あらすじ
二十四歳の志織は、高校時代思いを寄せていた夏彦と六年振りに再会し、変わっていない彼を眩しく思う。そしてあの頃を懐かしむ「大人」になってしまった自分に気づき、胸の痛みを感じた。久しぶりに再会した高校の仲間たちも、現実に傷つき、迷っていた――。青春の輝きを見失いかけた「大人たち」の焦燥と不安、そして新たな旅立ちを描く青春小説の傑作。
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Posted by ブクログ
1995年6月に刊行された作品です。
岡山県の美星町が舞台となっていて、大人になっていくことのやるせなさとかつて輝いていた自身の青春への憧れ、伝えられなかった恋心などが、星を眺めるという描写と共に美しく描かれています。
文庫版あとがきで書かれていましたが、本作は阪神淡路大震災の直後に書かれた作品です。その影響なのか、文章一つ一つに透き通ったエネルギーが感じられお祈りのような特別な空気感が伝わってくるのが魅力的な作品だなと思います。
また、インターネットがない時代の恋愛小説を今読むとどこか落ち着くというか、感情の進展がスローで丁寧で、一つ一つのやりとりが切実で、それゆえにロマンチックで、いいなあと思います。
たまには古い作品に手を伸ばしてみるのも贅沢な時間だったなと思います。
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思い続けていても
高校時代の親友の恋人
言い出せないまま
再会してもこころのなかに持ちつづけるだけ。
岡山の美星町で再会した二人。
最後はよかった!
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夏のバレンタインといえば、七夕の出会い。
チョコを渡す習慣があるのだろうか。
著者はあとがきで、「忘れられない一冊になりそう」とのこと。
高校時代の思い出を忘れたい人と忘れられない人が登場する。
忘れたい日とには、忘れられない一冊にはならないような気もする。
取材協力岡山県美星町。何日くらい取材したのだろう。
少なくとも七夕には行ったはず。
忘れられない一冊にするためには、何日美星町で取材すればいいだろう。
同姓の友人の死。それは、こんなに軽いものだろうか?
唯川恵にしては疑問の残る作品かもしれない。
切替を強調せずに、切り替わるのを待つのだろうか。
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美星町。行きたくなったな。
きっとみんな青春時代にひとつやふたつ心残りを抱えてるよね。過去のことであっても自分が納得できないと前を見られないのだよね。
病室で、みんなが弱さを見せ合うシーン、よかった。
それをつっぱねた夏彦の心の中が知りたかったなー。
Posted by ブクログ
たとえ過去に辛く忘れられないことがあったとしても、受け止めて、力に変えて前を向くことができる。幸せはあるものではなくて、自分で幸せになるものなんだなぁって。20代の微妙なもどかしさ、わかる気がした。あたり前な日常がちょっと物足りなく感じて、これでいいのかとか思ったりして、でもあたり前なことがいちばん幸せなんだと歳を重ねていくほど気づいてくるのだけど。唯川恵は初めて読んだけどとても読みやすかった。他のもいろいろ読んでみよう。
Posted by ブクログ
陳腐な表現ですが、胸キュンな感じ。
こういう感じの小説を読みたい気分だったのでしっくりきました。
押しの弱い主人公・志織にやきもきさせれられたけど、
最後ハッピーエンドになってホッとした。
あー24歳のときこんな恋愛をしたかったなーなんて(/ω\)
Posted by ブクログ
なぜかちょうど、日々の暮らしの中で、むなしい気分になったときに、手にとりました。
社会人4年目。大人といえる24歳が、日々人並みに過ごしながらも、ふと立ち止まると、孤独を感じる。そんな姿に共感します。
18歳の頃を懐かしみながら、ふとしたことから、昔の仲間と再会。甦る忘れかけた感情。
そんな経験がある方には、ぐっとくるお話だと思います。
中でも、「今の自分が一番きれいで楽しい人生を送っていると思いたいの」という主人公友人の前向きな言葉が心に響きました。
ちょっと、日々につかれてしまった方にもお勧め、の爽やかな作品です。
Posted by ブクログ
志織と夏彦。青春はただ美しいものじゃない。みんないいようにも悪いようにも成長する。
それぞれの人生があってそれがどんなに情けなくてみっともない人生でも生きてゆかなきゃいけないの。
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二十四歳の志織は、恋人と別れて半年。
何の代わり映えもない日常を、銀行員として平穏に過ごしていたけれど、ふと襲われる小さな孤独感、胸をしめつけられるような痛みを感じていた。
高校時代思いを寄せていた夏彦と、その仲間たちとの思い出はとてもキラキラ眩しく、そんな過去の自分が変わっていくことを恐れているようにも見えた。
6年振りに、夏彦と、高校時代を楽しく過ごした仲間たちと再会。
仲間たちの変化に戸惑い、自分だけが取り残された孤独感を拭いきれず、だけどその本心とは裏腹に、充実した生活を送っているかのように装う自分。
過去を懐かしむ「大人」になってしまった自分に気づき、素直になれず見栄を張ったり嘘を付く自分に気づき、胸の痛みを感じている姿は痛々しかった。
けど本当は、久しぶりに再会した高校の仲間たちも、現実に傷つき、迷っていた。
青春の輝きを見失いかけた「大人たち」の焦燥と不安、そして新たな旅立ちを描いた作品です。
Posted by ブクログ
著者の初期作品の中でも絶品の一冊。
縮み、離れ、また近寄り、そんな主人公二人にもどかしいくらいの切なさを感じる。
ラストの描き方は見事としか言い様がない。
心に残る一作である。
Posted by ブクログ
OLとして平凡に暮らしてるけど
高校時代のように心がざわざわする様な
出来事がなく働いてる主人公。
その主人公が高校時代を共にした仲間たちと
再開して、高校生のときから秘めていた恋心を
打ち明けるまでのラブストーリー。
主人公の気持ちがすごくわかる。
冷静な目で関係が見えた瞬間に
ひるんでしまい、自分は動けなくなる。
もうこれ以上前に進めないところも。
やっぱりあの時が輝いてたから
あの時のように自分を見てもらいたいと
思ったら多少の見栄を張ってしまうもの
なんだなーって思いながら読む。
私はどっちかというと、銀行員の
友里側の気持ちでいたい。
そーやって生きていたい
Posted by ブクログ
高校生からオトナへ・・・
この時期の6年は大きい変化だ。
捨てきれない想いを胸に、
苦しいまでに切なく、
プラネタリウムとは違う本物の輝きに酔いしれる。
共感出来るんだけど、
そんなに現実的でもない、
ほわ〜〜っていう空気感が魅力の1冊。
Posted by ブクログ
胸キュンを求める大人の人に読んでもらいたいですよー。
凄く純愛です、私もニコニコでした
あったかくて切なくて、そんな文章に自分の思い出を重ねて読んでもらいたいです。
Posted by ブクログ
恋愛小説の教科書のようなよくあるフォーマット。ここから始まったんかってくらい基本の型。衝撃的な展開とかは無い。わかりやすい。
時代の問題かもしれんが、24歳で恋愛とか結婚とか行き遅れとか言われると非常に堪える。時代が違うんだと言い訳したいね。
唯川恵さんの作品は沢山読みましたが、これはちょっとサラッとしすぎているという感じでした。
しかし、読みやすく爽やかではありました。
高校3年生からの6年間、誰もが大きく変化する時期、自分の過去と重ね合わせながら読みました。
Posted by ブクログ
主人公の24歳の女性が、高校の同級生たちと久しぶりに再会して、自分の心の奥底にある感情に気付き、新たな旅立ちに向かう物語。著者らしいラストを迎える。
Posted by ブクログ
ドロドロしてない唯川小説(゚∀゚)
なんだか、たまにはこういうのも良いかも、です。
相変わらず読みやすい。 けど展開が読めちゃうってのも難点(笑)
それでも、やっぱりベッドで読むには難しいとこが無くてスキです
Posted by ブクログ
主人公志織と自分の年齢が近いこと、サマーバレンタインというタイトルに惹かれて手に取った。
想像していたような内容ではなかったけど、
同年代として共感できる部分もあった。
6年前行動に移せなかったからこそ終われなかった志織。
自分にも起こり得ることだから、あとで後悔のないように行動したいと思った。
Posted by ブクログ
久々に唯川恵作品を読んだけど、やっぱりいいな。読みやすい。
読み手があれこれ考えないと頭に入ってこない本もあるけど、これは本の方がきちっとリードしてくれるので、それについてくだけでオッケーみたいな。がっつり読みたいときは物足りないかもしれないけど、疲れてるときには持ってこい。なのでタイミング的にピッタリでした。
たまにやってくる孤独感をやり過ごしながら、単調な毎日を過ごす24歳のOL志織がある日高校時代の仲間に偶然会ったことがきっかけで、一気に過去に引き戻される。キラキラして充実していた過去。
私は志織くらいの時も今もそれほど絶望していないし、戻りたいと願ってしまうほどキラキラした過去もないので、なんとなく他人事のように淡々と読んでしまった。
似た経験のある人が読んだらもっと心に響くのかもしれないな。
でも、大人になって毎日化粧をするようになって、心にも化粧してるみたいだと話す志織には少し共感してしまった。
顔の化粧はすぐに落とせるけど、心の化粧はどうやって落とそう?
過去に戻りたいとは思わないけど、美星町の星空は私も見てみたいと思いました。
Posted by ブクログ
ちょっと前に読んだ作品。
爽やかで何となく懐かしい雰囲気。久しぶりに集まった友人たちに見栄を張ってしまったり・・・大人になるってこういうことね(お前誰だよ)
ちょっと爽やか過ぎて印象に残らないかもなぁ。もちっとドロドロしてないと。
Posted by ブクログ
ほんの1時間程で読み終わり^m^
高校時代の友人達や片想いやった人との6年ぶりの再会。
24歳の主人公・志織と友人たちの色んな事に対する焦燥感と不安、、、。
苦しい。
なんとなく焦ったり不安になったりする時期。
やからこそ、本当の自分を隠してまうんやろうなぁ。
Posted by ブクログ
<二十四歳の志織は、高校時代思いを寄せていた夏彦と六年振りに再会し、変わっていない彼を眩しく思う。そしてあの頃を懐かしむ「大人」になってしまった自分に気づき、胸の痛みを感じた。久しぶりに再会した高校の仲間たちも、現実に傷つき、迷っていた―。青春の輝きを見失いかけた「大人たち」の焦燥と不安、そして新たな旅立ちを描く青春小説の傑作。>
2009.5
Posted by ブクログ
時期的にバレンタインだけど、この本の内容はそこまでバレンタインに関連してたっけ?と思ってしまいました(苦笑)でもこの人の本は一気に読みやすい。なんだっけ、みんなで星を見に行ったとこ、美星町?行ってみたいなー♪
Posted by ブクログ
普通の生活をしているOLが昔の仲間に出会うことから物語が始まります。
結構あっさりした恋愛モノでした。
学生時代に諦めたつもりの恋だけど、久々に会って
その時の思いなんかを思い出しているうちにまた好きになって・・・。
なんとなく気持ちが分かるような。
でも唯川作品としてはちょっと物足りない気がしたかなぁ〜。