あらすじ
大学生の朝倉僚は、目を覚ますと知らない場所に閉じ込められていた。ずきずきと痛む頭、はっきりとしない直前の記憶、首に巻かれた無骨なワイヤー。そして、その場所には“ある共通点”を持つ人間たちが集められていた。 かつて制作の頓挫したゲームアプリ【SOD】 ―― その開発者たちが一同に集められ、ゲームのプレイヤーを“演じる”ことを命じられる。 矛盾を起こせば死 ―― 記憶だけを頼りに“抜け落ちた時間のイベントを補完する”、決死の舞台が幕を開ける! 土橋真二郎のMW文庫デビュー作 『殺戮ゲームの館』 に連なる≪密室≫シリーズ!
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Posted by ブクログ
自分を犠牲にしてでも
他人の事を優先する
ことを、強要する。
土橋さんの書く本
よくワンパターンにならないなって
思う。
面白いしね。
リアルだから、自分だったら…
って、考えちゃう…
Posted by ブクログ
クローズドサークル×ゾンビ×タイムトラベルもの(ただし後者2つは架空)
密室に集団が連れてこられ、命をかけたゲームをやらされるよくある展開。ベタでいいんですよ……ってことかな。
タイムトラベルと方眼の部屋、カード等のアイテムからか主人公たちの置かれた状況がうまく頭に描けない所がいくつかあった(特に終盤)
読み終えた感じはいつもの土橋真二郎……あれ?エピローグが割としっかりしてる?
って感じだった。
映像化とかしたら部屋真っ暗だし、床のマスにそって歩いてるだけだし、ほとんど同じ部屋だし……低予算ですみそう。映像生えしないだろうけど。
Posted by ブクログ
他シリーズと同様、訳も分からず集められた男女が突如命を懸けたゲームを強要される。
今回のゲームのモデルは最近流行の脱出ゲームか。
それにタイムトラベル要素を加え、バッドエンドを回避しつつ脱出を目指すというもの。
今回も手に汗握る緊迫感、後半に起こる人間関係の崩壊、他人を蹴落とさないと生き残れない不条理なシステムなんかは健在。
ただ、今回は過去作に比べて若干分かりにくい。ルールなんかは読み進めれば理解できるけど、主人公たちが物理的にどういう状態にあるかが、直感的にイメージし辛い。そのため、終盤はどういう状況?と思いながら読んでしまった。
あと、この著者の作品はどれも導入部分と結末部分がだいぶ投げやりに近いけど、今回は導入はともかく結末はそれなりに整った終わり方。珍しく登場人物がゲームに放り込まれることになった原因なんかがちゃんと描かれているからだと思われる。
謎の組織は相変わらずだけど。
Posted by ブクログ
珍しく1冊で完結。
訳もわからず巻き込まれ、理不尽だけとフェアな殺人ゲームを強要されるというストーリーは、ある意味いつも通り。ゲームの内容はよく練られていますが、このルールは厳密に判定するのは結構難しいんじゃないかな。
あの脱出方法をあの状況下で思い付くかどうかは正直疑問ですが、ゲーマーなら思い付くかな。
Posted by ブクログ
やはり土橋さんはMW文庫向けだな。
閉鎖された空間に閉じ込められた複数の男女。
今からゲームをしてください、負けてもルール違反しても死にます。
という、お約束の流れ。例によって閉じ込められるまでの経過とかはほとんどスキップですw
解説役のウサギ、それぞれに嵌められた腕時計型の機械ももちろん登場。
ゲームでの敗北=死という非常事態。ちょっとしたきっかけから互いが互いを信じられなくなって、人物それぞれの汚い部分や嫌な部分が露呈されていく流れは相変わらず上手い。
今までの作品と違うのは、失敗した人間が死ぬシーンをそのまま描写したこと。今までだと舞台から消え去ったり、死ぬにしても「何故か死ぬ」みたいな感じだったけど、今回は目の前で首のワイヤーが締まって殺されます。
物語の序盤で人物を殺すことで、本当にデスゲームであることを読者や他の人物に突きつける。
一方、肝心のゲームの方はちょっと分かりにくかったかな。
というか、正直、分かんなかったです。結局何がどうなったやら。
読んでいる間はワクワクするけど、読後感は微妙。
ただ今までの土橋さんのMW作品と比べると、エピローグを頑張って書いたじゃんという印象はある。
Posted by ブクログ
何者かによって強制的に閉鎖空間へと拉致された人々。
オープニングはミステリーやホラー小説でもよくある状況設定だ。
何故自分たちは拉致されたのか?
何故このメンバーだったのか?
拉致した目的は何か?
考える間もなく朝倉たちはゲームに強制的に参加することになる。
些細なミスも死へとつながる。
朝倉は理不尽なゲームをこなしながらも、主催した人間の意図を考え続ける。
ゲームそのものはルールにのっとりフェアに進行されるのでは?と結論づけた朝倉が最後に下したあるひとつの判断。
それは、例えていうなら予期せぬ事故に遭遇した人間が選ぶ緊急避難ともいえるものだったのだろう。
ゲームの構成、設定、基本的なルールはよく考えられている。
攻略の鍵となるある事実を見つけ出すために、そのあたりは手を抜くことなく構築する必要があったのだろう。
ゲームが佳境を迎える後半部分。
平面上で行なわれているゲームにも関わらず、階層型のゲームとして認識しなければならないため、とてもわかりにくかった。
その点だけが少し残念だった。
Posted by ブクログ
密室、死の恐怖、人間関係崩壊
過去の作品同様にやってる本質は同じ
ただ、架空のゾンビゲームを想像力で補ってするという演出なので、ゲームの条件というか説明がちょっとめんどくさい
殺戮館で人狼をモチーフにしたように、シンプルなルールならいいんだろうけど、今回は地図やら時間軸やらエレベータやらも入り混じっているので理解するのがなかなか難しい
あと、今までは「なんでこんな舞台が設定されたのか?」という疑問がぶん投げっぱなしで終わってたけど、今回はその説明とかエピローグをちょっと頑張ってたのは評価できる
ただ、かえってチープな印象を受けてしまった感もある
裏の組織の存在が明らかになる日がいつかくるんですかね?
Posted by ブクログ
設定は面白いし、進行もサクサク進んでいい感じなんだけど、ラストが微妙でした。なんだかなー。
あと何回かタイムリープが余っちゃってるのが勿体無いというかなんというか・・・
Posted by ブクログ
このタイプのゲーム小説は好きだし新作を待っていたけど、残念なことにまたこれかと思ってしまうのも事実だ。
閉じ込められた密室×謎解きゲーム×殺人。目が覚めたら知らない部屋に閉じ込められていて、強制的にゲーム参加、ルールを破ると死、仲間だったはずが疑心暗鬼になり険悪。果ては殺し合い。脱出できるのか否か。
タイムトリップが鍵となるゲームで、心理戦というよりは時系列を整理し矛盾が生じないようにしながらも、必要なアイテムや情報を集めゴールへと向かうことが大事。ゾンビに追い詰められる展開にハラハラドキドキする。誰かが決定的に悪い一人という訳でもなく、結末はすっきりという訳にはいかない。作中の主人公と同じように、神経を消耗した。