あらすじ
レジスタンスの英雄だった老富豪が、北フランスの館に親族を呼び寄せた矢先に事故死した。数日後、館では第二次大戦中のものと思われる人骨が発見され、さらに親族の一人が毒で……。骨を手がかりに謎を解くスケルトン探偵ギデオン・オリヴァーの本格的推理を描く、アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞受賞作
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Posted by ブクログ
「スケルトン探偵」こと形質人類学者ギデオン・オリヴァー教授シリーズ第4作。でも解説によると、日本語に翻訳されたのはこの作品が最初みたい。
セミナーのためフランスのモン・サン・ミシェルに滞在していたギデオンは、近くの古い館で人骨が発見されたという話を聞き、鑑定に訪れます。その館には親族会議のために一族の人々が集められていましたが、招待した当主は直前に上げ潮にのまれて溺死したばかり。さらに招待客の一人が急死するという事態が発生し――。
うーん、まぁ何と言ったらいいのかな。前作と同じような感想になってしまいますが、普通に面白い。
興奮して一気に読ませるような牽引力はありませんが、つまらないって程でもない。1話完結のドラマの1エピソード、みたいな感じです。でもストーリー展開は、前作よりこちらの方が面白かった感があるので、シリーズ物として成長しているのかな、という感触はあります。
でも、ギョームの正体についてのあれこれは、ちょっとわかりやすすぎた気がします。「これヒントです!伏線です!」というのを、あんなに力いっぱい出してしまっては……。せめてもうあと一捻り、ほしかったような気もします。