あらすじ
【青春って悩ましくも輝かしい。】
がんばらないけど憎めない田中くんの日常。今回も田中くんは振り回されたり、振り回したり…。さらに宮野さんと越前さんの出会いも語られる、ゆるにぶインセンシティブ青春コメディ、記念すべき第100話収録の第10巻。
(C)2018 Nozomi Uda
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Posted by ブクログ
このアオハルコメディも、ついに、一つ目の大台に到達
しかも、同時に100話超え、これはめでたい
ウダ先生の実力が本物ってのもあるけど、担当編集者さんの堅実なフォローもあったからこそ。ウダ先生は当然、承知しているだろうけど、担当編集者さんに、しっかりと感謝の気持ちを伝えてあげて欲しい
読者の皆様のおかげ、とウダ先生は言ってくれるかも知れない。私ごときが、ファンの気持ちは代弁できないのだが、微々たるものだ、と思う、私らファンの応援の力は。ただ、その小さなエネルギーが結構な数が集まったからこそ、ある程度の威力になり、ウダ先生が連載を続ける原動力になったんだろう
それもまた、ウダ先生の人柄があってこそで、なおかつ、『田中くんはいつもけだるげ』が面白い殻に他ならない。なので、そんなにファンへ、何度もお礼を言う必要はない気がする
もし、何かお礼をしたいって気持ちが消えないのなら、これから、もっとストーリーを面白くしてくれれば、それで充分である。『田中くんはいつもけだるげ』がもっと面白くなるのが、私らの願いなのだから
田中くんのキャラは個性的だけど、絶対にありえないってほどじゃない
多分、読み手の中には、田中くんに似てるな、と思うようなクラスメイトがいたのではないか
他のキャラに関しても同じ事が言えるからこそ、ストーリーや田中くんたちの言動や考え方、距離感に共感が抱ける。それは、この作品の確固たる強みだろう
新久千映先生の『タカコさん』や『ワカコ酒』は大人が読んで、彼女らのようになりたいと思うが、この『田中くんはいつもけだるげ』を読み、田中くんの日々の過ごし方を見ていると、彼のように力を入れすぎないのが大事なんだな、と頷ける
田中くんは脱力していたいのに、結果として周囲のペースに逆らえず、疲れちゃう事もあるけど、これもアオハルだ
事あるごとに、バディと言っても過言じゃない太田との絆が強まっていく点にも胸が満たされるのだけど、田中くんと白石さんの恋の鈍行っぷりも、ニマニマしてしまう。オッサン化が進んでいるな、と凹みはするけど、この二人を見ていて、頬を緩ませるな、目尻を下げるな、ってのは厳しい
この二人の距離感って、こっちが油断している時に、いきなり、グンッと縮まるよな。油断しないぞ、って思ってるんだけど、田中くんがコッチの予想を良い意味で裏切ってくるもんだから、対処が地味に難しい
もしかすると、次巻では、まさかのお泊まり展開になるんじゃ、と妙にドキドキしてしまうな
二人とも、早くくっつけよ、と思う一方で、太田にも恋のハリケーンがやってこないかなぁ、と余計なお節介を焼きたくなる
田中くんと太田が一緒にいる姿に微笑ましさを覚えるってのは、事実だ。白石さんと付き合い始めたからと言って、太田を蔑ろにしない男ってのも承知している
だからこそ、Wデート回が読みたいって欲が芽生えてしまうんだよな
今でも十分に面白いからテコ入れの必要はないのだけど、(11)では新たな女子キャラが登場してくれたら、嬉しい
ボケとツッコミ、どちらもこなせ、女子力かつオカン力が高い太田には、ド天然系のお嬢様キャラと相性が良さそう。例えば、ブラックカードで自販機のジュースを買おうとしたり、コンビニのイートインスペースで店員さんが注文を取りに来てくれるのを待っちゃったり、誕生日プレゼントに株券や土地の権利書を選んじゃうような
田中くんとは違った意味で、放っておけないタイプのヒロインだと、太田の個性がより光るのでは、と私は思っている
まぁ、そんな妄想はさておき、これからも、ウダ先生には、良い意味で「適当に」連載を続けて貰いたい
アニメ化もしたし、今度は、ドラマ化を目指してほしいなァ
どの回も、田中くん達の良さが光っている。その中で、一推しとなりゃ、そら、当然、episode.100である。捻りがない、と言われるかもしれないが、こういう記念回を押さえておくのも大事だ
メタっている気がしないでもないが、感謝の気持ちが大切なのは事実なので、気にしない事にしよう
しかし、100話で、こんなに感謝疲れしちゃって大丈夫か。200回の時は、二倍の「ありがとう」を言う事になるんだから、今からヘバってちゃまずくない、田中くん
このepisode.100以外でないのか、と聞かれたら、episode.101が良かった、と答えたい
学生時代、こんな感じの言い争いをした経験が、誰にだってあるんじゃないだろうか。肉まんだけじゃなく、カレーやかき氷、ハンバーガーで揉めて友情を深める者もいれば、女性の体で最もエロい部位や、着させたいコスチューム、そんな女子から総スカンを食うようなテーマで、クソ真面目に談義した男もいるのではないか。それでいいのだ、青春ってのは
この台詞を引用に選んだのは、田中くんの魅力が、鮮烈って表現できるほどじゃないにしろ、しっかりと光ってるな、と感じたので。こういう微妙に前向きな捉え方が出来る彼は、人間力が高い。そういうトコに、白石さんはホの字なんだろうな。しかし、ぶっちゃけ、この二人の恋愛が進展しないのは、田中くんのニブさ云々より、白石さんの恥ずかしさを克服できない、可愛げのあるヘタレさが原因だよなぁ
田中くんと白石さん
田中くんも白石さんへの恋愛感情があるのでは…!?とチラホラ感じさせられるたびに、ニヤニヤしてしまいます。
田中くんと太田くんだけじゃなく、少しずついろんなキャラをメインに据えて話が展開していくのも楽しいです。
白石さん頑張れー!!