あらすじ
かつて港区役所の滞納整理課と死闘を繰り広げてきた女王様。渋谷区に引っ越したことで「借金してでも税金払え」とほざく渋谷区役所との新たな戦いが……。そんな中、知人のオカマがオナベと交際!? 男女の性差と同性愛と異性愛の境界がなくなった未来は楽園なのか? うさぎさんの週刊文春連載エッセイ「さすらいの女王」をまとめた一冊。女装家・ブルボンヌとの対談「ゲイと女装とコスプレと」も収録!
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Posted by ブクログ
「 思うに,『美しい』とか『温かい』とか,口当たりのいい抽象的な言葉を平気で唱える人間って,言葉に対する感受性が鈍いのではないか。・・・言葉を生業にする職業じゃなくたって,人間は言葉で自己表現する生き物だろう。
女王様は日ごろから『言葉の雑な人間は,概念が雑だ』と考えている。大ざっぱで耳障りのいい言葉を言いたがる人間に限って,ものすごく大ざっぱで単純できれいごとだけの人生観や世界観しか持っていない。『言葉』は『その人』なのである。」
中村うさぎって,ぶっ飛んでる人というイメージがあるけれど,実は,物事に対する分析力や,自分が納得するまで考える姿勢がすごい。渋谷区役所や,港区役所の税金支払い請求に対する,態度が見習いたいとおもったくらい冷静かつ,理性的だった。渋谷税務署が差押にきたときの描写は爆笑