【感想・ネタバレ】ヤンキー経済 消費の主役・新保守層の正体のレビュー

あらすじ

「若者がモノを買わない」時代、唯一旺盛な消費欲を示しているのがヤンキー層だ。だが、ヤンキーとはいっても鉄パイプ片手に暴れ回る不良文化は今は昔、現在の主流はファッションも精神もマイルドな新ヤンキーである。本書では密着取材とヒアリング調査により、「悪羅悪羅(オラオラ)系残存ヤンキー」「ダラダラ系地元族」に分化した現代のマイルドヤンキー像を徹底解明。「給料が上がっても絶対地元を離れたくない」「家を建ててはじめて一人前」「スポーツカーより仲間と乗れるミニバンが最高」など、今後の経済を担う層の消費動向がわかる一冊。

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Posted by ブクログ

7割は当てはまっていた。私自身、マイルドヤンキーと言われるところ所属しており、その背景や特性を知れて良かった。この年代特有の時代背景を加味すると昔に比べれば地元だけで全てが事足りるのは分かる。そこから約10年ヤンキー4.0はどんな特性なのか気になる。

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2025年05月01日

Posted by ブクログ

日本の経済変化に伴ういわゆるヤンキーを中心とした若者の消費意識・行動に焦点を置いた一冊。私は比較的に中央に行きたがる人間で地元に固執するように見える友だちを不思議に思っていたが腑に落ちる点が多々あり面白かった。

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2025年08月26日

Posted by ブクログ

私の体感として、小学校から大学へと、学校が変わるごとにどんどん気の合う人が増えた。そして学校生活が、どんどんと楽しく幸せなものへと変わっていった。
その要因に大きく占めるのが、いじめっ子や不良など、暴力を振るってきたり授業を妨害したりくだらないことで空気を壊す連中が減っていったことにあった。

同時に、高校では就職組・進学組とクラスが分かれたり、大学では同じ思考回路、共通の趣味や関心を持つ仲間が集まって来る傾向があったりするのも要因だろう。
大人になっても基本的にその延長上にいるため、良く接する友人は、高校~大学で知り合った友人が大半だ。類は友を呼ぶ。職場など仕事で接する人も同様のクライテリアを持つ人になる。それが故に、このヤンキー層とは接点がなさすぎる。

その裏側にスポットライトを当てた本書、非常に興味深かった。なるほど確かに!と膝を打って止まない。今までほとんど考えておらず、意識もしていなかった世界だ。

中・高時代の一部の知人・兄弟などがあまりにも見事にマイルドヤンキーや地元族の特徴に合致する。もちろん彼らの個性にもバリエーションはあるけれども。
信じられないほどのテクノロジー音痴、地元から出ようとしない習性、LINEのタイムラインを使用する、EXILEや浜崎あゆみや西野カナを好む。バイクや大型バンへのこだわり、マイホーム志向、酒・煙草・ギャンブルへの多額の課金。バッチリ符合する。

現在の収入の低さ、物価の高さ、それに未来への希望のなさなどがこうした傾向の土壌となっていることは間違いないだろう。

マイルドヤンキー系ではない意識の高い系でも、FIREやミニマリズムに傾倒したり、田舎へUターンしたりしている。これも同じ文脈で理解できる。
(なおここでは敢えて「意識高い系と書くが、おそらく従来揶揄されてきた人々や彼らの思考・言動とは異なる。)

昨今の意識高い系は、向上心を持ちながらも、余分な消費、肩書、昇進・昇格を切り捨て、労働時間を減らし、ワークライフバランスを重視する。
むしろワークの範囲を徹底的にカットしようとする。

今の日本では、省エネ、低コストに舵を取らなければ、親世代や、自らの幼少の頃の生活水準を維持できない。
では何をカットするか。それがヤンキー連中と意識高い系連中の差なのではないだろうか。

マイルドヤンキー系の人たちは同レベルの仲間との紐帯に選択集中し、情報や向上心、過大な夢や行動範囲を断捨離することで省エネを実践するのに対し、
意識高い系連中はITや社会的な富などを利活用して労働や締め付けを断捨離し、自由時間を増やす。そしてYouTube、動画サブスク、ソロキャンプや田舎暮らし、サウナ、プログラミング、読書など非消費的or低コストな趣味で以て省エネを実践する。

共通するのは、泥臭い努力に見切りをつけ、引き算で精神的な幸福感を高めようとする行為だ。
「さとり世代」という言葉からも滲む「熱量の低さ」が、こうした形で表面化しているように思う。

ライフハックというか、生存戦略のようなものなのだろう。そこに良し悪しはないが、一点、分断の可能性が高まるのがやはり怖い。

巻末に特別収録されている原田氏の友人が、その人間関係の中でハブになっている。こうしたハブ役がいるうちは他グループとの窓口があって良いのだが、これが無くなる前に、マイルドヤンキーたちの更に次の世代がどうなるか。そこに窓口が生まれるだろうか。
子供を地元に縛り付けようとする言動が地元族に見えることが、そこに不安の種を残す。内向きで排他的なコミュニティが再生産されてしまう。

人間関係や情報があまりに独立個別化すると、治安維持や国防、災害対策、権力の暴走への防波堤といった、まとまったマンパワーが必要となった際に脆弱となる。

社会全体の質は、社会全体の経済力に左右されるわけだが、経済の活性はグローバル化に見られるような「ヒト・モノ・カネ・情報」の流動性が担っている。
環境問題と格差問題の改善のために脱成長的アプローチを採る以外ないのでは、と考えている私としては、グローバル化や経済活性を今さら支持しない。
しかし内向きで分断された封建制時代への逆回転は戦争・紛争の火種になる。
過去をそのままなぞるようなことをせず、進化した分化コミュニティなりコミューン的なモデルでやっていくのならば、せめて情報はインタラクティブでスムーズでありたい。

本書では有望な消費者としてマイルドヤンキーにスポットライトを当てるが、別の切り口でも彼らを社会のネットワークから途切れさせない方法を考えたいものである。
消費者というのは、関係性としてはあまりにも弱いし、ややもすれば主従関係を生み出し、疎外を生みかねないのだから。

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2025年08月10日

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ネタバレ

ヤンキー経済 消費の主役・新保守層の正体2014/3/6

2019年3月25日記述

原田曜平氏のよる著作。
2014年1月30日第1刷発行。

著者は1977年4月4日生まれ。
私立巣鴨高校卒。慶應義塾大学商学部卒業後、(株)博報堂に入社。
ストラテジックプランニング局、博報堂生活総合研究所、研究開発局を経て、
博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダーに就任し、
世界中で若者研究及び若者向けのマーケティングや商品開発を行う。
2018年12月より(株)サイバーエージェントにて、
サイバーエージェント次世代生活研究所・所長に就任。
若者研究とメディア研究を中心に、次世代に関わる様々な研究を実施。
twitter等での発信も多い。また、実際の若者たちと
広告・プロモーション開発までを担う予定。
2003年、JAAA広告賞・新人部門賞を受賞。「さとり世代」、
「マイルドヤンキー」、「伊達マスク」などの流行語の名づけ親。
主な著書に「さとり世代」「ヤンキー経済」「これからの中国の話をしよう」
「力を引き出す」「平成トレンド史」「若者わからん」
「それ、なんで流行ってるの?」等がある。
2019年1月より、渡辺プロダクションに所属し、
現在、TBS「ひるおび」フジテレビ「アオハルTV」
「新週刊フジテレビ批評」日本テレビ「バンキシャ」レギュラーとして出演。
また、「ホンマでっか!?TV」にも出演中。

今どきの地元族、ヤンキー層の変化に関して
分析し述べた本。
昔ほど尖っていない地元ヤンキーの生態、考え方が
ある程度見えてきた。
オタク層よりも消費をするし、企業にとっても優良な顧客なのだ。

印象に残った部分を列挙してみると

今のヤンキーたちは、気さくにインタビューに応じてくれるなど全体的にいい人が多く、やさしくマイルドになってきているのです。
犯罪に手を染める人も減っていますし、社会や大人への反抗心をむき出しにする人もめったにいません。

地元族 見た目はまったくヤンキーでなくなっています。
地元のファミレスや居酒屋や仲間の家でダラダラ過ごすのが大好きです。
しかし、内心ではEXILEの放つ多少のヤンキー性には憧れを持っていたりするのです。

地元の活動範囲 5km四方

マイルドヤンキーはパチンコやスロットをやっている人や喫煙者、お酒や車やバイクに興味が残っている人の比率が同世代の周りの人と比較して高い

上京志向がなく、地元で強固な人間関係と生活基盤を構築し地元から出たがらない若者たち=マイルドヤンキー

彼らが大事にしているのは、生まれ育った土地に根ざした同年代の友人たちと、そこで育まれてきた絆意識、家族と地域を基盤とした毎日の平穏な生活。
それこそが、彼らにとって最も価値のあるものなのです。

彼らは郷土ならではの魅力を感じて地元を好んでいるわけではないのでどこの土地でも置き換え可能な、カタカナの「ジモト愛」と名付けてもいい感覚を強めていると言えるでしょう。

具体的に地元のどこが好きなの?と聞いてみても、
大して答えられない人がほとんどです。
回答が出てくるとしても「地元友達がいるから」という答えが圧倒的に多く、郷土の具体的な良さ--名産品、郷土史、名士のエピソードなどは全く出てきません。

マイルドヤンキーはITへの関心が低いことから、ネットで情報収集することを面倒臭がる傾向にあります。

困らない程度に稼げて、地元の友人との時間をちゃんと確保できればそれでいい。忙しくなりすぎるのは嫌。彼らの意見は概ねそんな所です。

かつてヤンキーの憧れだった矢沢永吉の「成り上がり」精神は今やどこにも見当たりません。低位でもいいから安定したい。
都会に出てストレスを受けたりリスクを負ったりするくらいなら地元で仲のいい友人とともに穏やかな生活を送りたい。マイルドヤンキーは「野望をあまり持たないヤンキー」です。

レディー・ガガや孫正義さんと一般人がつながり、会話ができる
そんな理念を掲げて広がったソーシャルメディアですが、マイルドヤンキーに限って言えば、そうした理念とはむしろ真逆で、地元友達との連絡掲示板として使用しているに過ぎないのです。

嘘、約束破棄、遅刻、ドタキャン、空気が読めないこと等の良好な友達付き合いに亀裂を走らせる行為は最大の悪行なのです。

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2021年12月09日

Posted by ブクログ

マイルドヤンキーが今の消費を支えてる、その仕組みや例を用いて書いてあります。大学生から社会人にオススメです。

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2020年05月28日

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今の若年層にが自民支持が多く、不便ない世の中に変化を望まないことに対し、何となくモヤモヤ感を感じていたけれど、マイルドヤンキー層の思考もその一因であるんだと感じた。
本の後半は、アイデアばかりで、あまり見所はないが、ヒアリングを踏まえた彼らの実像炙り出しはなかなか興味深かった。

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2019年09月01日

Posted by ブクログ

もう4年も経つ本だが、まだまだなるほどね、と最近の(?)というか、昭和生まれの自分とは全く違う世代のの考え方、生き方のバックグラウンドを理解することができて読む価値があった。そういう世代に対して、可能性のあるビジネスマーケティングのネタをあげている部分は、まあどうでもよかった。

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2018年04月30日

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時代が懸念していたのとは逆の保守的な層があるというような話なのだけれど。時代の衣を着てはいるが突飛な話に思えなかった。割とオーソドックスな日本人論に見える。見立てや括りとしては面白い幸福度が高いであろう点も見逃せない。あとはそれでいいのか? というような疑問を適切に持てるかどうかだと思う。幸福を感じつつ、それを脅かす資本家サイドの横暴にどう抵抗し、良識ある生活を意識できるかただ、トレンドがそれを証明しているように見えるがそれ故に、風船のような軽さを感じるのが微妙な所。博報堂の人らしいマーケティング分析はこんな風に分析しているのかという感じだった。こういう世帯、世代が増えるのかわからないけれどいい面悪い面という意味ではわかりやすかった。

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2017年12月18日

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昔ながらのいかついヤンキーの減少・消滅。そして、新たに登場しているのが「マイルド・ヤンキー」という言われる若者層。その地元志向と仲間優先志向、堅実志向は、従来までのヤンキーの消費動向とは趣味の趣向も変わってきているという。その背景には、幼少期が「失われた10年」、親子関係の変化、離婚家庭の増加等々の影響もあるだに・・・。

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2017年01月23日

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いまのヤンキーは第三世代らしい。

第一世代は金八先生の加藤優に代表されるような大人に歯向かい、権威をぶっ壊そうとした暴力系。見た目はビーバップハイスクールに出てきた短ラン、ボンスリ、リーゼント。いかにも不良ですというオーラを出している。盗んだバイクで走り出す世代。喧嘩っぱやいのが特徴。


第二世代は池袋ウエストゲートパークに出てきたようなヒップホップ系の見た目のヤンキー。喧嘩もするが、第一世代ほど周囲を威圧するでもない。しかし縄張り意識というか、仲間意識は強く、仲間がやられたら、総出で仕返しするような世代。第一世代のような一匹狼はあまりいない。


では、本題。第三世代は見た目はEXILE系(悪羅悪羅系)と、オールファストファッション(ダラダラ系)に二分化。喧嘩はしない。法を犯すようなこともほぼしない。暴走行為もしない(じゃあ、ヤンキーじゃないじゃん、とも思うが) 名付けてマイルドヤンキー。


 特徴としては喫煙飲酒率がけっこう高い。地元から出たがらない。車は大勢の仲間で一緒に乗れるワゴン。セダンなんて選択肢にない。仲間と集まって何をするかと言えば、飲んで騒ぐ。それをSNSにアップする。弾丸ツアーと称してワゴン車に乗り込み夜中に遠出して、例えば日の出を見たら、即地元に戻る。そういう”思い出作り”を頻繁におこなうらしい。 
 遊びはパチンコ・パチスロ。スマホは一応持ってるがLINEなどの仲間内での連絡手段として使うだけなので、IT機器には疎い。老人並み。ネット検索をして、お得な情報を自分で探そうとしない。
 
 働くなら地元がいい。結婚相手も地元がいい。なぜなら気の許せる仲間が地元にはいるから。地方都市の同窓意識みたいのが、都心に近い場所でも見られるようになったようだ。しかし地方都市の人は都会に出て、一旗揚げて、故郷に錦を飾りたいといった願望を少なからず持っていて、帰るべき故郷としての地元なのだが、都心にいるマイルドヤンキーの地元感は居心地のいい場所にずっといたいという地元なのだ。似て非なるもの。
 
 まあ、人の生活スタイルに口を挟めるような立場にはないが、なんだその夢のない生活は、と思ってしまう。上昇志向というものが欠如している。巣立ちたくない子供たちに見える。
 昔のヤンキーだったら、もう卒業だ、自分が変わらなければって意識を変えるときが訪れただろが、このマイルドヤンキー世代は自己肯定感が甚だしい気がするので、たぶんそういう時期はこない。


 著者はこのマイルドヤンキーが現代のお金を使わない若者世代の中では、お金をよく使ってくれる優良消費者だという。おそらくそうだと思う。お酒は飲むし、タバコ吸うし、郊外の大型ショッピングセンターを夢の国のようだと形容し、家族や仲間と頻繁に訪れては、そこでお金を落としてくれる。いい消費者だ。


 確かに企業から見れば良いターゲットだけど、本人たちはカモと思われていることに気づいてないんだろうな。


 どう見ても、この生活スタイルって貧困予備軍にしか見えないんだけど。

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2017年08月15日

Posted by ブクログ

タイトルはアレだけど、地元とその仲間の繋がりを大事にする“マイルドヤンキー” のインサイト。面白く納得感あった。 …沖縄の出張タイミングに読んだからとか、そんなのカンケーねー! はずだ。

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2016年09月22日

Posted by ブクログ

マイルドヤンキーという言葉が話題になったが、そのマイルドヤンキーがどんな人たちかを想像できるようになる。インタビューが詳しい。

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2016年02月22日

Posted by ブクログ

とにかく面白く、あっという間に読んでしまった。現代ヤンキーの生態がよくわかった。本当に、こういう人種って確かにいる。しかし、後半は無理やりマーケティングに結びつけている感がして、かなり強引。著者の職業柄、ビジネス層の読者を狙った感がいやらしい。彼らって、そんなに購買力あるの?それに、データの取り方が雑。

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2015年10月27日

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でかい車に乗りEXILEが好きな
マイルドヤンキーを生理的に受け付けないが
消費の中心になるんだなというのはわかった

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2015年06月14日

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ヤンキーと言う言葉は昔からあると思いますが、その言葉が表す中身と言うと、大きな変化が。昔と今では、その中身もだいぶソフトに変化。

これは、時代とリンクしていると言う側面、経済的にも無関係はないと言う事実。最近のヤンキーと言われる人たちの行動は、まさに普通の人と変わらない。逆に、仲間意識が一段と強い風潮も。

この「ヤンキー」と言う言葉も、過去の物になりつつあるのは。

時代と共に軟化している印象が。それが、良いのか悪いのかは分からない所ですが・・・

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2015年03月22日

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2014年の著作。
半径5kmの小中学校が同じ地元の友人と変わらずに遊んでいれば満足。家と子供と車、見知った仲間と環境がずっと続く関係。個人的には違和感しかないが。
ある種の経済圏であり、そういう層がいてそこに訴求する選択肢もある。

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2025年11月13日

Posted by ブクログ

バブル、ロスジェネ世代には理解に苦しむ思考であるが、本人たちはいたって普通。これが今の若者の一側面だと思うと非常に興味深い。自分たちの価値観を押し付けるのではなく、理解して幸せになる方向を見出していくことがいいのかな。
しかし、自分がみてもチャレンジ精神、外向き思考なさ過ぎ。。

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2019年06月12日

Posted by ブクログ

5年前の本だけれども、今も通用するのかしら。
正直、私は著者と同じロスジェネ世代でかつ、地元を出てしまっている人間なので、マイルドヤンキーと呼ばれる人たちの気持ちは理解できなくもないが、共感はできない。
著者はリテラシーとコミュニケーション能力と言う軸で、若者を「エリート」「オタク」「ギャルサー」「マイルドヤンキー」に分けるけれどもその比率ってどんなもんなんだろう?
地元に属さない私にはマイルドヤンキーはレアな存在に感じてしまう。EXILEは確かに売れていたが、購買層にマイルドヤンキーを含んだだけで、マイルドヤンキーでEXILEが売れたと言えるのだろうか。とかマイルドヤンキーへの訴求ってのが本当に魅力的なの?と言うあたりに多少の疑問が残る。

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2019年02月10日

Posted by ブクログ

あれ?この表紙岩波新書?と一瞬思ってしまうが、幻冬社新書である。

昔、不良と言えば私の中では、横浜銀蝿と風雲たけし城に出てくる的場浩司率いる「バックれんなよ」のイメージだったのだが、おばさんになり勤めはじめた中学の俗に言うワルな子たちはエグザイルみたいでなんかホストみたい?かつてのあの不良たちは?この30年ほどに何が?と、経済の部分はさて置きその変遷がとても気になっていたのだが、本書を読んで大人の世情や経済的要因が、多感な時期の子どもに与える影響も垣間見えた。

子どもの頃、深夜、ヴーンヴーンという騒音が遠くから聞こえて目が覚めることがしばしばあり、あれは近くの産業道路を爆走する暴走族の爆音だったのだ、と随分後になって気がついたのだが、今はその暴走族もほぼ姿を消した。
本書の中の対談で、筆者の友人の元暴走族のK君が「変な言い方だけど、暴走族がいると悪いことが減るんだよ。暴走族が一軍だとすると、二軍、三軍の不良は、一軍が怖いからそこまで悪いことができなかった。今は一軍の暴走族がいないから、二軍、三軍が遠慮なく悪いことをしちゃってる。」と言っているのが印象に残った。

筆者がちょっと上から目線で書いている気がして、そこが引っかかる。2019.1.20

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2019年01月20日

Posted by ブクログ

マイルドヤンキーという言葉を初めて知った.上手くまとまっている.実は現状維持でも凄い時代.特徴的な上"京”志向のなさというのは納得.think globally act locallyが大事だな.

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2018年10月09日

Posted by ブクログ

さとなおさん推薦

社内向け研修で薦めて頂いた一冊。マイルドヤンキーという定義が面白い。読んでいて地元のメンバーが思い浮かんだ。5月に同窓会するみたいなのでそんな様子を垣間見れるかな?

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2018年04月04日

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社会学的なアプローチ?な感じがする。
フィールドワークに出て、マイルドヤンキーという族種の人たちがいる。
その人たちは、こんな人々。と語っている。

あくまでフィールドワークが中心であり、そこからの打ち手が描かれているが今ひとつピンとこない。
もっと数字を出してくれないと、この本を読んだからといって、すぐにこのターゲット層にアプローチできるとは思えない。ターゲット像も母数もわからないので、想定売上が立てられない。
あくまで、こういう民族がいるぞ!という発見に対する示唆があったのかも。周りを見れば、まあいるよね。とも思うが出版年から年月が経ったからかな。

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2017年07月05日

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現在のヤンキーは昔と比べ、ファッションも精神もマイルドな「マイルドヤンキー」というものに変わってきているらしい。彼らは地元愛に溢れ、限られた仲間と限られた場所での生活を望む。一旗揚げようという上昇志向も希薄で、悪く言えば、昔に比べ、保守的でゆるい感じ。
まあそれが決して悪いってことではないけど、ヤンキーも色々と変化を遂げているらしいと。
著者はそんなマイルドヤンキー層に着目。その動向を調査し、彼らに合ういくつかの消費アイデアを出している。地元愛や仲間意識をキーワードにすれば、別にヤンキー層に限定する必要はないとは思うけど。
この本を読んで感じたのは、ヤンキーというよりも、若者全体で意識や精神、ファッションも変化してきているという至極当然な時代の変遷を感じた。
こういう本が出ると「気合が足りない」とか、過去の自分の悪さを武勇伝なり正当化なりして語り出すオッサンが必ず現れるのも面白い。

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2017年06月01日

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ヤンキーを通して、社会の変化を理解できた。
ヤンキー像が具体的で分かりやすかった。
ヤンキーのITスキルについては、意外だった。

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2016年11月20日

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うちの妹たちはマイルドヤンキーで、
地元で稼いで地元で使って、
それで幸せだから幸せ。
私がいた時だけはネットショッピングしてたが
異常にITを恐れている…

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2016年09月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

少子高齢化の影響で若者の数が少なくなっている上、その若者世代を中心に消費が伸び悩んでいる現代社会。しかしながら企業はモノやサービスが売れてくれないと困るので、色んな方法でモノを売ろうとするわけで、その手助けをするのがいわゆる広告代理店とかである。

この本の筆者は博報堂という日本を代表する広告代理店勤務のマーケティングプランナーなんとかの人である。消費を拡大するためにトレンドだの流行だのを追っかけたり作り出したりする人である。

この人が目を付けたのが、マイルドヤンキーと位置付けされる若者たち。姿かたちはヤンキー文化を継承しつつ、もっと平和でギラギラとしてなくて地元と地元仲間を愛しているようなそういう連中である。そういう連中は、若者の中でも金を使いそうだから、どういう風に財布の紐を緩めてやろうか…そういうことを考えている本である。

アルファード乗ってるヤツとか、イオンのフードコートで走り回っている子供と同じ服着て「静かにしー言うてるやろ」とアイス舐めながら注意してるオカン一家とか、コンビニの前で半ケツ見せながら紙パックのいちごミルク呑んでる死んだ目した毛髪の茶っぽい集団とか…、そういう連中の財布をどないかしてムシったろ、って目の付けどころはオモロいと思うが。

なんか、下衆いなぁとも思う。ニーズを開拓する、売れる商品をリサーチする…確かに、そういうことなんだろうけど、ほっとてくれや、ほっとってやれやって気持にもなる。

砂場で無心に山作って遊んでたら、大人が入ってきて「こういう風に作りなさい」「○○ちゃんより大きいの作って」「はい、スコップも使ってね」ってやられると白けてしまう、あの感じ。

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2016年05月31日

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消費に関する本を読むとでてくるキーワード”ヤンキー経済”についてまとめられている著書を読んでみた。80年代から現在までに至るヤンキー定義の変遷はなかなか説得力があるが、経済に関してはヤンキー特有なのか?と少々疑問符がついた。若者の大型ショッピングモール、地元の仲間、ハレの日消費などはよく言われていることで、今回はそれにパチスロが追加になっただけな気がする。

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2015年11月09日

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言葉が独り歩きしてる感だし、これまでもあった概念を可視化しただけでは、という先入観は良い方向に裏切られた。ある程度類型化できそうな調査と考察に則っていて、多少仮定と推測が過ぎる箇所はあったが全体的には腑に落ちた。議論の軸足りうるのは良。

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2015年06月01日

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2015.04.04 今どきの若者の特徴をよく理解することができる。ただ、ヤンキーとそれ以外の比較なと、相対的な視点からのアプローチがあればさらによかった。

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2015年04月04日

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良き友に囲まれ、身の丈にあった生活を営む人達を、そう上から見ることもないのではないかと思った。
著者は彼らを鈍いと感じ、イラッとくるものがあるのかな‥

人が都会に出てくる理由の一つに、地元に自分の居場所を見つけられなかったっていうのもあるのかもと思ってしまった。

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2015年02月16日

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