【感想・ネタバレ】デモクラシーの論じ方 ――論争の政治のレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2014年11月24日

多数決型デモクラシーv.s.コンセンサス型デモクラシーの対話形式。
時折話題が飛ぶこともあるが、政治学におけるそれぞれの立場の見解がわかりやすく示されており、頭の整理の助けになった。
どちらが正解だと結論づけられてはいないため、中立な視点からデモクラシーを考えるための入門書となる。

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Posted by ブクログ 2017年04月14日

テレビでヨーロッパを旅する芸能人が出会ったある老婆が「まだ未熟な民主主義を私たちは見守らなければならない」という言葉が非常に印象的だった
民主主義が当たり前のように思っているが、そもそも民主主義とは何か。多数決で決めていくならば「未熟」と表現するのはおかしい。
そこで民主主義とは何かを知るために、こ...続きを読むの著書をとった

対話形式なので非常に読みやすい
内容は深くなく、次々に話題が飛んでいくので十分な理解はできないが、民主主義というものがそんな単純ではないことはわかってくる。今まで意識してなかったのは、自分が知らず知らず「多数派」にいるからだろう
国民とは何か。現在の政治システムは本当に民主主義なのか。議論に参加せずして民主主義の実現は本当に出来るのか(全て丸投げ)。日本国民と呼びかけながら、自分の意志で日本に来ていない人々を除外した日本憲法(戦後、日本国籍はく奪)。
非常に興味深いが、この本では議論はされるが結論は出されていない。だが、今後学んでいく上でのきっかけとしては十分すぎる内容だろう

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Posted by ブクログ 2016年06月01日

2人の人物の対話形式で、民主主義をめぐるさまざまなテーマを取り上げた本です。民主主義にまつわる問題を知るための、優れた入門書です。

基本的には民主主義の本質が問題となっているものの、アクチュアルな問題を念頭に置きながら議論が進められているようで、思想史的な側面に関してはあまり詳しく扱われていません...続きを読む。この点に関しては、一般的な政治思想史の教科書で知識を補う必要があるように思います。

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Posted by ブクログ 2015年12月26日

デモクラシーについての対話形式の本。ただ選挙に参加するのではなく、「デモクラシーとはなんぞや」という本質を学ぶための入門書になる本。
2001年に出版のため、ネットデモクラシーはその当時より発達しているが、それ以外はあまり変わらずだし、憲法、原発、沖縄と今でも議論の俎上に乗せられる問題があげられてい...続きを読むる。
デモクラシーは制度ではなく、不断な努力を要するものであることがよくわかるし、その考え方は政治だけでなく多様な局面で使える考え方であると思う。
丸山眞男は「民主主義は制度ではなく、永久革命である」と断じたが、この本を読めばその意味がよくわかる。

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Posted by ブクログ 2010年08月30日

読みづらい。
対話形式は、一見わかりやすいが読みづらい。
対話の中で論点が右往左往するからである。


そこで、対話形式の本については、簡単な表を作ることをオススメする。
ここではタグの使用ができないので、メモを書く。

Bさん
 デモクラシーの本質=決定のための手段

Aさん
 デモクラシーの本質...続きを読む=新しい価値観の発見(=目的)


このデモクラシーに対する根本的な対立が、様々な論点についての結論の相違となる。
今後、この本を読もうと思う方はこれを念頭において読んでみて欲しい。
対話形式にもかかわらず、頭の中がすっきりとすることだろう。

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Posted by ブクログ 2014年10月27日

[ 内容 ]
民主主義、民主的な政治とは何か。
現代社会の基本的な価値理念であるデモクラシーが重要であることは間違いない。
しかし、それを共有している社会において、いろいろな意見の対立や争点が生まれてくるのはなぜなのか。
物事を「民主的」に決めるとは、どういうことか。
古くて新しいこの難問について、...続きを読む対話形式を用いて考える試み。

[ 目次 ]
第1章 制度とデモクラシー
第2章 安定性とデモクラシー
第3章 国民とデモクラシー
第4章 公共性とデモクラシー
第5章 代表とデモクラシー
第6章 討論とデモクラシー
第7章 憲法とデモクラシー
第8章 重層性とデモクラシー

[ POP ]


[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

この本のほとんどは、架空の2人による民主主義に関する議論である。
デモクラシーの考え方の様々な対立軸について知ることができた。
しかし、2人の対立という形をとったことで逆に読者の視野を限定することにはなっていないか。
自分の意見をしっかりもてるよう、より様々な議論を経験していきたい。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

目次
第1章 制度とデモクラシー
第2章 安定性とデモクラシー
第3章 国民とデモクラシー
第4章 公共性とデモクラシー
第5章 代表とデモクラシー
第6章 討論とデモクラシー
第7章 憲法とデモクラシー
第8章 重層性とデモクラシー

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

政治学畑の人間じゃないからよく知らないけど(そんなんばっか)、こういうのは学部生のゼミの教科書とかになりそう。いわゆる「戦後民主主義的言説」を体現しているかのようなBさんと、それを相対化しようとする「ポストモダン」系?なAさんの対話は、いろいろ刺激的でおもしろい。「AがいいかBがいいか」じゃなくて、...続きを読む両者の間を行き来するところからスタートする、ってことですよね?(200508)

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Posted by ブクログ 2017年04月26日

多様なデモクラシーをめぐる論点について対話形式で書かれた本。
対話しているので、非常にわかりやすく読める。
対話する人もリベラルな人とコンサバな人が対置されて議論が進んでいくので、どっちの人はこう考えるのか、ということも理解しながら読める。

論点の深掘りや分析を行う本ではないとので、論点が発散する...続きを読む印象ではあるが、著者があとがきにも発話の契機にしてほしい、みたいなことを述べていたので、入門的な位置付けで読めばいい気がした。

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Posted by ブクログ 2012年06月06日

民主主義についてAとBの対話形式で考えていく本。普段何気なく使っている民主主義という言葉の意味について考えさせられた。しかし、筆者の主張が曖昧だったのが残念だった。

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Posted by ブクログ 2012年02月11日

デモクラシー(民主主義)って、わかるようでいて分からない。学校では金科玉条のごとくおそわってきたけど、最近の政治をみていると、まさに「多数者の専制」なのではあるまいか。ずっと対話形式で綴られているのは、政治学だけにプラトンを意識したのかしらん⁇

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年04月25日

〈2者が討論していくディベート形式〉

多数決で行くべきかどうかを、多数決で決めても良いものかどうか。p10

決め方をどう決めるか。p16

多数派が横暴に振る舞うようになると。19世紀にトクヴィルやJ•S•ミルが憂慮したような「多数者の専制」という事態になりかねない。つまり、ある一団の人々が常に...続きを読む自分たちの意見を押し通し、少数派の権利をないがしろにする状態に。p26

【欠乏と過剰】
僕が危惧しているのは、民意が無視される状態、つまり民意の政治への反映がゼロの状態だ。一方、君が憂慮しているのは、民意が暴走している状態、つまり民意が無限大の状態だからね。p34

デモクラシーというものは、本来、古代ギリシャのポリスのような数万人か、せいぜい数十万人くらいの規模の政治社会を前提にしていたものだ。つまり、全員参加の会合を行えるくらいの単位を前提としていた。人々が集まって、政治的な問題について直接に議論し決定することができるというのがデモクラシーの原型だ。ところが現在国民国家を形成しているとされる国民集団は、数百万人規模なら例外的に小さいほうで、数千万人から億単位の規模だ。こんな規模で、デモクラシーができるのか、というのは当然疑問視とすることができるだろう。p94
→苦肉の策としての代表という制度。民意を本当に代弁できているにか?

民意はもともとあるものではなく、選択肢を示すことによって形成される。二大政党制のような、単純化された選択構造を求めることとも結びつきやすい。PとQのような2つの選択肢しか示さなければ、人々は、自分がPに近いかQに近いかを考え、どちらかにくっつく民意が形成される。p105

誰か天才的な人物の直観が政治についての最終的な真理を発見できるという、エリート主義的な考え方とは異なり、デモクラシーは人々の多様な意見に期待するもの。p190

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Posted by ブクログ 2010年04月28日

ゼミの課題図書

2人の対話形式でデモクラシー論を展開している

デモクラシーは不断の議論に拠るってこと?

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

ひとくちに「デモクラシー」と言っても、その運営の仕方は様々であり、はっきりと決まった(=理想的な)型があるわけではない。直接民主制がいいのか、間接民主制がいいのか。選択肢は2つでいいのか、それとももっと必要なのか。決定は常に多数決でいいのか。そういった論点を対話形式で考えていこうとする試みである。こ...続きを読むの作品の著者は「政治思想」「政治理論」がご専門というだけあって、内容は非常に「ピュア」。悪く言えば、政治学者の割には地政学的観点や文化的観点に乏しく、机上の空論のように見える部分も少なくない。

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