あらすじ
「お客様の満足」からいったん離れて、「利益の取り方」から先に考えてみませんか。
最近、非常識なほどの安い値段か、もしくは無料で商品やサービスを提供する一部の新興企業が、莫大な利益を上げています。その理由を探ると、お客様に寄り添いながらもお金をもらう機会を拡げていく「課金ポイントの変更」が原動力であると気づきます。
本書では、「課金ポイントを変えて成功した」企業の実例について、AMAZON、タイガー コペンハーゲン、LINE、ネスレ日本、CCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)などを取り上げ、詳しく解説していきます。あわせてフリーミアム、マルチコンポーネント、三者間市場(Google戦略)、ピラミッドパターン、サブスクリプション(定期支払)など、新しい儲け方のパターンについても、ひと通り紹介していきます。
「お客様を満足させていながら、儲かっていない」既存のビジネスモデルはすぐにリセット。課金ポイントを工夫してトップ企業とは別の土俵で戦う新しいメソッド「利益モデル」の組み立て方について、一緒に考えていきましょう。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
課金ポイントをずらす
×商品単品販売の発想
商品周辺の解決すべき用事から考え、どこに課金できるか考える
×単品の利益管理
全体で利益が出るように設計
損する部分で人を集めるなど、用事の死角で見つけ出す
Posted by ブクログ
■単品売り切りで利益がとれるのはトップ企業だけ
■ポーターの差別化戦略やコストリーダーシップ戦略をトップ企業以外が採用したところで、トップ企業の劣化版にしかならない。トップ企業が最も大きな資本とスケールメリットを持っているから。
■成長産業では企業が顧客の求めるレベルに達した商品・サービスがまだ作れておらず、価格や性能が差別化ポイントになるが、成熟産業においては、価格や性能が同質化されているためより手軽さや斬新さがポイントになる。
■ある程度顧客への提供価値を設計したら、次に利益設計をしてみる。利益設計は誰から、どの商品で、いつもうけるかを考えることであり、それ自体が新たな顧客提供価値を考えることにもつながる。
■代表的な課金方法の種類
・サブスクリプション(定期定額支払い):
定額のため得するとき、損するとき両方あるがトータルとしてもうける考え方。携帯通信料、新聞購読料など。
・マルチサイドプラットフォーム(三者間市場):
広告モデルが代表的。
・フリーミアム:
商品、サービスを原則無料にし、多くの顧客を獲得した上で、その中の数%が有料課金サービスを利用する。web系は多い。アプリなど。
・マルチコンポーネント:同じ商品を買い手によりマージンを変える手法。ex)コーラの販売→自販機、レストラン、小売のうち小売はマージン低いが広告宣伝効果になるため意図的に取引し続けている
・ピラミッドパターン:
マージンの高いハイエンド商品を売るためにマージンの低いローエンド商品で顧客へアピールする
・インストールパターン:
カミソリ替え刃、プリンターとトナー
■利益ロジックのパターン
以下の3項目の掛け合わせで合計8パターンあり。
誰から:全員からor儲ける相手と儲けない相手
何で:全商品でor儲ける商品と儲けない商品
どのように:同時に儲けるor時間差で儲ける
トップ企業でないかぎり、全員×全商品×同時というロジックは避けるべき→単品の商品単位で利益管理をしない→ソリューション単位での利益管理=事業部門を利益管理単位とする
■顧客活動チェーン
・購入ステージ
┗問題意識
┗テーマをしぼる
┗キーワードを念頭に
┗解決方法を探す
・用事解決ステージ
┗使う
┗マスター
┗用事解決
・継続ステージ
┗メンテナンス
┗廃棄
┗アップグレード
Posted by ブクログ
UVPだけでのイノベーションでなくて、利益モデルのロジックを変えることで優位性を生み出しイノベーションを起こすことが大企業以外の会社には求められることを説いている。誰から儲けるのか、何で儲けるのか、どの時間軸で儲けるのか。
Posted by ブクログ
単品売り切りの利益モデルではなく、課金ポイントをずらすことで利益を上げるモデルをタイプ分けして解説している。本書の内容自体にはさほど目新しさはないが、フレームワークとして整理されているため、商品・サービス企画での利益モデルを検討する際のアイディア出しなどの場面で活用できるのではないか。
Posted by ブクログ
いつ、誰から、どの商品で儲けるのかを
8つのタイプで解説している本。
おお!!と思うような目新しさは無いものの
会社の今後のことを考える上で
頭の整理には使える本だと思う。