【感想・ネタバレ】しない生活 煩悩を静める108のお稽古のレビュー

あらすじ

メールの返信が遅いだけで「嫌われているのでは」と不安になる。友達が誉められただけで「自分が低く評価されたのでは」と不愉快になる。人はこのように目の前の現実に勝手に「妄想」をつけくわえ、自分で自分を苦しめるもの。この妄想こそが、仏道の説く「煩悩」です。煩悩に苛まれるとき役に立つのは、立ち止まって自分の内面を丁寧に見つめること。辛さから逃れようとして何か「する」のでなく、ただ内省により心を静める「しない」生活を、ブッダの言葉をひもときながらお稽古しましょう。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

自分自身イライラしやすいタイプであり、そのイライラの原因は周りにあると考えてしまうことも多々あった。「あいつがちゃんとしていれば」「これは自分のせいではない」となんでも自分を正当化しがちであった。しかし、これらの考えは全て煩悩によるものであると考えると、だんだん自分自身が恥ずかしくなってきた。言われてみれば確かに今までの八つ当たり的な考え方は、赤ん坊や幼児の我が儘と大差ないと気付いてしまった。何かイライラした時に読み直したい本である。

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2020年02月26日

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ネタバレ

久し振りの小池さん本。トホホー調が健在。

ヒントをピックアップ
「どちらが得か」を迷うのは心にとっての損 →確かに!

ネットに満ちる「つながりたい」は、「わかってほしい」煩悩→確かに!

人から良い扱いを受けた時こそ諸行無常を念じて執着を手放しておく。

「ありえない」という否定語は傲慢で不寛容 すべては「ありえる」と開き直れば心は強くなる。→なるほど

謝る時は余計な言い訳を付け加えない。手放す。

心を保つには、体を保つ。その基本は腹七分目。

困った時こそ、ただただ内省する。
(ストレングススァインダーの一つ)

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2019年10月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

プライドの煩悩。後輩から懐かれるとか、女性から素敵と思われるとか、丁重に扱われるとか。自分で自分の価値を認めていることができれば、プライドの煩悩に悩まされることはなくなってくるのではないか。

どの選択肢がより得か考えてしまう。ちっぽけな得を求めてケチな欲望に心乱れるその間に精神や時間を消耗してしまう。ちょっとくらい損してもと思える寛容さが必要。

自分の心でさえ状況が変われば大きくぶれる。他人の心のブレにも寛容でありたいもの。

自分のことをわかってほしいという煩悩。SNSでの投稿も自分の価値を周りに判ってほしがっている。匿名掲示板での批判の書き込みも、うまく批判できる自分、物事がわかっている自分をわかってほしがっている。他人はその人自身にしか興味がないのだ。

正義感の煩悩は突き詰めると、世の中が公平であることの期待である。自分の行ったコストに見合う行動・犠牲を相手に期待している。メールの返事や好意のお返しなど。逆に、相手からダメージを受ければそれが相手に公平にダメージを受けるべきという正義感が復讐。悪を懲らしめる正義感すらも煩悩。世の中は不公平であることを認めることで、寛容に

自分の優先順位が低いことに腹を立てるのはとても恥ずかしい。

自分が隠している感情を認めよう。情けなかったり、卑小だったり、カッコ悪いものも含めて。自分の本心が自覚しにくくなって心の回路が狂ってくる。つらいのに元気だと思い込む必要はない。自分の気持ちを認めることで楽になる。

欲望、怒り、愚かさの煩悩。他人をコントロールしたがる欲望を手放せればもっと楽になれる。

相手から良い扱いを受けて自尊心をくすぐられた時こそ注意。次にそうでなかったときに乱降下の原因にもなる。良い扱いを受けた時こそ、この扱いも一時的なものだと思えるといい。

結果を重要視する責任倫理と、動機を重要視する心情倫理。心情倫理で考えた方が心は穏やかでいられる。

誰しも価値観を否定されると心地が悪いもの。心に浮かんだ「でも」「しかし」をこらえることで、無用な闘争に巻き込まれなくて済む

自分のことを正確に理解させたいという欲望は厄介なもの。プライドの煩悩も大きく影響している。何かあった時に労わるような言葉をかけてくれたときも、全然平気でしたとか慣れているからとか。帰るように言ってくれた時も遊んでいるだけですからとか。。。相手のいたわりの気持ちを大事にしたい。
弱者が自分の自尊心を保つために、逆の価値観でルールを作ることはよくあること。道徳とかモラルとか正義とかという言葉でデコレーションされていることも多い。それ自体の価値を認めることができれば
渇愛と呼ばれる自己中心的な思惑によって、世の中をありのままに見れなくなっている。物事には善も悪もないのに自分の都合で善悪をつける
自我イメージを持つことを仏教では有愛といい手放すことを進めている。自我イメージをもつと、そうでない情報などに自我を脅かされる。心は諸行無常であるから、その時は自信満々でもそうでない自分に苦しむという面もセットで抱え込むことになる。自分はどういう人間というイメージを手放そう。そうすれば他人からのからかいもかわしていける
何かの想いにとらわれているときも、よく観察してみると途中でそれ以外の感情が現れることに気付くはず。それでも脳は強い感情のみを記憶して弱い感情を塗りつぶすので、その思いにとらわれている自我イメージを強く持ってしまう。しかし、途中で現れたそれ以外の感情があったことを見つめなおすと、心が無常なことに気付くことができる
どうでもいいことでの不毛な争いを避ける。自分の考えを保留して相手の考えに寄り添える余裕を
議論を応じる者はここにはいない
「こうありたい自分」は苦しみしか生まない。そうあれない自分に苦しむか、そうなれても心が慣れてしまってより多くを求めて苦しむか。そうじゃなくてもいいという余裕で存在欲求を緩めると楽になる
自分の心も完全にコントロールすることはできない。完全に怒りを鎮めることもできないし、幸せな状態を目指してもそれは無理。幸せはふと感じるもの。
自分が守る戒めは、自らが守るべきものであって、他人に押しつけてはいけない
社会とは違う基準で自分を評価できる価値観で自らを正当化しようとしてはいないか。そういう動機自体は否定しないが、それでもって執着をしたり、他人を見下したりするのはあさましい。
仏典すら絶対に正しいものではない。絶対に正しいものなどない。狂信的にはなってはいけない
優越感、劣等感、同等感は捨て去れ。対象は、他人はもちろん、自分も。
苦しみも一度認める。それで初めて乗り越えられる。無理して平気なふりをしなくていい。

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2022年12月30日

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ネタバレ

現代人の悩みを 仏教 特に煩悩の面から説いて、心を軽くしてくれる内容。
疲れた時に読むとよさそう。

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2022年05月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

強く、やさしく、しなやかな自分でありたい。
理想の自分に近づくために努力していきたい、改善していきたい。

そう思っていても、なかなか全く思うようにならない、相変わらず、サボり癖は治らんし、人の欠点が目につくし、翌日まで残るほど酒を呑むし、今日出来ることを明日回しにするし…

自分自身ですら制御できないのに、自分以外の誰かが自分の意に沿って動いてくれるわけがない。当たり前の話である。
やたらと人と繋がりたがったり、人がやってることにイライラしたり、人がどう見てるかを気にしすぎたり、人と比べたり…そんなに他人の目って大事か?って話である。

時事ネタを書く
ベッキーや乙武が不倫をした、それがどーした?
おもろいゴシップではあるけど、エエ大人が毎日毎日多くの人間がギャーギャー騒ぐことか?自分の配偶者や恋人ならともかく、よそ様の恋路なんかほっといたれよ、下品やしはしたないぞって話である。

利己的かも知れんけど、他人のことはほっといて、まずは自分の幸せやろ。そこ磨いていこうよ。その上でヒトのことドヤコヤ言うたらエエねん。ちゅうても、幸せならゴシップなんか相手してる暇はないだろうけどな。

そんなようなこととかを、この本は分かりやすく書いている。
ちょっと文章が軽いかな、もうちょっと堅い文章でも十分伝わるとは思うんだけど。

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2016年03月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

お坊さんが書いた、心を鎮めるためのヒントを集めた本。「トホホー」「ガーン」といった古めかしいリアクションがたびたび入っているので、よほどのおじいさんかと思いきや、私と同年代の比較的若いお坊さんであったことにびっくり。おそらくお坊さんの説法という高そうなハードルを下げ、読みやすくするようにわざとこうした言葉を入れているのだろうが、やや使いすぎてイラっとくる。
肝心の中身は、心理学や脳の働きにも触れ、自身の体験も交えながら、人間の欲深さゆえの苦しみと、こういう風に考えたらもっと楽になるよ的なアドバイスが書かれており、いろいろとためになる部分も多い。
気になった部分は「愚かなものへ対する実害のないものへの怒りは怒りっぽい証拠」「人殺しもたまたまそういう境遇にないから自分はやらないだけ」「「正義」とは誰かの自己中に対するこちらの自己中である。」「今の感情もうつりゆくもの(無常)であると認識し、安易に今の感情に流された行動をとらない。」「人生は決して満足することのない、クリアできない「クソゲー」である。ゲームから降りることも心の安定につながる。」など。
ここに書かれていることをストイックに実践するつもりは全くないが、一つの考え方として持っておくのは悪くないと思う。それにしても先述したわざとらしい「トホホー」「ガーン」が嫌いなので★は3つ。

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2016年01月05日

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