あらすじ
舞台は文化3年の江戸・日本橋。青菜売りの朋乃は、橋で五十両もの大金入りの財布を拾った。この財布を巡って思いがけぬ長い一日が始まる――欲深い人間たち、真摯に生きる価値を描ききる傑作時代小説。江戸情緒満点、正直と粋の人生応援歌!
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Posted by ブクログ
山本一力はいい。強く美しい女性がいい。かつてのマドンナ旋風のような、押し付けがましい強さではない。芯の通った、勇気と賢さのある、しなやかな強さだ。
トラブルに立ち向かい、解決するのは仕事人でも、大岡越前でも、お忍びでめ組にやってくる上様でもない。まわりの助力を得ながら、自分で乗り越える。
最後はすっとする。無欠な善ってわけでもなく、なんだかそれも気持ちがいいんだ。