あらすじ
弱電会社の社員の夫とともに、娘を連れてパリから日本に戻った永子。同居する姑や小姑とのトラブル、娘の教育問題……外交官の両親をもち海外暮らしが長かった永子は、想像を絶する日本的な気苦労のまっただ中におかれる。忍従の先の幸せが、はたしてあるのか? そんな中、陰ながら永子を支えるひとりの男の存在で心は揺れ動く。“家庭”という迷宮の光と影を描き出す、傑作人間ドラマ。
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Posted by ブクログ
初版が昭和だけあって時代を感じる場面が多々あった。一軒家だからと鍵をかけて留守にするのが不用心だとか携帯がない時代ですれ違う場面だとか。それでも永子さんの奥ゆかしく品があり嫁としては完璧な女性には感心してしまう。こんな嫁がきてくれたら万々歳だ。こんな姑、小姑がいる夫にはいくら夫に問題なくとも現代ならすぐに離婚する原因となるはずだ。こんな姑にはなるまい、娘にはこんなところに嫁にやりたくないと思う。佐竹さんとお似合いで2人がうまくいけばいいのにと思ったけれど、永子さんの性格からそう簡単に成就はしないだろうとも思った。それにしても木村家の女ともは最悪だ。前半は読んでいてもイライラした。永子さんが新婚時代をパリで過ごせたことがこの結婚での幸せの絶頂だったような気がする。
Posted by ブクログ
嫁、姑、小姑バトル。
姑、小姑の性格が悪すぎるんだけど、主人公に分がありすぎて、そこがまた面白く読める。
自分にこんな姑いたら絶対無理。この人だからやっていけてると思う。
Posted by ブクログ
人から勧められた日本の女性作家さんの中に平岩弓枝さんがいたので、一冊読んでみようとおもってこれを読んでみた。
どひゃー。
って、なんども声が出ちゃうぐらいの男性主体の時代の「出来たお嫁さん」のお話。
昭和51年の作品だから、わたしの親よりも上の世代の「結婚生活」が描かれてる。
夫はエリート。
家族にもちゃんと思いやりがあって、夫婦円満。
ひとり娘はちゃんと躾けてるから、性格もあたまも優れてて、小学校から私立通い。
結婚してからずっとフランス暮らしで、主人公(お嫁さんの立場の人)は英語もフランス語も堪能。
社交的で内助の功力もすごくて、夫を立てながら、有益な人脈をじぶんで築いて持ってて。
家事もプロ級の腕前。だけどちゃんと家計の管理はできてる。
美人で、ファッションセンスも垢抜けてて、京都の老舗が実家で、親もエリート、忍耐と慎みをかねそなえた京女としてもカンペキ。
ほんとに、これ以上はないってぐらいの「カンペキな主婦」なの。(どひゃー)
だけど、同じくステキなエリートの夫の家族はサイアクなキャラクターに描かれてる。
姑、未婚の小姑、お嫁にいった妹。
フランスから帰国して夫の家族と同居になったんだけど、夫家の人たちはものすっごーーーーーーーーい意地悪っていうか性悪家族。
夫の家柄もわるくないはずなのに、ものすごい下品だし。
こんな家庭でよくあんなステキな夫に育ったねー、って、フシギになるぐらいものすごいひどい人たちに仕立てられてる。
そんな夫の家族に尽くして尽くして尽くして尽くして尽くし抜いて悟りを開いて、でもそこで荒れて家庭を捨てたりするんじゃなくて、もっと人格のステージをアップさせて家族のために尽くしつづける良妻賢母のお手本を示したお話、でした。(うひゃー)
いまの与党が日本国民の女性に望んでいるのは、まさにこんなタイプの人、ってかんじ。
女子教育の教科書になりそう。(うへー)
いちおう、なんとなく不倫っぽい盛り上がりもあるけど、良妻賢母はなーんにも貶められない設定になってて。
どひゃー。
うひゃー。
うへー。
って声出しながら読み終えた。
これもブログに感想書きたいとおもってるけど。けどけどけど。