あらすじ
音楽の才能は普通だが世渡り上手なワタルと、才能に恵まれるも、孤独に苦しみ続ける礼二。2人は中学最後の文化祭でバンドを組み、大成功を収めるが、礼二の突然の脱退宣言によりバンドは空中分解する。その後2人はお互いを意識しつつも相容れないまま別々の道へ。紆余曲折を経て、礼二がようやく巡り合った理想のバンドがある事件に巻き込まれてしまい……。武士道シリーズで女子を描いた著者が、今度はロックする2人の男を時代の変遷とともに描いた音楽青春小説です。
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Posted by ブクログ
武士道シックスティーンからこの作者にハマって、自分もguitarをやっていたので、主人公の心境はよくわかった。rapが嫌いというのも面白かった。
Posted by ブクログ
感動した。涙もした。
創作物から得る、“死”にまつわる系でない感動の涙って、かくも気持ちが良いものだとは!
青春時代を通り過ぎ、良くも悪くも大人となってしまった今、いつのまにか“大人の青春”を描いた話が、大好きになっている……。
★4つ、9ポイント半。
2015.07.10.図。
……作中では名前すらも与えられないままだった“彼女”との別れが、切なすぎた…。迎えに行ってあげる描写も欲しかった。
Posted by ブクログ
青春だなあ。音楽という共通点でつながる二人。中学生の時の思いが、30過ぎて成就。
自分も音楽をやってるのもあって、ちょっとハマった。音が合わさると楽しいよね。礼二がその楽しさを知れて良かった。
Posted by ブクログ
"これは何かに熱中したことのある「あなた」の物語です。って言う帯のとおり、音楽という道で生きていくことを決めた少年の物語。ワタルとレイジの二人の視点からストーリーが進み、中学生から30歳までの青春が描かれている。
今まで、バンドがどう作られているのかとか「方向性」の違いなんてよく分からなかったけど、はまればはまるほど、深いところまで追い求められるのが「バンド」だと知った。メンバー内の目指す方向が違うことで人生に行き詰まるレイジと、音楽性の違いよりも動員数や仲間の人柄を重視するワタルは全く違う視点で音楽を捉えていて、音楽に関する人物を軸にして話が進んでいるようで、実は全く違うと感じた。
ワタルは普通。ただただ普通。友人に一人はいる世渡り上手な普通のやつ。なんでこいつがマドンナをゲット出来たのか不思議。確かに倫理観は人一倍ありそうだけど、これに男としての魅力はなさそう。こだわりもない。一番人が共感できるキャラかも。レイジはどんどん弱くなる。小説って一人はこういう弱いやつを入れなきゃ話が進まないのか。精神面に難あり。自分の弱さを認めたくなくて(無意識か?)強がってみせるけど、結局一度得た望んだ環境を壊されるとぼろぼろになる。ちょいちょい身体だけの関係の女がいるところが精神的な弱さを表してるようにも見える。イケメンじゃないと救われないキャラだけど、実際はどうなんだろう。記述なし。
総じて言えば、読後感もすっきりしてるし、中盤もどんな展開になるのかハラハラ出来ておもしろい小説だった。一つ言えばマドンナのりおがあまりにもつなぎ役としての役目しかもって無くてすこしがっかり。せっかく三角関係があるなら、もっと恋愛のドロドロがあってもよかった。"