【感想・ネタバレ】娼婦の部屋・不意の出来事のレビュー

あらすじ

男に翻弄され、ほかの職業についてもすぐに元の娼婦に戻ってきてしまう女に対する「私」の奇妙な執着を描いた『娼婦の部屋』。場末のキャバレーで働く女と、女のヒモで気の弱いヤクザ、三流週刊誌の記者である「私」との三角関係を淡々と描いた『不意の出来事』。ほかに『鳥獣虫魚』『寝台の舟』『風景の中の関係』など、初期の傑作短編13編を集めた作品集。新潮社文学賞受賞。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

過度にエロティックではなく、精神性の高い作品群。

珠玉の短編集だが個人的ベストは『風景の中の風景』。
妻、不倫相手、息子との関係性に揺れ動く主人公の心理描写が精緻である。あれこれ言い訳がましくとても身勝手で自分本位なのに、上品に振る舞おうとするプライドから主人公の醜悪さが滲み出ており読み手の心情を揺さぶる。

不倫相手への恋慕は幻影に過ぎないと看過しているのに、その幻影を最後は選択するラストには人間の不合理さを感じる。同じ過ちを繰り返すだろうという予感が漂う。

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2026年08月02日

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