あらすじ
世界のトップリーダーにとって、グローバルな会議でのスピーチの場は、
一国の将来を背負った、まさに「戦場」であり、
彼らは、その戦いに勝つための「高度な話術」を身につけている。
本書では、ダボス会議やTED会議などのメンバーとして、
その姿を間近で見てきた著者が、
「人格」「位取り」「胆力」「演技力」「観察力」
「対話力」「振る舞い」「発声」「余韻」「思考」など、
一般には語られることない、トップリーダーたちの「15の話術」を紹介する。
【主な内容】
第1話 世界のトップリーダー2500名が鎬を削るダボス会議という場
第2話 プロフェッショナルの世界では、言葉を発する前に勝負が決まる
第3話 社会貢献家としての人格で壇上に立つビル・ゲイツ
第4話 当意即妙に聴衆に語りかけるブレア・イギリス元首相
第5話 一瞬で場を制したサルコジ・フランス大統領
第6話 聴衆の不評を買ったメドベージェフ・ロシア大統領
第7話 鮮烈なデビュー戦を飾ったキャメロン・イギリス首相
第8話 ボディ・ランゲージで敗れたプーチン・ロシア首相
第9話 「思想的リーダー」を演じる温家宝・中国首相
第10話 リラックスして人を惹きつけるクリントン・アメリカ元大統領
第11話 最後は情熱的スピーチで終わるゴア・アメリカ元副大統領
第12話 聴衆の涙を誘ったブラウン・イギリス首相
第13話 一言で相手を切るサッチャー・イギリス元首相
第14話 英語でのスピーチが批判されたユドヨノ・インドネシア大統領
第15話 聴衆の目から魅了するラガルド・IMF専務理事
第16話 素朴な英語で説得力を感じさせるムハマド・ユヌス
第17話 世界の尊敬と信頼を集めるシュワブ・世界経済フォーラム会長
第18話 「話術」の8割は「言葉を超えたメッセージ」
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Posted by ブクログ
世界のトップリーダーにとって、グローバルな会議でのスピーチの場は、
一国の将来を背負った、まさに「戦場」であり、
彼らは、その戦いに勝つための「高度な話術」を身につけている。
本書では、ダボス会議やTED会議などのメンバーとして、その姿を間近で見てきた著者が、「人格」「位取り」「胆力」「演技力」「観察力」「対話力」「振る舞い」「発声」「余韻」「思考」など、一般には語られることない、トップリーダーたちの「15の話術」を紹介する。
Posted by ブクログ
キンドルで。
とっても面白かった。上級のプレゼン、人を魅了するスピーチを学べるし、読み物としても楽しめる。
英語力ではなく、それ以外のもので魅せていけるか。ということが様々な事例を用いて説明されていた。
女性としては、媚びないのに嫌われない、そんな姿を見つけていきたいと思った。
Posted by ブクログ
プレゼンテーションをテーマにした啓発 ツールは、特にiPhoneをジョブズが発表し て以来増えているように思う。 でも、その多くはプレゼンテーションのテンプレート化を指南するものだったことに気づかされた。
本書では各国のリーダーが、まさに品評にかけられるといって過言ではないダボス会議でのプレゼンテーションを見守ってきた 著者により、プレゼンターに対する評価の是非をしてプレゼンテーションの極意に迫る内容だと感じた。
究極のプレゼンターは聞き上手であり、その事実は、プレゼンテーションの現場がプレゼン ターに求めるものを「聴き取る」あるいは 「嗅ぎ取る」能力こそ重要であるというを明確にしている点、大変参考になった。
Posted by ブクログ
ダボス会議での各国首脳などのスピーチを鋭く分析し、その学び所をとても面白くかつ分かり易く解説、読むは易し行うは難しですが、とても勉強になる一冊です。ちなみにブラウン英国首相の隠れた「スピーチの武器」は低く、太く、腹に響く声とのこと、これは、永井千佳さんの著書「リーダーは低い声で話せ」に通じます。
Posted by ブクログ
ダボス会議を初めて調べた
読む中で、登場するリーダーや関連スピーチ動画、大統領と首相がある国無い国、グロービッシュとは、などなど探しながら読み進め、知れて良かったことが多く楽しい読書タイムになった。
ブレア元首相、温家宝元首相、ブラウン元首相、ラガルドIMF専務理事、ムハマドユヌスグラミン銀行創始者、シュワブWEF会長
Posted by ブクログ
世界のトップリーダーがどのような話術を駆使して影響力を発揮しているのかを具に観察されている田坂氏の洞察力がすごい。
世界のトップリーダーともなると、話術は言語だけではなく、一挙手一投足全てに神経をつかっている。
TPOに応じた位取り。
何を語るのかの前に、いかなる立場で語るのかを明確にする。
(2014年安倍首相基調講演)
基調講演の後にメディアから「これではヘッドラインが書けない」、「これは国内政策のウィッシュリストではないか」と言われた。しかし、このスピーチが聴衆から好評であった。印象的なメッセージと共に聴衆に伝わったからである。聴衆に本気をアピールすることができた。
優れた話者とはやはり優れた役者でなければならない。
腹を据えて語り、言葉を明瞭にする。とおい修練を積む必要がある。その修練を積むことで声の質が高くなるとともに自然に言葉が相手の腹に届き、心に届くようになる。
語るときの姿勢を正すだけで印象は変わる。
語るときの目の配り方を定めるだけで雰囲気が変わる。
語るときの間を意識するだけで心に届きやすくなる。
Posted by ブクログ
少しでも実践しようと思いました。
まずは・聞き手の「無言の声」を意識する、・場に呑まれない、・聞き手が自分に期待する立場で発言する、・一挙手一投足へのケア、・腹に響く低い声、くらいは今日からでも少なくとも常に意識するようにしたいです。
あとは、思考の垂直統合。これは薄っぺらい発言と思われないようにも必須ですね。
Posted by ブクログ
世界のリーダーのスピーチを分析した、ノンバーバルな部分での話し方の重要性を説いた本。話す内容や語彙ではなくて、仕草や表情などで聴衆の心に無意識にメッセージを届けることが、良い話し方であるとのこと。深読みではないかとか、ちょっとスピリチュアル的だなとか、そういう印象を序盤感じたけど、最後まで読んでみて、確かにそうだよなあと府落ちする内容。また、この本の文章自体がかなりスピーチに近い。この文章をもし本に書いてあることを意識しつつ音読しすれば、スピーチの練習にもなりそうな分かりやすい表現。読後、TEDのプレゼンをどんどん見たくなったし、映画「チャップリンの独裁者」や「英国王のスピーチ」見返したくなった。
Posted by ブクログ
・一流の話者はただ演じるのではなく、「その人物の人格」が、自身の中から現れてくる、そしてその人物になりきっていく。
・経営者の器とは、一人の経営者が、自分自身の中で、一見矛盾する「対極的な人格」を同時に持ち、それを使い分ける力量のこと。
・「腹に響く声で話せ」
・「言葉を明瞭に話す」間を取りながら、一つ一つの言葉を「粒」のように発することで言葉が相手の「心」に届きやすくなる。
・グローバルなスピーチスタイルというものは存在しない。あえていえば欧米的なスピーチスタイルは存在し、これをグローバルなスピーチスタイルと思い込む傾向がある。
・「グロービッシュ=GrobalEnglish」はあまり難しい表現や語彙を使わず日本語で言えば「中学英語」程度の表現と語彙で誰にもわかりやすく明確に自分の意見や意思を伝えるスタイル
Posted by ブクログ
実は、我々、誰もが、自分の中に「複数の人格」を持っている。 会社では辣腕の課長、自宅では子煩悩な父親、実家に帰れば母親に甘える三男坊。 例えば、そうした形で、我々は、自分の中に「複数の人格」を持っている。 問題は、それを自覚しているか、そして、その「複数の人格」を意識的に使い分けているかである。 実は、スピーチにおいては、この「人格の使い分けの技術」が、極めて重要である。
話術」というものを究めていくと、最後は、「どの人格で話をするか」という選択になっていく。言葉を換えれば、「多重人格のマネジメント」
一人の経営者が、自分自身の中で、一見、矛盾する「対極的な人格」を同時に持ち、それを使い分ける力量
チャップリンの『独裁者』
スピーチが感動的である隠れた理由は、チャップリンが、この「多重人格のマネジメント」を行っているからである。
聴衆に対して何を語るか」以前に、「聴衆から何を聴くか」。
場を呑む」ということ。 それは、トップリーダーのレベルの話術においては、極めて重要な力量
話術」の八割は、「言葉を超えたメッセージ」
Posted by ブクログ
ダボス会議で演説する世界のリーダー達の15の話術を分析・解説したもの。人前でしゃべる機会が多い人には参考になることが多いと思う。人物に紐づいて説明されているのでイメージしやすいし、中には動画サイトなどでいつでも見られるものもあるので今後に役立てたい。言葉が2割、言葉を超えたメッセージが8割。この本はある意味演説やプレゼンのノウハウ本なのだが、とても詩的で朗読を聞いているような印象。田坂さんの著書の共通点だと思う。