あらすじ
工業廃液や合成洗剤で河川は汚濁し、化学肥料と除草剤で土壌は死に、有害物質は食物を通じて人体に蓄積され、生まれてくる子供たちまで蝕まれていく……。毒性物質の複合がもたらす汚染の実態は、現代科学をもってしても解明できない。おそるべき環境汚染を食い止めることは出来るのか? 小説家の直感と広汎な調査により、自然と生命の危機を訴え、世間を震撼させた衝撃の問題作!
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Posted by ブクログ
以前借りたけど頭に入らないか時間切れでつんどく…
つん…ど…つんどくしてたもの
再トライ
各所で参考に出される大事な書か。
長くかかりましたが読み終わり、
私が産まれる9年前に書かれた本にすでに
御用学者という言葉がかかれていたり
企業の広告、国の機関の言うことを
いちいちうのみにせず、疑ってみることの大切さ
わからなくても、学者に「もっとわかりやすく言ってください」と聞いていいということ、またその勇気
世の中をじっくりみている「ご隠居」とのやりとり
文章が楽しく、時間かかったけど読んだかいあり。
ふせんはったとこめも
p161
おそろしいものを食べて生きている為、染色体がめちゃめちゃになっているから遺伝子もくるっている。
孫の顔をみたいとは思わないという半端な知識人。
→もっとも男性的な意見だということ。こんなことを言う人に限って幸せな結婚をしているし、子どもの出来も悪くない。その幸せを子どもにも与えたいとなぜ思わないのか・
確かに。女性なら、子どもや孫の幸せを考えて生活をよくしようとしたりするもんだもんね。
p391
マンハッタンの高層ビル群のなかで3,4回に事務所がある人でエレベーターを使う人はなく、階段を上らないでいると具合が悪いのかと聞かれたそう。
エレベーターは老人と病人と、ハイヒールを履いたおしゃれでバカな女のためにあると。
機械は病人を作る。ギルダー女史
p490
ヨーロッパや東南アジアの牛や豚は車道を横切って移動していく。
運動している。
→会いたい♡
Posted by ブクログ
上梓は1975年。世間では環境汚染、公害問題が深刻になっていた。
あれから約50年、環境汚染という問題は、さすがに今の日本ではない(表面化してないだけかもしれないが)。しかし、異常気象、環境破壊がそれに代わっているような気がしてならない。
「文明開化した人類は、壊れない物、腐らない物、燃えない物を追い求めた結果…」と、語る。本書では、PCBに繋がるのだが、現在では農薬に限らず、プラスチックや化石燃料かもしれない。ひょっとしたらSDGsも将来的には未知数? 開発・利用された当初は、持て囃され、夢の××だったのが、実は…、というものは少なくない。
しかし、私たちにどんな選択肢が残されているのだろうか。きっと、「現状は安全といわれている」農薬を使い、車を使い、プラスチックで包装され、水道水を飲むしかない。今さら、電気もガスもネットも車もない社会に戻ることはできない。それが、環境破壊だとしても、…。
「どうして日本に原料を輸出し、化学製品を買い、なぜ日本を儲けさせるのか?」の問いに「わが国に公害をもたらしたくないから」と答えた首相の話がある。誰もが、実験台なのかもしれない、と、空を睨む。
Posted by ブクログ
まだ米屋になりたての頃に、有機米を勧めて下さった方が、ぜひこの本も読みなさいと薦めてくれた本です。
市川房江は祖母が交流がありましたし、若き日の菅直人が出てきたりするので、冒頭は小説気分で読んでいました。
農産物の流通や生産者さんの取り組み等、非常に示唆に富んだ内容で、考えさせられる本でした。
Posted by ブクログ
ゆうきまさみの「鉄腕バーディー」の劇中、主人公(のうちの1人)が、界面活性剤という単語を「有吉佐和子の『複合汚染』に出てたやつだ」と言っているのを読んで、手にとってみました。高校1年だか2年だかの頃です。
参院選における市川房枝応援の裏話から物語が始まり、いつの間にかメインのトピックが環境問題にシフトしています。
物語半ばで、参院選の話が立ち消えているということで、「構成が破綻している」と手厳しい批評が多いようですし、この点に関しては僕もそう思います。が、それでも、繰り返し読んじゃうくらい僕は好きです。
自然科学の専門的な知見だけを羅列したような内容になっていなくて、ちゃんと「生きている人間」が、環境問題というテーマに関わりながらドラマしていて、おもしろい。
Posted by ブクログ
だいぶ前の本であるので、現代ではもう少し進歩があるのかもしれない。
最近話題の「ねばねば石鹸」の前身(?)が提案されていた。(我が家でも使っている)
ただ、洗濯石鹸についての部分で、「お母さんを甘やかさないで~」というような記述が見られる。現代に生きる私からしてみれば、少々強い言い方で、がっかりした。夜に石鹸液に洗濯物をつけておいて、朝に洗えばいいとのことだが、なかなか難しいことである。