場をつくるのはあくまでも価値。
そしてその基準から値段を上下させるのが使用価値
なるほど、と思うことがたくさん書かれていた。
その会社でしか仕事ができないと思わないようにするためにも、自分のウリを見つける。
そしてそのウリを磨き、仕事にしていく。
自分のウリはなんだろうと考えながら生活してみようと思う。
Posted by ブクログ
難しい話がとても分かりやすく書いてある本でした。
給料がどのように決まっているかの仕組みの話はなかなか衝撃的でした。
社会のルールを知らずに生きてしまっているというのはまさにその通りだと感じました。
もっとアンテナを高く張って、しっかりと世の中の流れを掴んで生きていかなければならないと感じました。
Posted by ブクログ
本書の前半は資本主義の構造。後半は、資本主義社会という残酷な世界の中で「労働者」はどう生きていくかという事がマルクスの「資本論」と著者の意見を通して語られている。
前半のパートは特に「使用価値」と「価値」、「剰余価値」のしくみと未来について書かれている。
現代の資本主義は剰余価値の中でも特別剰余価値からの利益を重視している(そうせざるを得ない)。しかし資本家たちがそれを繰り返すことで会社としての利益は下がっていく。(資本主義の矛盾)。それと同時に労働者の給料も下がる(不況になる)。すると消費者の購買意欲が減り商品の「使用価値」が優先される。
個人的に注目したのは後半部分の「労働者」としてどう生きるかという所。(6章以降)
ポイントは3つ。
1、変化耐性
2、能力の汎用化
3、USPを身に着ける
それに付け加えて、「自己内利益を増やす」(収入ー支出=自己内利益)と「フリーランスマインド」(労働の使用価値を高める)が大事だという。
Posted by ブクログ
マルクスの資本論の中で、作者が大事だと思ったことを、作者の価値観で分かりやすく引用し、しんどい働き方から抜け出す方法が提案されています。
資本論の内容が知りたい人向けの本ではなく、働き方を変えたい人が読むといい本ですね。
作者の主観が入っていて、純粋な要約ではありません。
発売した2014年当時に読んでいれば、目からウロコの内容かもしれませんが、2021年時点だと似たような情報はYoutubeで入ってくるかもしれません。
しかし、まとまっていて読みやすいので買う価値アリです。
Posted by ブクログ
主張
労働者は企業のために、企業は資本家のために存在している。労働者はこの構造を理解し行動しなければ疲弊するだけだ。
あらすじ
商品価格は原料、機械償却費等(不変資本)+労働者給与(可変資本)で構成され、企業が利益率を向上させるには可変資本である労働者の生産効率(生産性)を向上させる事が唯一の方法であり、労働者を雇うコスト(労働者が明日も働くのに必要な資金)=労働者の給与という図式が成り立つ。
しかしながら、生産性(企業利益)を追求するプロセスの中で労働者の業務内容は分業化、単純化されていく事で労働者の給与は減少傾向になり、労働者集まりで形成される市場は縮小(不景気化)するというジレンマに陥る事で、失業者の増加=資本家⇆労働者の格差は拡大し続けるという理屈になる。
前述のような資本主義構造の中で生き抜くために著者は、人材流動性の高い社会でも生き抜く術として『フリーランスマインド』を提唱している。労働者として企業や年収向上(売上)よりも売上からコストを引いたもの(利益)に注目し、資本主義に支配され過ぎない人生を送るべきだと主張している。