あらすじ
「お前の方がタイプかも」 母親のセフレだという美青年がそう囁いた。その日から、オレは千歳と名乗るその青年に援助を受けている。学費と生活費の見返りに食事をつくり、たまにキスをする。それが俺の「仕事」だ。彼は幾つもの顔を持っている。仕事が出来る有能な社長、女にも男にもだらしないろくでなし、俺の作った飯しか食べない偏食家…深入りしてはいけない、この男を愛してはいけない、そう言い聞かせてきたはずなのに───。BLの鬼才・倫敦巴里子が描く究極の愛!
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表題の話が一番印象的。どういう経緯で母親と社長はセフレになったんだろ?
援助を受けている大学生(攻)×援助している社長(受)の数年後が気になった。
現時点では大学生(攻)の経験不足や社長(受)の拗らせが目立つけど、数年後なら立場が変わるし。
想いに気づきたくない攻めと、堕ちてくることを狙う受けとのせめぎあいが好き。
別の女に使った使用済みゴムを口も縛らずゴミ箱へ捨てるところは好きじゃないけど、
「寝ていいのはキスマークをつけたままでも平気な相手だけだ」と縛るところは好き。
『幸せを与えてくれる人じゃなくて地獄への道連れが欲しい』
社長はたぶん「共依存」を狙っているんだと思うけど、二人の未来はもう少し明るい気がする。
匿名
厄介で、魅力的な蜘蛛
表題作が1番好きなのですが、、、
この話はいつ読んでも面白い。
倫理観なんて言葉はいらないね。
母親のセフレとして、出会った千歳と孝生。
千歳は、貞操観念ゆるゆるで〜飽きたら相手を捨てる男なんだけど、なんでか読んでいて〜千歳をクズとは感じないんだよね。
千歳と孝生の共通点は、家族との関係が気薄な所よね。
千歳は、孝生と最初に会った時に〜いろいろ見出していたんだね。好みも含めwww
幼い頃、孤独だった千歳。
自分自身のパートナーとしても先を読み、孝生に援助し、世話と言う理由を付けて傍に置く。
千歳も孝生の作るご飯以外は、食べられない。
自らも、孝生に命を預けたも同然の行為。
そして、孝生もどんどん絆されて行く。
お似合いのカップルなのに、恋する2人のその後が、もっと読みたかったです。
しかし、幼い頃千歳が、札束を差し出して、尾瀬さんにごはん作って、のシーンは胸が痛かった。
お金があっても、買えないものがあるよね。
尾瀬さんご夫婦がね〜温かい人達だったわ。
その他、2作も心にグゥと来るストーリーでした。
Posted by ブクログ
タイトル作品を含め、5編の作品が収録されています。
カプは3組で、タイトル作品のカプのお話が3編です。
若いツバメ(?)×財産家の社長、
画家×医者と医者同士の3組です。
白衣が出てくるお話が好きな方は、
意外と気に入るのではないでしょうか。(^^)
Posted by ブクログ
倫敦巴里子さん、好きな作家さんの一人です。
苗字だけで呼ぶ時は、倫敦さんなのでしょうか?いつも気になってしまうのですが。
表題作が気になって読みました。表題作も同時収録の他の絵描きさんの話、お医者さんの話も良かったです。
ただ絵がどちらかというと地味なので、表題作のあらすじにあった「美青年」という言葉にはちょっとひっかかってしまいました。
まあ、確かに美形ですけれど、何というか「魔性の何とか」的な雰囲気はあまり感じられなかったです。絵が真面目というか、あまりいかにも人間失格的な感じが足りなくて物足りないというか。
もっとコテコテにキラキラしたキャラでも良かったんじゃないかなあと少し思いました。
味覚障害のくだりは好きです。