あらすじ
【何もない日常が愛おしい。】
ダラダラ、ウトウト、ユルユル…。そんな田中くんでも、大事な存在には意外と献身的…? そんな懐が深い田中くんの優しめな日常が、今日もゆっくりと過ぎていく。ゆるにぶインセンシティブ青春コメディ、第12巻登場です。
(C)2019 Nozomi Uda
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Posted by ブクログ
今回も、良い感じに肩の力が抜けた
改まって言う事でもないが、ウダ先生、よく、ここまでの、ゆったり感を維持できるなぁ
この『田中くんはいつも気だるげ』のどこに凄さを、私が感じるかって、基本的に空気は緩いんだけど、恋愛ドラマは、何気に、しっかりと、一歩ずつ進展させているトコ
緩急があるって訳じゃないんだけど、田中くんと白石さんのラブコメがあるからこそ、読み手はまったりとしつつも、気持ちが弛む事無く、読めるのだと思う
白石さんの気持ちを察しているのか、それは、田中くんの表情からは、ハッキリと読み取れないけど、白石さんが田中くんの「日常」に、これまではなかった刺激を与えているのは事実
何もない平穏を望むのならば、田中くんは恋愛から距離を置くだろう
にも関わらず、田中くんが白石さんを遠ざけず、自ら離れないのは、白石さんが近くにいる時の空気に、太田といる時のそれに近い心地よさを肌に感じているからなのか
次巻で、どんな展開が、初々しい二人に起きるのか、楽しみ
ただ、個人的には、太田と越前さんの組み合わせも、かなり好きなので、二人の絡みも多ければ、実に嬉しい
ある意味、田中くんより朴念仁な太田と、どちらかと言えば、太田の事を異性として好ましく感じている越前さんが、周囲からデートしている、と勘違いされる展開は、私的に美味しい
それこそ、田中くんと白石さんが体育館倉庫、太田と越前さんがエレベーターに閉じ込められて、男二人が悠然とする反面で、ヒロインたちがドキドキさせられる話が読みたいなぁ
どの回も、田中くんへの好感度が上がるものばかりだが、個人的に一推しなのが、田中くんの良いお兄ちゃんっぷりが癒しになっている、episode.116
ざっくり言うと、看病回
ふだん、しっかりしているからこそ、莉乃ちゃんは風邪を患うとポンコツになってしまうようだ
高熱を出した莉乃ちゃんに風邪薬を飲ませるべく、太田に助言を貰いながらとは言え、お粥を失敗せずに作った田中くんの優しさにグッと来た
しかし、お粥を作ったってだけなのに、莉乃ちゃん、感動しすぎ。まぁ、いつもの田中くんの様子を見てりゃ、それも仕方ないか
この台詞を引用に選んだのは、越前さん、ほんと、良い子や、と心が温かくなったので
太田の弱点に対して、厳しい意見はしつつも、鼻で笑ったりせず、力を貸してやる女前っぷり
ヤンキーっぽさは、『川柳少女』の五町ちゃん並みに付け焼き刃だけど、それが、越前さんの可愛さを強めているのは間違いない
今度は、太田が、越前さんを助ける番だろうけど、越前さんは何が不得意なんだろうか
「アホか!誰だって、苦手なもんの一つや二つあって、当然だろーが。そういう時は、苦手じゃないヤツに、スパッと任せて、仲間と協力プレイで勝ちゃいいんだよ」(by越前さん)