【感想・ネタバレ】11人いる!のレビュー

あらすじ

宇宙大学受験会場、最終テストは外部との接触を絶たれた宇宙船白号で53日間生きのびること。1チームは10人。だが、宇宙船には11人いた! さまざまな星系からそれぞれの文化を背負ってやってきた受験生をあいつぐトラブルが襲う。疑心暗鬼のなかでの反目と友情。11人は果たして合格できるのか? 萩尾望都のSF代表作。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

このご時世に、ネタバレを今まで踏まずにいれた名作というのは貴重なもので、初見です。
宇宙船という密室に、なんせ二転三転と困難が襲ってくる。試験官たちの目論見どおり、「11人いる!」ことが発端and起爆剤の物語ではあるけれど、それどころじゃない状況に陥って、ヒトコワというよりSFサスペンスですごくよかった。
しかしフロルの可愛らしさと気持ちの良さが最高ですね……。やっぱり理想のヒロインって、中性的な友達兼婚約者なのかも。甘えん坊でわがままだけど人を想う気持ちはまっすぐな。
みんな気持ちのいい若者だったから、続編で割れてしまったのは悲しかった。短編でキャラクターみんなを好きになってしまう力がありました。11人もいる、のに。

1
2025年03月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

■11人いる! 121p
この作品は読み返さなくてもいいくらい一コマ一コマ憶えていた。
が、なぜこの本だけ見当たらないのか悔しくて再購入して読み返してみた。
思い出すに、おそらく初・萩尾望都作品。
たぶん同じ小学館の「ドラえもん」に入っていたチラシでこの文庫版の表紙イラストを見て、タイトルや絵柄に惹かれたんじゃなかったか。
おじさんになって読み返してみると、「エイリアン」「遊星からの物体X」「イベント・ホライゾン」など思い出すものもある。
そしてこれは続編で感想を強めるのだが……

■続11人いる!!東の地平・西の永遠 160p
かなりはっきり異文化交流の話なのだ。
発展と「未開」、信仰と文化、植民と異文化への憧れ、実際的に文明が齎されれば変革が内部からも起こる、など。
中島らもが「ガダラの豚」などでインプリントしてくれたものの見方を、実は萩尾望都も教えてくれていたのだ、とおじさんが振り返っての感想。
あと今回の感想としては、発表年が意外と早いことに驚き。初・SF長編なんだとか。

■タダとフロルのスペースストリート 32p
単純に嬉しい。

◇エッセイ―美少年とは何者か:中島らも(作家)

1
2021年09月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

萩尾望都さんの有名なまんが。
続編とセットで1冊の文庫になっていました。

10人で試験を受ける宇宙船に11人いるってミステリー仕立ての物語なんだけど、らじは最初から監督官が当然同乗しているものだと思っていたので「はぁ?」って感じでした。

宇宙船に乗り込んですぐにハッチを閉めるぞって言った人が、どう考えてもその場で知り合った平等な受験生のセリフとは思えなかったので、監督官の発言だと思ったんだよね。

なので、それほど11人いることにはビックリしなかったです。

あとは、性別のない美形さんの子供っぽいキャラがあまり好きじゃなくて、この子がヒロイン的ポジションなのが残念でした。
もっと寡黙でミステリアスな美女だったら良かったんだけど…。

続編は特にラブ要素がもっと少なければ、より面白かったのにな~って思いました。
お話は練られているもんね。

1
2016年08月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

タイトルは聞いたことがあったが、萩尾望都作品を一つも読んでなかったので。宇宙の話も好きなので。

面白かったが、名作と聞いていたのでハードルが上がっていたのかもしれない。
「11人いる!」は、最初に11人いたときに「それが試験なのかな」と思ったら、その通りだったので意外性が無くて残念だった。
11人目も「この人かな」で当たってしまった。
もうちょっと、ネタはそのままでいいけど、人間じゃない存在とか、宇宙船に残っていた可能性とか、別の悪意のある可能性とか、疑心暗鬼なそれぞれのキャラ自身の視点で深堀りしてふくらませて説明して、可能性をあれかこれかと惑わせてほしかったのに、残念。
時代のせいかもしれないけど、説明が少ない。
キャラの顔と特徴が印象に残らないまま一気に自己紹介され、すぐにキャラ同士が愛称で(名前を短縮)呼ぶ。
個人的にだが、人の名前を11人も一気に覚えられない。誰が誰なのかしばらくややこしかった。今なら、読者に(やさしく)寄り添って、数コマから数ページの各キャラの出身の星のイメージ絵とか印象付ける説明コマなどがありそうだな、と思った。
「続・~」のほうは、ラブコメ色が強くなっている。ストーリーはかなりシリアスで、やはりややこしい。星の名称が東西のペアになっているので、どっちがどっちだかとなるし、おじさんがたくさん登場するので誰がどこの誰だかとなる。
新しい世界(未知の世界)設定のキャラや名称の名づけは難しい。地球に無さそうな名前にして異なる惑星人の印象にしたいだろうし、そうすると耳馴染みがなくて覚えられず私のような読者はついていけなくなる…

とはいえ、少女漫画的な絵柄は好みだった。描かれていない設定も深そうなのに作品が短くてもったいない。
同時代に読んだら印象はかなり違う気がするが、現代の感覚でリメイクして長くしたらもっともっと面白くなりそうな作品だと思う。

0
2025年09月24日

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