あらすじ
文豪・芥川龍之介の生涯を、独自の視点から描き出す話題作。夏目漱石、宇野浩二、室生犀星、萩原朔太郎、内田百間など、燦めく才能たちとの交流を通して、大正から昭和という激動の時代を生きる魂の孤独を活写する、待望の単行本第2弾。巻末に、『澄江堂主人』全三巻全体の「索引」を付す。
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Posted by ブクログ
芥川が長編を一本も書かなかったのはなぜだろう
書かなかったのか、それとも書けなかったのか
いずれにせよ、そこにはある種のニヒリズム…すなわち
「大きな物語」への不信が影を落としているように思える
(ひょっとするとそれは、山川直人さんの抱えている問題意識と
重なるものであるかもしれない)
しかし芥川の晩年を追いかけることで、
このような長編が一本できあがってしまった
そこには確実に、ひとつの「大きな物語」が
軸として存在しているように思う
Posted by ブクログ
「マンガ家」芥川龍之介の晩年を描くという
異色の設定にそろそろ慣れてきたと思ったら、
突如作中に登場したパソコンのおかげで
作品世界がさらに不思議なものになった(@@)。
現実世界の異なった解釈のようでもあり、
どこか別の世界の話のようでもあり、
何とも不思議な感覚を覚える作品。