あらすじ
花の好みに現れるように、日本人には西洋人とは違う感じ方がある。「おもかげ」「なごり」「なつかしさ」など、日本人にとってそのものに「詩」を感じる言葉がある。"世界"が"われ"のなかでどのように響き合うか。それこそが感性であるならば、その多くは文化的な環境のなかで育まれ、個々の文化に固有の感性が生まれるだろう。本書は日本的感性を和歌を素材として考察し、その特性である「ずらし」と「触覚性」を明らかにする。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
他国、他地域の文化をよく承知しているわけではないものの、和歌から探る著者の試みはとても面白かった。近畿圏の宮廷的な感性という前提はあるだろうが、とはいえ、和歌のような古典の奥深さを知った。
Posted by ブクログ
新古今集や西行、与謝野晶子など幅広い時代の和歌を取り上げて、それぞれの歌に秘められている美的感性を細かく解説している。ザ・文学の分析本で哲学的な書き方も相まってなかなかとっつきにくい。
他の言語でもこういう感性、言い回しはあるのだろうかと想像しながら読んでみた。サブタイトルに「触覚とずらし」とある通り、言葉が本来持つ意味に対して五感や意味を少し(あるいは反対の)ずらした言葉を36文字程度の中で読む人に問いかけ、想像させる感性は日本独特のものなのかと思えた。