あらすじ
「コウちゃんは、大丈夫だよね? いなくならない、よね」 敵対する近隣国 『高国(こうこく)』 との開戦直後、突如として人類のほとんどが消えた“終わってしまった世界”。その片隅で出会った2人の少女はボロボロのトラックに乗って旅に出た。 人見知りのチィと皮肉屋のコウがある日たどり着いた街。そこには消失の混乱で散り散りになった 『高国』 の軍人が潜んでいて……。2人の少女が行き着く先、それは──。
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Posted by ブクログ
タイトル通り終末後の世界モノで,(二人)旅モノ。
序盤は漫画『少女終末旅行』を想起させるような雰囲気(どちらが先か,という話は措く)。
過剰に感じない程度に豊かな表現もあってすっと進んでいく。
期待を裏切らず,旅モノのエッセンスである「旅の終わり(定住)」,二人旅のエッセンスである「別れ(目的の分かれ道)」が一番の山場となる。
約束された結末だが,丁寧な演出と描写でそれなりの満足感がある。
星を-1したのは,旅情のワクワク感も,ドンパチのハラハラ感も,出会いと別れのドキドキ感も,どれもそれなりにあるのだけど,それなりに留まっている点。
そのバランス感が売りだとしたら,そこは好みの問題ということで。
Posted by ブクログ
評価:☆4
敵対する近隣国『高国』との開戦直後、突如として人類のほとんどが消えた''終わってしまった世界''。その片隅で出会ったチイとコウ。2人の少女は古いトラックに乗って旅に出た――。
まずビックリしたのは、表紙や口絵から連想される爽やかな感じが全然無いということですね。
戦争に関する重たい題材を取り扱ったり、残酷な描写があったりするので面食らいました。
メインの登場人物は二人の女の子なんですが、そのうちの一人は普通に銃ぶっぱなすし人を殺すことに躊躇いがありませんw
と言ってもこのギャップは良い方向に作用していたと思います。自分は引き込まれました。
敵味方で視点が変わる戦闘描写はなかなかスリルがあって読み応えあった。
旅を続けたいと思っていたのは、コウだけじゃなかった。
チイのスケッチブックに書かれた文字、そして最後のチイの言葉にはグッとくるものがある。
コウもチイもチイの父さんも複雑な感情を抱いていたけど、どれも分かるんだよね・・・。
ただ根本的な問題として、いきなり人々が消えた理由が全く触れられてないこと(これはわざとだろうけど)、そして世界が終わったみたいに書いてた割には普通に無人のコンビニから食料とかとってきてたりしてて世界観がハッキリしてないようには感じたかな。
Posted by ブクログ
もしも世界から人類がほとんどいなくなったら・・・
そんな世界を旅する2人の少女チィとコウ。
彼女たちは何を思って生きていくのか。
いつ消えるかわからない恐怖。
一人になる孤独。
戦う意味。
人との出会い。
様々な思いを持った彼女たちが描かれている物語です。
ストーリーよりも考えや思いを重視していると感じられた。