あらすじ
エドワード・スノーデンは、歴史上類を見ない内部告発者である。世界最強ともいえる情報組織NSA(米国国家安全保障局)のトップシークレットを大量に持ち出し、メディアを通じて世間に公表した。
スノーデンが情報リーク先に選んだ『ガーディアン』紙が、本書でその一部始終を明らかにする。スノーデンが明らかにした衝撃の事実の数々と、リーク情報の公表を阻むためにさまざまな圧力をかける米英の政府・情報機関とメディアとの凄まじい攻防も読みどころ。
スノーデンから得た情報をもとにした米国政府の情報収集に関する報道で、『ガーディアン』は『ワシントン・ポスト』とともに、2014年のピュリッツァー賞(公益部門)を獲得した。
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Posted by ブクログ
チェック項目5箇所。全世界のインターネットユーザーに対する無差別監視――その起源は正確に特定することができる、2011年9月11日、全米を震撼させ激高させた、あの残虐なテロの日である、その後の10年間で、個人のプライバシーを侵すのもやむなしという政治的な合意が英米両国で新しく築かれた、同時に、テクノロジーの急速な発展により、大規模な盗聴がますます容易になりはじめた。「私たちは政府の違法行為を嫌というほど見てきました。私のことを悪く言うのは、おかど違いです。彼らは人々の自由度を狭めています」。「すぐれた価値観を持った、すぐれた人々がいます。でも、いまの権力構造は自己目的化しています。全市民の自由を犠牲にして、みずからの権力を拡大しようとしています」。中国がアメリカの軍事施設や国防総省などに悪質なサイバー攻撃を仕掛けていると訴えてきた、ところが米国もまったく同じことをしていたことになる。「私は正しいと思うことをし、この不正を正すための運動を始めました。私はただ自分が知っていることを人々に伝え、私たちみんなに影響することなのだから、それを私たちみんなで堂々と議論できるようにしたかった。正義を実現したいと思いました」。