あらすじ
戦略コンサルティングA.T.カーニーが初めて明かす、世界数百社で実証された、
短期間で企業の収益改善に大きなインパクトをもたらす「間接材コスト」の削減手法と経営論。
【主な内容】
第1章 大幅なコスト削減が可能な領域「間接材コスト」
第2章 間接材コスト削減アプローチの全体像と要諦
第3章 【費用項目別アプローチ(1)】印刷費
第4章 【費用項目別アプローチ(2)】諸費
第5章 【費用項目別アプローチ(3)】物流費
第6章 【費用項目別アプローチ(4)】施設管理費
第7章 【費用項目別アプローチ(5)】IT費用
第8章 【費用項目別アプローチ(6)】メディア広告費
第9章 コスト削減プロセスにおいて求められるリーダーシップとプロジェクト運営
第10章 コストセンター子会社への対応
第11章 設備投資コスト適正化への適用
第12章 カウンターソーシング
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Posted by ブクログ
ATカーニーによるコスト削減の本。2009年出版。
感想。
良書。本書で示される削減対象は
備忘録。
・p18の費用カテゴリー別間接材割高原因は分かりやすい。
・間接材コストとは、事務用品、消耗品、印刷、交通費、物流費、ビル管理、広告費、ITとかとか。
・間接材コストは、一般的には総コストの11%を占め、6%の人件費の2倍。またATカーニーのプロジェクトでは平均して13%作げできている。細かいものが多いが削る価値あり。
・ステップとしては、コストデータの整備、削減アプローチ毎の削減余地特定、交渉や実行、定着化。
・p29も分かりやすい。
・削減アプローチは、ボリューム集約での単価引き下げ、サプライヤー側の原価推計で交渉、ベンチマーク、仕様変更、プロセス改善、関係再構築。
・ユーザーマネジメントと、サプライヤーマネジメント。
・施設管理費では、清掃の仕様が過剰なケースあり。
・IT費用では、スキル別人員単価でありながら、ベンダーが更に下請けに出してないか注意が必要。
・IT投資の目的をよくよく整理。そこからスペックをよく検討。見積りの前提となっている自社の事業予測が過度に右肩上がりになってないか。
・広告費は聖域になりがち。グロス取引とか、原価がわかりにくい。GRP(グロスレイティングポイント、視聴率×本数で計算)とか、専門用語もわかりにくい。出稿量の最適化に向けマーケティング投資効果分析の手法が幾つかあることを知っておきたい。
・大きなコスト削減はこれまで至らなかったことの裏返しに映る。コスト削減プロジェクトをスタートする際には、最初に経営陣が「過去にはこだわらない」という評価姿勢を示すのが有効。
・サプライヤーとの交渉時には、自分から「◯◯すればできるはずでしょう」と方法論を持ち出すのは上手くない。相手から「それは◯◯だからできません」と返されて交渉を終えるケースが多い。サプライヤー側に削減方法を考えさせるのが有効。
・シェアードサービスやコストセンターは、経済的な競争力を追及させるのが肝要。
Posted by ブクログ
コスト削減にまつわる本の7割は製造業向けで、残りの3割は奇跡とも言い換えられるような極めて限定的なシュチュエーションでのみ効用を発揮する内容にとどまるものが多い。そんな中でこの本はさまざまな事例に当てはめてコスト削減を実行にうつすことができる最高の指南書。
Posted by ブクログ
調達コストや構造を見直す事の事業、経営に与えるインパクトの大きさと意義について理解できた。具体的な見直しや構造変革の手法についても詳細まで述べられていた。(調達実務を経験した事が無いため、一読で具体的なイメージを掴む事は難しかった。)
Posted by ブクログ
かなり具体的に間接材コスト削減についてのノウハウが書かれており参考書的に使用できる本。本書にも書いてあったがこういうプロジェクトはやはりトップの宣言やサポートが成否を分けると思う。
Posted by ブクログ
コスト削減の中で見落としがちな「間接材コスト」を中心に、費目別に具体的なアプローチ方法を提言。
利益の増大は、売上拡大とコスト削減から成るが、後者側の知識が不足していると感じ、購入。
費目毎に業界構造や市場トレンド、コストドライバーを紹介、そこから展開されるコスト削減のフレームワーク・アプローチは論理的で分かりやすい。簡単に実現できるとは思わないが、非常にためになると感じた。また、スタッフに属する自分としては、実は間接材の方が身近でイメージし易い。
内容をしっかり理解するためにも何度か読み返したい。