あらすじ
家にも学校にも居場所がない中学生のえりの心の拠り所は、大好きなヴィジュアル系バンド。札幌のライヴハウスに通い、ノリコとユキの3人でメンバーを「追っかけ」る時だけが「生きてる」気がする。くだらない日常から逃げるように、ライヴハウスの暗闇と轟音(ごうおん)にまぎれる少女たち。女の子青春文学の金字塔! (講談社文庫 )
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Posted by ブクログ
私の傷口をゴリゴリとえぐってくるような話。
「1」と書いてあるので、中途半端なところで終わったらどうしよう……? と憶いながら、読み進めたのですが、そんなことはなかったことだけがよかったです。
これはこれで一冊で綺麗にまとまっている。
これはバンドを追っかけている、4人の少女の話で。
彼女たちは、傷ついたり、様々なものを失ったりしながら生きている。
私がMAXバンギャだった頃には、こういう文化ってあまりなかったから、ちょっと「古典」みたいになっているところもあるのだろうけど。
恐らく、確かに、こういう時期ってあったのだろうなあ……と、年上のお姉さま方の話を聞くと思ったりもする。
それがよかったのか悪かったのかは、よくわからないんですけど。
でも言えるのは。
確かにこういうものを猛烈に必要とする人は、いつの時代も存在するし。
そのために何かを消費したことをよしとするか後悔にするかは自分次第……だと思いました。