【感想・ネタバレ】春宵十話のレビュー

あらすじ

「人の中心は情緒である」天才的数学者でありながら、思想家として多くの名随筆を遺した岡潔。戦後の西欧化が急速に進む中、伝統に培われた叡智が失われると警笛を鳴らした、氏の代表的名著。解説:中沢新一

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Posted by ブクログ

ネタバレ

極めて示唆に富む本であった。ジャンルが異なる本を同じ基準で評価することは難しいが、どれほど読み応えがあるかという基準であれば、普段の5点満点の尺度で10ぐらいまでいくほど断トツであった。

情操という言葉にあまりピンときていなかったが、人の内面のうち変化しやすい表面の部分を情緒といい、さらに奥の変化しにくい部分を情操というという表現で腑に落ちた。自身もどのような情操教育を受けてきたかと考えると、思い出すのは家庭における母の温かい愛と父の強さとまっすぐさであったと思う。次に小学4年の時、先生の影響で百人一首に打ち込み、また、詩や漢文の暗誦に夢中になっていたが、当時はそれらの意味も理解せずにただひたすら同級生と誰が最も早く覚えられるかというゲーム感覚で打ち込んでいただけであるが、知的好奇心を刺激され、今の自分の情操を形成した重要な要素であったと思う。

読書の最たる意義は、外部から知識を取り入れることではなく、内部から記憶や思考を呼び起こし、見つめ直し、今に活かすことにあると思う。この行為は常にシーンが進み続ける映画やテレビで養うことは難しく、自分のペースで止まりながら読み進められる本ならではの価値だと思う。情報が氾濫し、情報処理速度が速いことの重要性が増す世界であっても、読書から得られる体験は全く別の価値を有し、その他の娯楽で代替されるものではないと思う。

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2026年05月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

娘が学芸大学に行っているので教育学を学んでいる学生たちのことを聞いてみたが、ひどいものだと思った。「何々教育学」というものがそこら中いちめんにあり、必ず出席をとるだけでなく試験をする。おもしろくもないのを覚えなければならない。ゼミナールだ、講義だといって自分の勉強はちっともしていない。こうして本来のものからはずれたものになり、理性が理性として働かず、鉛のさびをかぶせたようになってしまう。
 こういう人たちが先生になり、その調子で教える。義務教育の子に遊ぶひまもないくらいいろんなことを教え込む。その結果、子供たちは、わかってもわかっていなくてもぼうっとしていることになり、いろいろなセンスが欠けて正義心、廉恥心も働かなくなるのだ。
近ごろは集団として考え、また行動するようしつけているらしいが、これこそ頭をだめにしてしまう近道だと思う。人の基本的なアビリティーである他人の感情がわかるということ、物を判断するということ、これは個人が持っているアビリティーであって、決して集団に与えられたアビリティーではない。学生たちに最初から集団について教え、集団的に行動する習慣をつけさせれば、数人寄ってディスカッションをしないと物を考えられなくなる。しかしそれでは少なくとも深いことは何一つわからないのだ。

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2020年03月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

p131の義務教育秘話の天才教育はとても理に適っているなぁと共感できた。平等に教育の機会を与える日本の方法は悪くないけど、特別扱いする人が出るのは良くないというのが良くない考えで岡先生はそれを悪平等教育とおっしゃっていたけど、なるほど、その通りだなと思った。

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2023年04月20日

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