あらすじ
気の進まない同窓会で、記憶にない同級生と会った初鹿野柑。翌朝、酔いつぶれて正体のないままその男と一線を越えたことを知って愕然とする。「ずっと好きでした」と土下座する男は、実は、二度と会いたくなかった相手――名字も容姿も様変わりして現れた――片喰鉄之助だった。あまりの事態に「気持ち悪い」と気後れしてしまう初鹿野だが……?
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Posted by ブクログ
あ~これわたしの好きな設定だ、と初っ端からウキウキで読みました。
同窓会で見覚えのない同級生に出会った受け。思い出せないまま酔い潰れ、求められるがままその男に抱かれてしまう。目覚めると好きだと告白されその場は別れるも、次第に相手の素性を思い出していく。それは中高時代のある因縁の相手だった…。
普通にBLとして萌えたけど、バイオ系の職につく受けだから比喩が独特で小説としておもしろかった。
攻めが受けにキモがられ、ストーカーばりに一途で見返りは求めないし自己評価低すぎる点では凪良さんのあの某シリーズに似ている(こちらのほうが発売早い)かも。スピンオフも読みたい。
途中で終わった漫画
ストーリーは一穂先生らしい感じで、好きでした。
が、なくなってしまった、消えてしまった、お話の続き・・・
初鹿野とのことで満たされて、復活してくれないかなとか思いながら
期待しながら、そんなわけない、もしそうもってこられたらきっと、
この作品の評価は下がっちゃうんだろうなと。
作者さんの病気やケガで中断したままの大好きな作品
いつかはと待っているものの、きっとこんな感じなのかな~。
Posted by ブクログ
序盤は『酔って一線を越えてしまう』というBLにありがちな出逢い方から始まります。正直、一穂さんがありきたりなの書いてる……失敗? とも思いました。杞憂でした。一穂さんなら他にはない話を書いてくれるだろう、という期待は裏切られませんでした。
ストーカー男のくせにひったすらヘタレな方喰の苦悩は、イライラしつつも納得できてしまう。二十七巻にわたる初鹿野観察日記には一瞬ひいたけども。
切ないというよりは、どうやって幸せになるのかなーと、二人を見守っていく気分で読めました。
Posted by ブクログ
もの凄いストーカー攻だった……。
再会ものですが、これは普通に楽しめました。
じめじめした攻なんですが、これが何だか妙にツボにはまるというか。
受の冷めた感じが、絶妙に絡み合っていて、なかなか。
とはいえ、実際こんな攻いたら怖すぎるので、半分ファンタジー
読むような感覚だったわけですが、無理くり感はなかったように
思います。
慣れてきたのかな……。
Posted by ブクログ
どうでもいいんですが、どいつもこいつも名前が難しすぎるよ!
10年ぶりの同窓会。
クラスでも人気者だった初鹿野(はじかの)は、自分をよく知っている素振りの夏目という男を思い出せない。
見た目超イケメンなのに、オドオドしててちぐはぐな印象。こんな男いたっけ?
その場の流れで、同窓会を抜け出してふたりだけで飲みに行くことになる。
元々体調のすぐれなかった初鹿野は、すっかり泥酔。翌朝目が覚めたら全裸。そして土下座する夏目。
実は、夏目とは両親の離婚で変わった姓で、同級生時代だった時の名前は片喰(かたばみ)だとわかる。
学生時代目立たなくていつもオドオドしていて少しいじめられていた片喰。
外見はかっこよく成長していたけれど、中身は少しも変わっていない。
そして、初鹿野のことをずーっとずーっとずーっと好きだった。
何年も想い続けていた相手が、酔って目の前で無防備に寝ていて理性がふっとんでしまった。
ごめんなさいッごめんなさいッごめんなさいッ
攻の片喰が健気で乙女なんだけど、壮絶なヘタレワンコで、正真正銘のストーカーレベルの執着っぷりです。
受の初鹿野が今日何をしていた。目があった。購買で何を買っていた・・・等、昔から観察ノートをつけてる。しかも現在27冊目。
初鹿野は過去の色んなエピソードを思い出して、片喰の気持ちの揺るぎのなさに、何だかほだされていく感じ。
作中にでてくるクラブのお姉さんが『こんなにわたしのことを好きだから、責任取らなきゃいけない気がして。この先、こうまで熱烈に好かれることってなさそう』って言う気持ちと少し通じるものがあるかなとも思う。
いずれにしろ、この物語はすごい難しいバランスの上に成り立つ話だと思う。
攻の振る舞いは、ヤバイ、気持ち悪い人ギリギリなんだけど、
受の男らしさ、潔さ、真っ直ぐさ、時折見せる脆さみたいなものにすごく救われている気がする。
それ、どうかと思うぞーって言いたくなるエピソード満載なのに、案外するっと読めてしまう。しかもちょっぴりの共感を持って。
初鹿野の同僚の葛井(かずらい)が気になった。草食男子通り越して、ただの草って・・・。
この無機質っぷり、『meet again』の栫先輩を彷彿とさせる。
こういう人って一体どんな恋愛するんだろう。『窓の灯とおく』っていうスピンオフがあるらしいので読んでみよっと。