あらすじ
〈彼女を殺したやつが誰だろうと、必ずこの手で殺してやる〉――殺された恋人の復讐を誓う男の非情さを描いたハードボイルド・タッチの表題作「夜が待っている」をはじめ、日中戦争時の上海を舞台にした詩情漂うスパイ小説「赤いハトが死んだ」、障害者施設の取材を最後に失踪してしまった新聞記者の苦悩を描く社会派推理小説「夜の秘密」など、異彩を放つ初期傑作短編を六作収録!
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Posted by ブクログ
短編6話。いずれもやや暗めの短編集。
標題(収蔵単行本)
女をさがせ(誘拐の季節)
夜が待っている(脅迫者)
赤いハトが死んだ(脅迫者)
愛の詩集(歪んだ顔)
死の予告(歪んだ顔)
夜の秘密(夜が待っている,薔薇の殺人)
「赤いハトが死んだ」は暗殺の物語。
「愛の詩集」は,結末をどきどきしながら読んだが,西村京太郎の美学がわかった作品。
西村京太郎の根暗なところが出ているかも。
いじけているわけでもなく、ひがんでいるわけでもない。
前を向いて旨を張って笑えないだけかもしれない。
根暗な人にはお進め。より暗くなることがないところが西村京太郎の技だろう。