あらすじ
ある調査では、「自分はクリエイティブではない」と思っている人は75%にも上る。だが、どんな人でも自分の中に創造力を秘めている。ほんの少し背中を押せば、仕事でもプライベートでも、その力を存分に発揮できる!
アップルやサムスン、P&Gなど名だたるグローバル企業の成長を支えてきたデザイン会社のIDEO(アイディオ)。「世界でもっともイノベーティブな企業」にも選ばれた同社を牽引してきた創業者で、スタンフォード大学dスクールの創設者でもあるデイヴィッド・ケリーと、その弟でIDEO共同経営者のトム・ケリーが、本書で最新の「デザイン思考」のノウハウを語る。
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Posted by ブクログ
■オリジナルのタイトルはcreative confidence、その名の通り、イノベーションを発揮するために必要な創造性「creativity」は、才能がある一部のデザイナーや芸術家だけがもっている能力ではなく、全ての人間に備わっているもの。
その能力を発揮するためには、「想像性に関する自信」を持つ必要がある。そして、creative confidenceを備えるための一番の近道は、まず行動をおこし、小さな成功を積み重ねること。
■IDEOのデザイン思考アプローチの考え方が整理してある。「人間中心設計のアプローチ」が根底にあり、すべでは「共感」から始まる。
ここでいう共感の定義は、他社の目を通じて体験をとらえる能力、人々がその行動をとる理由を理解する能力
■自分自身の行動を調査することで、自分の人生をデザインする。
Posted by ブクログ
デザイン思考実践のための基幹本。
メモ
・クリエイティブな力を伸ばすために
1 クリエイティブになると決意する
2 旅行者のように周囲のものを新しい視点で考える
3 リラックスした注意を払う。新しい接点を考える
4 エンドユーザーに共感する。
5 現場に行って観察する
6 なぜで始まる質問をする
7 問題の枠組みを捉え直す。視点を変える
8 心を許せる仲間のネットワークを築く
・問題の枠組みを捉え直すには
1 明白な解決策から離れる ねずみをとるのでなく寄せ付けない方法をかんがえるなど
2 焦点や視点を変える
3 真の問題を突き止める
4 抵抗や心理的な否定を避ける方法を探す
5 逆を考える
・計画をなるべく減らし行動をなるべく増やす。
・行動するための刺激
1 助けを求める
2 周囲からの圧力を生み出す
3 聞き役を集める
4 本気でやらない。下手なものをまず作る。
5 ハードはを下げる
・毎日最高の気分だったのはいつだろう?仕事にもっとのやりがいを感じたのは?と自問する時間を設ける。
Posted by ブクログ
デザイン思考に関する入門書。
全体的に、それができれば苦労しないよって感じの内容。良いことは多く書かれているけど、何だか心に響かない感じ。ビジネス寄りだからかだろうか。
スチールケース社の「ノード」という椅子について知ることができたのは良かった。
【良かったところ】
・問題を解決するたったひとつの名案をずばっと思いつくのが創造性ではありません。何百回と試行錯誤を繰り返した末に最良の解決策にたどり着くのが創造性なんです。(P165)
・出来不出来に関する評価はいったん脇に置き、とにかく何かを形にしよう。(P180)
・大事なのは、行動を最優先する考え方(P208)
【その他、気になった箇所】
・世界にひとつしかない贈り物をするのが好きだった(P4)
・「自分はいったい何をするためにこの世に生まれてきたんだろう?」(P7)
・MRIの体験を設計し直すことに目を向けた(P33)
・人々に深く共感することで、観察を強力なインスピレーション源にすることができる(P39)
・アイデアをすばやくラフな形で表現する(P43)
・ひとつのアイデアに力を入れすぎることなく、多様なアイデアを探る(P44)
・いくつかのアプローチの候補を挙げたあと、もっとも実行価値の高いアイデアへと候補を絞っていく(P52)
・もともと頭にあるお決まりの答えはいったん脇に置く(P53)
・いったん何かを創造しはじめれば、すべてのモノには意図があることに気付く(P56)
・一回の巨大なプロジェクトをこなすのではなく、簡単なデザイン・プロジェクトをたくさんこなし、学習サイクルの数をなるべく増やす(P71)
・まったく新しいモノを世に送り出すにあたって大事なのは、経験の年数よりも、経験した製品サイクルの数(P79)
・人の助けを求めるのがふつうは成功の道だ(P92)
・大事なのは、自分が持っている才能と技術で何かができると信じること(P100)
・私は有意義な活動をするために、人生で最良の時間を捧げたかったのです(P109)
・本当の意味で優れたデザインを生み出すには、エンドユーザーに寄り添わなければならない(P109)
・(クリエイティブな力を伸ばすには)日常生活でインスピレーションに遭遇する機会を増やすよう心がける(P111)
・クリエイティブであるためには、一から何かを生み出す必要も、唯一無ニの創造者になる必要もない。(中略)自分にできる何かを加え、創造的な貢献をすればいい(P116)
・ほかの人々の真のニーズを理解することが、もっとも有意義なイノベーションにつながる。(P127)
・なぜ自動販売機から炭酸ジュースを取り出すのに、毎回毎回わざわざ膝を曲げなければいけないのだろう?(中略)機械の勝ち、人間の負けだ。(P148)
・行動する。完璧な計画や予測を待っていても永遠に埒が明かない(P167)
・(質VS量)優秀な作品を作ったのは「量」で評価される学生たちばかりだった(P176)
・すばらしいものを作りたければ、まず作りはじめなければならない(P176)
・いくつか制限を定めるだけで、創造性が増すことはあっても、減ることはない(P182)
・制約を想像力の許可証、つまりいつもと違う考え方をするチャンスとして活かす(P183)
・問題の実行可能な部分に取り組む(P183)
・どうすれば今すぐに、前進できるか(P184)
・目標を狭める(P184)
・(中間目標を定める)”小さな締め切り”をなるべくたくさん組み込む(P184)
・プロジェクトで目標に向かって前進するベストの方法は?
→ プロトタイプ、つまり早い段階で実際に動くモデルを作ること(P185)
・プロトタイプには、失敗したときに破棄しやすいというメリットもある(P187)
・ひとつのアプローチに大きな賭けをするのではなく、複数のアイデアを平行して開発・テストできる(P188)
・準備が整う前に、アイデアを世に放つ(P204)
・小さな変化が積み重なって、最終的に巨大な影響を及ぼすこともある。(P204)
・何かに興奮したら、とにかく行動を起こす(P208)
・生活の中で自分が生き生きとしていると感じる瞬間を書き留める(P225)
・究極の目標は、得意であり、楽しむことができて、おまけに給料をもらえる仕事を見つけることだ(P226)
・自分自身の行動や仕事ぶりを細かく観察した。一日の最後に、その日の出来事だけではなく、一日の中で最高の気分だった出来事も書き留めた。(P227)
・アイデアを出せば出すほど、名案が生まれやすい(P304)
・新しい行動を21日間実践すれば、習慣として定着しはじめる(P332)
・キーワードは「実践」だ。何週間、何ヶ月、何年間、新しい行動について考えても、まったく意味はない。(P332)
・小さな成功を積み重ねていくことが大切(P335)
・まずは、創造活動に関する目標を立てよう(P337)
・巨大な課題を手に負えるくらいの塊に分ける(P339)