あらすじ
「なんでも手に入れたい世代」の女性達が、子供を産む時代になった。欧米諸国の今どきの母親達を取材した著者が、各文化に共通する悩みや多様な価値観などをリポートする。
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Posted by ブクログ
・出産して2ヶ月後くらいに「育児はアンソロポロジー」という言葉を区の保健師さんに教えてもらった。育児とは科学ではなく、何が正しいか正しくないかは大部分がその人の属する文化が決める事、なんだって。
・その頃「完全母乳(=粉ミルク無しで育てること)」を実現できなくて悩みまくっていた私は、この言葉を聞いてからどーっと肩の荷がおりて楽になったのを覚えている
・実は出産した病院が「完母推奨病院」だったので、「粉ミルク=悪」という図式が洗脳されてたし、母子手帳にも「乳児の突然死を防ぐには母乳で!」って書いてある。それでも、母乳だけでは足りなくてミルクを足してしまう自分に超自己嫌悪だった。
・でもね、ミルクあげるもあげないも「文化」だな〜と思えば気楽。
・例えばこの本によると、仏では寧ろ母乳育児が嫌悪されてるみたいだから衝撃的。
・それから、この本が良書な理由は、各国の育児になやむ母親の取材から、育児の多様性を提示してくれることのみならず、著者が京大卒→雑誌編集者→欧州移住されたインテリ・アラ50なので、育児啓蒙本にありがちな「精神論一辺倒」や「論理飛躍」の連続で気持ちが悪くなることがないこと。
・ただ、子供がいない人が読んでもイマイチぴんとこないかも。
出産控えた方にお勧め。